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柏﨑 隼学術・社会共創機構助教
研究活動情報
■ 論文- Cytokinesis in animal and fungal cells requires the contraction of actomyosin-based contractile rings formed in the division cortex of the cell during late mitosis. However, the detailed mechanism remains incompletely understood. Here, we aim to develop a novel cell-free system by encapsulating cell extracts obtained from fission yeast cells within lipid vesicles, which subsequently leads to the formation of a contractile ring-like structure inside the vesicles. Using this system, we found that an actin ring structure formed in vesicles of a size similar to that of fission yeast cells, with the frequency of ring appearance increasing in the presence of PI(4,5)P2 (PIP2). In contrast, larger vesicles tended to form actin bundles, which were sometimes associated with ring structures or network-like structures. The effects of various inhibitors affecting cytoskeleton formation were investigated, revealing that actin polymerization was essential for the formation of these actin structures. Additionally, the involvement of ATP, the Schizosaccharomyces pombe PLK "Plo1," and the small GTPase Rho was suggested to play a crucial role in this process. Examination of mitotic extracts revealed the formation of actin dot structures in phosphatidylethanolamine vesicles. However, most of these structures disappeared in the presence of PIP2, leading to the formation of actin Rings instead. Using extracts from cells expressing α-actinin Ain1 or myosin-II light chain Rlc1, both fused with fluorescent proteins, we found that these proteins colocalized with actin bundles. In summary, we have developed a new semi-in vitro system to investigate mechanisms such as cell division and cytoskeleton formation.2025年01月, Cytoskeleton (Hoboken, N.J.), 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2019年05月, CYTOSKELETON, 76(5) (5), 355 - 367, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2018年11月, BIOCHEMICAL AND BIOPHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS, 506(2) (2), 330 - 338, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2017年, CYTOKINESIS, 137, 387 - 394, 英語[査読有り]論文集(書籍)内論文
- 2013年09月, JOURNAL OF CELL SCIENCE, 126(17) (17), 3972 - 3981, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2013年07月, NATURE CELL BIOLOGY, 15(7) (7), 853 - +, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2013年06月, GENES TO CELLS, 18(6) (6), 425 - 441, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2011年10月, MOLECULAR BIOLOGY OF THE CELL, 22(19) (19), 3658 - 3670, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2010年05月, JOURNAL OF CELL SCIENCE, 123(9) (9), 1578 - 1587, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2009年07月, TRAFFIC, 10(7) (7), 912 - 924, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2009年02月, BIOSCIENCE BIOTECHNOLOGY AND BIOCHEMISTRY, 73(2) (2), 339 - 345, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2008年08月, MOLECULAR BIOLOGY OF THE CELL, 19(8) (8), 3544 - 3553, 英語, 国際誌[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- The soluble NSF attachment protein 25 (SNAP-25) is a component of the SNARE complex that is essential for regulated exocytosis in diverse cell types. Here, we identified a fission yeast SNAP-25 homologue, SpSec9. The sec9+ gene was essential for vegetative growth. sec9 mRNA was detected in vegetative cells and further increased during sporulation. This increase during sporulation was dependent on Mei4, a meiosis-specific transcription factor. A sporulation-deficient sec9 mutant was isolated by random PCR mutagenesis (sec9-10). The sec9-10 mutant also exhibited temperature sensitivity for growth and cell division was found to arrest before completion of cell separation at restrictive temperatures. In sec9-10 cells, the forespore membrane was normally initiated near spindle pole bodies during meiosis II. However, subsequent extension of the membrane was severely impaired. These results indicate that SpSec9 plays an important role both in cytokinesis and in sporulation.日本細胞生物学会, 2005年, Cell Structure and Function, 30(2) (2), 15 - 24, 英語, 国内誌[査読有り]
- Ypt7p, a fission yeast (Schizosaccharomyces pombe) homologue of Rab7 GTPase, mediates fusion of endosomes to vacuoles and homotypic vacuole fusion. Here, we report that Ypt7p plays important roles in sporulation. Most ypt7Δ asci produced less than four spores, which were apparently immature and germinated at low frequency. Furthermore, ypt7Δ cells were defective in development of the forespore membranes. Vacuoles in sporulating cells were found to undergo extensive homotypic vacuole fusion to form a few large compartments occupying the entire cytoplasm of asci. This extensive vacuole fusion depended on Ypt7p.日本細胞生物学会, 2005年, Cell Structure and Function, 30(2) (2), 43 - 49, 英語, 国内誌[査読有り]
- Cytokinesis in many eukaryotes involves the closure of an actomyosin-based contractile ring (CR). We have established an in vitro system to study CR contraction. We show that CRs of permeabilized fission yeast cells undergo rapid contraction in an ATP and myosin-II-dependent manner in the absence of other cytoplasmic constituents. Neither actin polymerization nor its disassembly was required for closure of CRs although addition of exogenous actin cross-linking proteins blocked ring contraction. Using CRs generated from fission yeast cytokinesis mutants, we show that not all proteins required for assembly of the CR are required for its contraction in vitro.(一社)日本生物物理学会, 2014年07月, 生物物理, 54(4) (4), 201 - 205, 日本語記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
- 細胞質分裂における収縮環の収縮 in vitro系の開発動物細胞や菌類の細胞質分裂はアクチン・ミオシンから構成される収縮環の収縮によって進行する。筆者らは、分裂酵母を用いて収縮環の収縮をin vitroで研究できる系を構築し、その性質の一端を明らかにした。in vitro系での収縮環の収縮速度は、in vivoでの収縮速度の30倍近くも速かった。分裂酵母の収縮環の収縮においても、ミオシンのアクチン活性化ATPase活性が働いていることが確認された。収縮環形成に必須な蛋白質の一部は、収縮環の収縮には必要ないこと、また、収縮環の収縮にアクチン脱重合が伴うが、収縮に必須ではないことがわかった。さらに、収縮環の収縮には適度のアクチン線維架橋が必要であることが明らかとなった。(株)学研メディカル秀潤社, 2014年05月, 細胞工学, 33(6) (6), 660 - 665, 日本語記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)
- 2014年01月, BIOPHYSICAL JOURNAL, 106(2) (2), 7A - 7A, 英語[査読有り]研究発表ペーパー・要旨(国際会議)
- (公財)金原一郎記念医学医療振興財団, 2013年12月, 生体の科学, 64(6) (6), 533 - 538, 日本語記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)
- 2013年12月, 現代化学, 日本語ポール・ナース博士,サイエンスを語る[招待有り]会議報告等
- 2013年07月, ライフサイエンス新着論文レビュー, 日本語[招待有り]記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)
- 2013年, MOLECULAR BIOLOGY OF THE CELL, 24, 英語In vitro contraction system of the fission yeast contractile ring.研究発表ペーパー・要旨(国際会議)
- EMBO Workshop on Fission Yeast 10th International Meeting, 2019年06月, 英語Exploration of Rab5 effectors in fission yeastポスター発表
- 酵母研究若手の会第4回研究会, 2018年03月, 日本語, 国内会議分裂酵母の収縮環と細胞質分裂について口頭発表(一般)
- ConBio2017, 2017年12月, 英語, 神戸, 国際会議分裂酵母におけるRab5エフェクター因子の探索ポスター発表
- 第69回日本細胞生物学会大会, 2017年06月, 英語, 国内会議Sculpting the ring to make a cut: contractile ring structure and mechanism of cell division[招待有り]シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
- the 14th International Congress on Yeasts, 2016年09月, 英語, 国際会議Analyses of actin cytoskeleton dynamics in fission yeast cells[招待有り]シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
- 第88回日本細菌学会総会, 2015年03月, 日本語, 国内会議in vitroで探る分裂酵母の収縮環が縮む仕組み[招待有り]シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
- 第65回日本細胞生物学会大会, 2013年06月, 日本語, 国内会議分裂酵母ゴーストを用いた収縮環のin vitro再活性化シンポジウム・ワークショップパネル(公募)
- 第35回日本分子生物学会年会, 2012年12月, 日本語, 国内会議間期の分裂酵母におけるV型ミオシン依存的なアクチンケーブルの伸長方向制御シンポジウム・ワークショップパネル(公募)
- JSPS Bilateral Joint Project, Japan-Singapore Seminar, 2009年, 英語, 国際会議Relocalization of syntaxin 1 mediated by endocytosis is important for meiotic cytokinesis in fission yeast公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 基盤研究(C), 神戸大学, 2019年04月01日 - 2022年03月31日分裂酵母収縮環のin vitro収縮系を用いたタンパク質の高分解能配向解析細胞分裂は単細胞生物ではその増殖に、多細胞生物では発生、成長、個体の維持に必須の生命現象である。細胞分裂は核分裂と細胞質分裂の二つのステップからなり、動物細胞では、分裂面の細胞表層に形成されたアクチンとミオシンIIを主成分とする収縮環の収縮に伴って細胞膜がくびれ込み、細胞質分裂が起こる。収縮環が収縮するためには、筋肉の筋原線維(サルコメア)のように逆平行のアクチン繊維の束と、ミオシンIIの双極性複合体(繊維)が並んでいることが必要と考えられるが、いまだよくわかっていない。本研究は、分裂酵母の収縮環中のミオシンIIがどのように配向しているか、その配向が収縮環の成熟や収縮の進行に伴いどのように変化するかについて、超解像顕微鏡を用いたタンパク質配向解析法の確立を通して明らかにすることを目的としている。 2021年度は、引き続き1)ミオシンII分子の配向解析法の確立、2)収縮環の成熟、収縮の進行に伴うミオシンII分子の配向の変化について調べるための実験材料の作製を進めた。ミオシンII重鎖の頭部(アミノ末端)と尾部(カルボキシル末端)にそれぞれ異なる蛍光タンパク質を融合したものを発現する分裂酵母株を用いているが、これまでは強制発現プロモーターを用いていたため、自身のプロモーターで上記の融合タンパク質を発現する分裂酵母株を作製し、超解像観察を行った。強制発現系で行った際とほぼ同様の結果が得られたが、発現量が低いことと、蛍光タンパク質の明るさが不十分であった。そこで、蛍光タンパク質ではなく、蛍光標識リガンドと共有結合するタンパク質を融合したミオシンを発現する分裂酵母株を作製した。現在は蛍光標識リガンドによるラベル条件を検討している。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 2015年04月01日 - 2019年03月31日細胞抽出液を用いた細胞モデルの構築と運動・分裂の再現動物細胞や酵母の細胞質分裂を担う収縮環の形成機構を研究するためのモデル系を創出し、それを用いたアクチン動態の研究を行った。カエル卵細胞質を脂質膜に封入した「人工細胞」の中ではX-bodyと呼ぶ構造が形成され、これに向かってアクチン流れが起こった。流れは脂質膜でのアクチンの重合/脱重合によって起こり、ミオシン繊維によって制御された。また流れに共役してこの人工細胞が動くことが分かった。分裂酵母の細胞質を同様に封入した場合はアクチンが重合して束を形成した。またこれらの研究と別に、分裂酵母のアクチン脱重合因子Adf1が収縮環形成に働くことを明らかにした。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(A), 若手研究(A), 2014年04月01日 - 2019年03月31日in vitroとin vivoを組み合わせた分裂酵母細胞質分裂のメカニズム解明細胞分裂は単細胞生物ではその増殖に、多細胞生物では発生、成長、個体の維持に必須の生命現象である。細胞分裂の異常は発生不全や癌を引き起こすことは言うまでもない。真菌症等の創薬ターゲットとしても細胞分裂の詳細なメカニズムの解明は最も重要な課題のひとつである。本研究は、細胞を物理的に二分する細胞質分裂のメカニズムについて、in vivo ライブイメージングとin vitro再構成系の両方を駆使して包括的かつ詳細に明らかにすることを目的とする。モデル生物として主に分裂酵母を用い、収縮環の形成や収縮についてin vitro再構成系により構成因子・微細構造・生化学的性質等を明らかにする。得られた情報を元に in vivo でのイメージング解析を行い、生理的な意義について検証する。 平成30年度は、昨年度に引き続いて収縮環の収縮機構について解析を進めた。分裂酵母のゴーストを用い、収縮環中のミオシン分子の配向を明らかにするため、光活性型の蛍光タンパク質を用いた超解像顕微鏡法であるPALM/STORMを行った。配向がわかるように遺伝子工学的に改変したミオシンを発現する分裂酵母株について、蛍光タンパク質を融合したミオシン分子の発現量を検討した。PALMのための画像取得は共同研究により行った。レーザーの強度など光活性化型蛍光タンパク質の適度な活性化条件を検討し、条件を最適化した。高感度カメラにより画像取得を行い、PALMのためのデータを取得し、1分子の分をマッピングした。これにより、収縮環中のミオシン分子の分布についてのデータが得られており、統計学的な解析を進めている。 また、昨年度に引き続き、細胞質分裂において、隔壁形成に重要な役割を担う細胞内小胞輸送に関わる因子の変異株についての解析を行った。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援, 研究活動スタート支援, 学習院大学, 2013年08月30日 - 2015年03月31日分裂酵母ゴーストを用いた収縮環形成過程のin vitro再構成本研究の目的は、細胞質分裂を担う収縮環の詳細な形成メカニズムをモデル生物の一つである分裂酵母を用いて明らかにすることである。分裂酵母の細胞壁を取り除いた部分スフェロプラストを膜透過処理することで形成途中の収縮環を含む細胞ゴーストを作製し、in vitroの収縮環形成の再構成を行う。 部分スフェロプラストを用い、収縮環形成時に膜透過処理をした細胞ゴーストにATPを添加したところ、ゴースト細胞膜上にあるミオシンのドットが互いに集合するような動きがわずかに見られた。また、ミオシンを含む細胞表層が単離された例もあり、これもATP添加により凝集した。現在この動きについて解析するとともに、最適な再活性化の方法を検討している。 また、スフェロプラスト作製法についてさらに検討を行った。温度感受性変異を複数組み合わせることにより、スフェロプラストにおける細胞周期の同調に成功し、高頻度で収縮環を保持する細胞ゴーストを作製することが可能となった。さらに、収縮環の完全単離法についても検討した。細胞壁溶解酵素の濃度、添加のタイミング、処理時間等を検討することで低頻度ではあるが遊離した収縮環の取得、およびその再活性化に成功した。現在はさらに高頻度で単離できる方法を検討している。これらの試料を用い、生物物理学的な実験(収縮力の測定)、微細構造解析(臨界点乾燥法、フリーズレプリカ法、クライオ電子線トモグラフィー)を進めている。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(A), 基盤研究(A), 学習院大学, 2010年04月01日 - 2015年03月31日収縮環の構造と形成・収縮機構の研究細胞質分裂は収縮環の収縮によって細胞が中央部からくびり切れることによりおこる。私は分裂酵母の収縮環ー細胞膜複合体(細胞ゴースト)を単離し、ATPを加えて収縮環を人為的に収縮させることに初めて成功した。この実験系を用い、アクチンの脱重合は収縮そのものには必須ではないことなどいくつかの性質を明らかにできた。また収縮環形成の際のアクチンの分裂位置への集合にはミオシンVが関与していることが示唆された。ウニ卵の分裂溝にアクチン重合を促進するuDiaがアクチンと共存することも示した。さらにカエル卵抽出液を人工脂質膜に封入することにより、脂質膜小胞中でアクチンの流れが起こることを見いだした。
- 公益財団法人三菱財団, 自然科学研究助成, 2014年04月 - 2015年03月, 研究代表者分裂酵母収縮環の単離・精製を通した収縮メカニズムの包括的理解
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(B), 若手研究(B), 学習院大学, 2011年04月28日 - 2012年03月31日分裂酵母ゴースト細胞を用いた収縮環収縮のin vitro解析
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費, 特別研究員奨励費, 学習院大学, 2011年 - 2012年分裂酵母からの収縮環単離と再活性化による収縮メカニズムの解明細胞質分裂は複数のプロセスが協調的にはたらくことで起こる。中でもアクチンとII型ミオシンからなる収縮環の収縮は動物細胞の細胞質分裂において細胞膜をくびれさせる最も重要な過程である。しかし収縮のメカニズムについてはアクチン・ミオシンの相互作用以上にははっきり分かっていない。分裂酵母を含む真菌類においても、動物細胞と同様の収縮環が形成される。申請者はモデル生物である分裂酵母を用いて収縮環の収縮メカニズム解明を目指す。 本年度は収縮環を含む分裂酵母ゴーストについて更に詳細な解析を行った。これまでゴースト中の収縮環に存在することがわかっているII型ミオシン重鎖(Myo2、Myp2)、IQGAPのホモログRng2、FCHドメインタンパク質Cdc15、トロポミオシンCdc8について、収縮環の収縮にともなってどの程度収縮環から遊離するのかを蛍光強度を測定することで調べた。その結果、トロポミオシンCdc8がATP添加により劇的に減少することが明らかになり、それ以外のタンパク質については大きな減少はみられなかった。これは、アクチンが収縮に伴って遊離することを支持すると思われる。では収縮環の収縮に伴ってアクチンがどの程度遊離するのか。これについてははっきりわかっていなかったが、この遊離アクチンを遠心分離法により生化学的に検出する方法を考案した。これにより、実際に収縮に伴って大部分のアクチンが遊離してくることが明らかになった。さらに、アクチンフィラメントを安定化するjasplakinolide(Jasp)は収縮環の収縮に影響を与えないことを見出していたが、実際にその安定化が起こっていることもこの方法で証明することが出来た。このことは脱重合が収縮に必要ないことをさらに支持する結果である。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費, 特別研究員奨励費, 大阪市立大学, 2007年 - 2008年減数分裂特異的エンドサイトーシスの発見とその分子メカニズムの解明本研究は分裂酵母の胞子形成において細胞膜上のシンタキシンPsy1が「減数分裂特異的エンドサイトーシス」により胞子の細胞膜となる前胞子膜へ局在を変化させるメカニズムを遺伝学的、分子細胞生物学的、生化学的に明らかにすることを目的として行った。これにより小胞輸送研究に新たな知見を与えるものと思われる。本年度は研究実施計画に示したストラテジー(S1〜S3)に沿って研究を進めた。 S1のライブイメージングについてはYFP-Psy1、CFP-tubulinの同時観察系によりPsy1の取り込み時期、速度などを定量的に示すことに成功した。また、Dendra2を用いたPhotoconversionの実験系を構築し、細胞膜上のシンタキシンPsy1が前胞子膜へ移っていることを示唆する結果を得た。さらに、Psy1が選択的に取り込まれることに関連し、様々な細胞膜タンパク質やエルゴステロールの細胞膜上での局在パターンを解析し、減数分裂時に取り込まれるものがステロールリッチな膜ドメインに存在することを明らかにした。 S2の逆遺伝学的な解析により取得できた変異株におけるPsy1の局在変化欠損をエンドサイトーシス欠損とともに詳細に解析し、I型ミオシンMyo1、フィンプリンFim1が胞子形成時により重要であることを見出し、減数分裂時のエンドサイトーシスが栄養増殖時のものと性質が異なり、より強固でダイナミックなアクチンメッシュワークを必要とすることが考えられた。 以上の成果は投稿準備中であり、本年中に国際誌に投稿予定である。
