研究活動情報

• 2022年12月 一般財団法人国際開発機構（FASID）, 第26回 国際開発研究 大来賞, 『難民とセクシュアリティーアメリカにおける性的マイノリティの包摂と排除』(明石書店、2022年)

  工藤晴子

  共同研究・競争的資金等の業績ID対象リソースIRI

• 「難民の声」を考えるー批判的アプローチとカナダ・トロントの事例

  工藤晴子

  2025年03月, 社会志林, 71(4) (4), 73 - 83, 日本語


• From Security Threat to Subject of Protection: Examining Global Sexuality Politics in the Refugee Protection Regime

  KUDO Haruko

  2024年07月, ジェンダー研究, (27) (27), 23 - 40, 英語


• 庇護のポリティクスと性的マイノリティ ーアメリカ・トランプ政権下のネオ・ルフールマンと国境の庇護希望者ー

  工藤晴子

  2023年12月, 社会学評論, 74(3) (3), 435 - 449, 日本語

  研究論文（学術雑誌）


• 難民・強制移動研究におけるフェミニズムとクィアのアプローチ

  工藤晴子

  2023年04月, 難民研究ジャーナル, (12) (12), 7 - 23

  [招待有り]


• 難民・避難民の移動と支援におけるジェンダーに基づく暴力

  工藤晴子

  2022年06月, トラウマティック・ストレス, 20(1) (1), 53 - 58

  [招待有り]


• 難民保護におけるホモセクシュアリティ概念の採用 : ゲイとレズビアン難民によるナラティヴ構築の事例から

  工藤 晴子

  This paper aims to disclose the issues of the relationship betweenrefugee/asylum status and sexuality through an analysis of the experiencesof gay and lesbian asylum seekers and the dominant notion of sexuality inthe United States. The asylum status determination process, which is a partof immigration control, has been developed with two different discoursesaround an identity-based homosexuality: one is about human rights forgays and lesbians, and the other is for the exclusion of illegal and deviantforeigners at the border. Previous studies have pointed out that within thissystem, the credibility of gay and lesbian asylum testimony is legitimizedby the dominant US-centered notion of homosexuality, what katyal（2002）refers as substitutive model of sexuality, and individuals who falloutside of the accepted paradigms are marginalized. It is not enough toevaluate the perceptions of gay and lesbian asylum-seekers against thismodel of sexuality by mainly studying legal documents and during theprocess assume the asylum-seekers are powerless. Research in the form ofinterviews was conducted in New York City and produced several accountsof this problem. The findings show that asylum-seekers are the ones whomake decisions and learn a new concept of sexuality, which in turn aidsthem in constructing strategic asylum narratives. Regardless of the factthat the applicants' sexualities are uniquely perceived by different notionsin their home countries, during their asylum application and narrativeconstruction they reduced their sexuality only to what could beunderstood as a substitutive model to be gay enough for asylum. However,they are not fully absorbed by the model because they remind themselvesthat sexuality is not the very base of their personality. Not only are theytaking on the dominant notion, but they deal with it in a more complexcontext of their lives in their country of asylum.

  国際基督教大学ジェンダー研究センター, 2014年, Gender and sexuality : journal of Center for Gender Studies, ICU, (9) (9), 63 - 89, 日本語

  [査読有り]


• セクシュアリティとトラウマの動員: 米国サンフランシスコ・ベイエリアにおけるメキシコ出身クィア庇護希望者のナラティヴ構築

  工藤 晴子

  Recently, the situation for queer asylees, who have been or could be persecuted on account of their non-normative sexuality, sexual identity or sexual orientation in their countries of origin, has been drawing attention as an important human rights issue. Based on interview data, this paper argues that queer Mexican asylum seekers in the San Francisco Bay Area in the United States may constitute a specific group in the asylum-migration nexus, and it examines how the members of this group become asylees. Discussing the narrative construction in part of the asylum application process, the paper aims to discover the nuanced reality and meaning of asylum for those asylees who have trans-national mobility and mixed motives in moving. In this legal process, a representation of non-normative gender performance as a fixed sexual identity and a traumatized body can be seen as a valid reason for qualifying for asylum.

  関東社会学会, 2014年, 年報社会学論集, 2014(27) (27), 49 - 60, 日本語

  [査読有り]


• クィアとしての難民とことば (特集 セクシュアリティ、権力、撹乱)

  工藤 晴子

  三元社, 2014年, ことばと社会 : 多言語社会研究, (16) (16), 110 - 139, 日本語

  [査読有り]

• 特集 難民・強制移動とジェンダー／セクシュアリティ 企画趣旨

  工藤晴子, 難民研究フォーラム編集委員

  2023年04月, 難民研究ジャーナル, (12) (12)


• 国際文化学会シンポジウムA「国際文化学の今日ー移民と多文化共生」企画趣旨

  工藤晴子

  日本国際文化学会, 2023年03月, インターカルチュラル, 21(21) (21), 006 - 007, 日本語


• フェミ×ナンミン×ピスタチオ第６回（連載コラム）

  工藤晴子

  2023年02月, f visions（Journal published by Asia‑Japan Women's Resource Center ）, (6) (6), 58 - 59


• フェミ×ナンミン×ピスタチオ第５回（連載コラム）

  工藤晴子

  2022年07月, f visions（Journal published by Asia‑Japan Women's Resource Center ）, (5) (5), 58 - 58


• フェミ×ナンミン×ピスタチオ第４回（連載コラム）

  工藤晴子

  2021年12月, (4) (4), 83 - 83


• フェミ×ナンミン×ピスタチオ第３回（連載コラム）

  2021年06月, f visions（Journal published by Asia‑Japan Women's Resource Center ）, (3) (3), 88 - 88


• フェミ×ナンミン×ピスタチオ第２回（連載コラム）

  工藤晴子

  2020年12月, f visions（Journal published by Asia‑Japan Women's Resource Center ）, (2) (2), 93 - 93


• フェミ×ナンミン×ピスタチオ第1回（連載コラム）

  工藤晴子

  2020年06月, f visions（Journal published by Asia‑Japan Women's Resource Center ）, (1) (1), 90 - 90


• 拡大する移民収容所ビジネス―アメリカにおける移民収容の増加と民営化―

  工藤晴子

  2013年12月, M ネット（発行：移住者と連帯する全国ネットワーク）, 2014年1月号(166) (166)


• セクシュアル・マイノリティと入国管理－MTFトランスジェンダーの被収容問題

  NPO法人レインボー・アクション

  2013年03月


• 迫害と保護 : EUにおけるジェンダーと庇護 (特集 難民「保護」を考える)

  ジェーン・フリードマン(翻訳 工藤晴子)

  難民研究フォーラム ; 2011-, 2012年, 難民研究ジャーナル = Refugee studies journal, 2, 93 - 101, 日本語

• 国際社会学 改訂版

  分担執筆, 第９章 難民の受け入れと「難民問題」, 有斐閣, 2023年03月, ISBN: 9784641174825


• 難民とセクシュアリティーアメリカにおける性的マイノリティの包摂と排除

  単著, 明石書店, 2022年02月

• The Legal and Social Landscape Surrounding Queer Asylum in Japan

  Haruko,KUDO

  Centre for Refugee Studies Seminar, 2025年03月, 英語

  公開講演，セミナー，チュートリアル，講習，講義等


• 難民研究の第一歩～調査における倫理的配慮とは？～

  工藤晴子, 人見泰弘, 森恭子, 赤阪むつみ

  難民研究フォーラム［公開シンポジウム］難民研究の第一歩～調査における倫理的配慮とは？～, 2025年01月, 日本語

  シンポジウム・ワークショップパネル（指名）


• SOGI Asylum in Japan: Legal framework and analysis from a partial picture

  Haruko,KUDO

  Queer(y)ing Asylum Symposium 2024 (University of Nottingham), 2024年11月, 英語

  シンポジウム・ワークショップパネル（公募）


• From Security Threat to Subject of Protection: LGBTIQ+ refugees and asylum seekers and the global sexuality politics

  Haruko, Kudo

  2024 Association for Literature, Environment, and Culture in Canada, 2024年06月, 英語

  口頭発表（一般）


• 難民受入れ／中継国における震災と「社会的結束」の限界 ―トルコ南東部における難民支援と震災対応から

  工藤晴子

  科学研究費総括ワークショップ 移民受入れ国−送出し国の 政策相互連関（亜細亜大学）, 2024年03月


• Refugees and Sexuality: Shifting from a threat to a subject of protection

  Haruko KUDO

  お茶の水女子大学ジェンダー研究所（IGS）国際シンポジウム「グローバル政治の中のセクシュアリティと暴力」, 2023年12月, 英語


• Gender and Sexuality on the Periphery: Cases of Migrant Women in Japan

  Haruko KUDO

  The Contemporary Dynamics of Diverse Perspectives on Life and Death (Center of Migration Research Seminar 2023 ), 2023年03月, 英語

  口頭発表（一般）


• 「移動できないこと」の共有と現場／フィールド

  工藤晴子

  関東社会学会研究例会 2022年度第１回コロナ禍の経験を社会学としてどう捉えるか, 2023年03月

  [招待有り]

  口頭発表（招待・特別）


• 難民とセクシュアリティ

  工藤晴子

  第２６回国際開発大来賞記念講演会, 2023年01月

  [招待有り]

  公開講演，セミナー，チュートリアル，講習，講義等


• 難民とセクシュアリティ アメリカにおける性的マイノリティの包摂と排除

  工藤晴子

  移民政策学会2022年度冬季大会, 2022年12月

  [招待有り]

  口頭発表（招待・特別）


• 難民とセクシュアリティーアメリカにおける 性的マイノリティの包摂と排除

  工藤晴子

  一橋大学ジェンダー社会科学研究センター第54回公開レクチャー, 2022年10月

  [招待有り]

  公開講演，セミナー，チュートリアル，講習，講義等


• Gender and Forced Migration

  Haruko KUDO

  Forced Migration Seminar Fall 2022, University of California, Berkeley, 2022年09月, 英語

  [招待有り]

  公開講演，セミナー，チュートリアル，講習，講義等


• 難民とセクシュアリティ アメリカにおける性的マイノリティの包摂と排除

  工藤晴子

  第３回 国際社会学若手研究会, 2022年08月

  公開講演，セミナー，チュートリアル，講習，講義等


• 難民問題と日本社会

  工藤晴子

  法政大学 国際社会学, 2022年06月

  [招待有り]

  公開講演，セミナー，チュートリアル，講習，講義等

• 移民身分の多段階的移行の国際比較分析――技能実習から特定技能への転換を焦点に

  小井土 彰宏, 飯尾 真貴子, 竹中 歩, 小川 玲子, 定松 文, 園部 裕子, 工藤 晴子, 是川 夕, 惠羅 さとみ, 宮川 陽名, 平野 恵子, 鈴木 江理子, 加藤 丈太郎, 堀井 里子, 小島 祥美, 上野 貴彦

  日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(A), 亜細亜大学, 2024年04月01日 - 2028年03月31日


• 難民保護におけるセクシュアリティの政治と規範

  工藤 晴子

  日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究, 若手研究, 神戸大学, 2022年04月01日 - 2026年03月31日


• グローバル・ウェルフェアの実現と課題をめぐる文理協働型実証研究

  桜井 徹, 杉下 智彦, 大月 一弘, 太田 和宏, 辛島 理人, 中澤 港, 勝二 郁夫, 青山 薫, 梅屋 潔, 小川 啓一, 齋藤 剛, 工藤 晴子, クラクストン ジェームズ

  日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 神戸大学, 2019年04月01日 - 2023年03月31日

  本研究は、以下の3つの切り口から文理協働による共同研究の遂行を目的としている。第一に、移民・難民の起源地における住民の基本的な生活条件を直視することを通して、大規模な移民現象のプッシュ要因を文理両面から総合的に再検討する。第二に、多領域横断的な研究体制を構築し、必然的に文理融合的な様相を呈する移民・難民の起源地の生活条件の問題に、学際的なチームが協力して打開策を検討する。第三に、開発援助が実施されている地域に実際に生きる人々／それらの地域を故郷とする人々が、様々な援助をどのように受け止め、また将来に向けていかに活かせるのかを分析する。 残念ながらコロナ禍の影響によって、イスラム圏から来た在日外国人の聞き取り調査など国内での調査研究は実施することができたものの、ホンジュラス、南アフリカ、モロッコ、ケニア、イラン、キルギスタン、インドネシア、フィリピン等の国々を対象に、医学、社会学、法学、人類学、教育学、政治経済学等の多様な角度から現地調査を遂行し、どのような開発援助の問題点が現地で明らかとなっているのかを分析するという目的は果たせなかった。 しかしながら、この間、インドネシアのアイルランガ大学や南アフリカのケープタウン大学をはじめとする海外の研究者や世界銀行、ユネスコ、ユニセフとは、海外共同調査やワークショップ開催に向けて定期的にコンタクトを取り続け、海外調査や研究集会を再開するための準備を着々と進めることができた。


• 難民申請とセクシュアリティに関する比較社会学的研究

  工藤 晴子

  日本学術振興会, 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費, 特別研究員奨励費, 一橋大学, 2011年 - 2013年

  本研究の目的は、LGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クイア)の難民申請と・受入国のセクシュアリティ秩序の関係をニューヨーク市とサンフランシスコ・ベイエリアの2地域間の比較から明らかにすることである。 2013年度はこれまでのデータの分析を行いながら、特徴的な傾向を見出しにくかったNYについてのデータを更に収集するため、2014年2月17日から3月31日の期間に、NYのみにおいて調査を実施した。難民申請経験者、難民支援関係団体、ロースクール教員、心理カウンセラーらの協力を得た力インタビュー調査のほか、当事者によるグループにて参与観察を行った。その結果、出身国の多様さ、庇護申請までの期間の短さなど、これまでの発見が改めて支持される一方で、NYの特徴として仮説を立てていた、人権・人道主義的ディスコースと難民ナラティヴの親和性については再検討が必要であることを発見した。また、2012年度のサンフランシスコ調査の結果を踏まえてメキシコ出身者に注目したところ、NYにおいてはそもそもかれらへのアクセスの難しさ(申請者の少なさとネットワークのなさ)が存在した。加えて、2013年1月から10月のアメリカにおける国境での難民手続きの件数増加によってバックログ現象が起きていることについては、LGBTQケースに限らない移民管理全体のシステムとの関わりを現場の経験と知識による情報から理解することが出来た。さらに、LGBTQに特化したプログラムを持たずとも、そうしたケースを扱う機会が増えてきたという支援現場の変化も見てとれた。 2013年度の研究は、これまでの暫定的な結果について批判的に考察し直す視覚を得た点において大きな意義があったといえる。また、6月の一橋大学国際社会学プログラム20周年記念シンポジウムなどにおける成果報告では、本研究を周辺的な事例研究ではなく社会学、移民研究の中での位置づけについて考察を深めることができた。