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石田 圭子大学院国際文化学研究科 グローバル文化専攻教授
研究活動情報
■ 論文- 2024年03月, 武蔵大学人文学会雑誌, 55(2) (2), 1 - 29現代イギリスの「公式戦争アート」について
- 2024年02月, The Journal of Asian Arts & Aesthetics, 9, 85 - 100, 英語Life/Death and Feminism in Yayoi Kusama's Art: Focusing on Floral and Botanical Motifs[査読有り]
- 2023年03月, 『近代』, (126) (126), 151 - 212パウル・ルートヴィヒ・トロースト―ナチズム建築の起源をめぐって―
- 2022年09月, 近代, (125) (125), 37 - 70, 日本語崇高の美学とナチズム
- 2022年03月, 近代, (124) (124), 25 - 78, 日本語第三帝国の戦争画について
- 2022年02月, 国際文化学研究, (57) (57), 1 - 32, 日本語ヒトラーの美学を再考する:芸術と政治の接点をめぐって
- 2021年07月, 国際文化学研究, 56, 1 - 23, 日本語村山知義と<春香伝>:村山の演劇論との関連から
- 2020年06月, 美学, 71(1) (1), 49 - 60, 日本語カール・ハインツ・ボーラーの「突然性(Plötzlichkeit)」をめぐって[査読有り]
- 2020年02月, Art Research Special Issue, Journal of Art Research Center, Ritsumeikan Univeristy, 1, 35 - 43, 英語Albert Speer’s “Theory of Ruin Value”[招待有り]研究論文(研究会,シンポジウム資料等)
- 2020年01月, 1st INTERNATIONAL CONFEPRENCE The Status of Gender Studies and the Necessity of Connective Theory Proceedings, 245 - 258, 日本語靖国神社における慰霊と“女性的なるもの”の関係をめぐって:現代日本のナショナリズムの一側面[招待有り]研究論文(国際会議プロシーディングス)
- 神戸大学国際文化学研究科, 2018年12月, 国際文化学研究, (51) (51), 83-102, 日本語ボリス・グロイスにおけるアートと政治の交差について[査読有り]研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 神戸大学国際文化学研究科, 2018年07月, 国際文化学研究, (50) (50), 1 - 28, 日本語アルベルト・シュペーアの「廃墟価値の理論」をめぐって[査読有り]研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 大阪大学大学院文学研究科美学研究室, 2018年03月, a+a 美学研究, (12) (12), 88 - 103, 日本語今日のアートにおける批判とは何かー参加型アートを中心にー[査読有り][招待有り]研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 形象論研究会, 2018年01月, 形象, (3) (3), 13-27, 日本語レヴィナスのイメージ論をめぐってー「現実とその影」を中心にー[招待有り]研究論文(学術雑誌)
- 2017年06月, Proceedings of 20th International Congress of Aesthetics in Korea 2016, 201 - 203, 英語“On "the New": Art and Politics in the Art Theory of Boris Groys[査読有り]研究論文(国際会議プロシーディングス)
- エコ美学&科学国際研究センター, 2017年03月, エコ美学&科学国際研究センター2016年度報告集, 135 - 139, 日本語テロリズムの「大気」支配に対抗するためにー神話を中断させる「ものがたり」について[招待有り]研究論文(研究会,シンポジウム資料等)
- 神戸大学大学院国際文化学研究科, 2015年12月, 『国際文化学研究』, (第45号) (第45号), 1 - 25, 日本語1920~30年代日本におけるジョージ・グロスの受容をめぐって[査読有り]研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 神戸大学大学院国際文化学研究科紀要, 2014年08月, 『国際文化学研究』, (42) (42), 1 - 24, 日本語アヴァンギャルドからプロレタリア芸術へ―村山知義の芸術観における「断絶」と「連続」をめぐって[査読有り]研究論文(大学,研究機関等紀要)
- The Japanese Society for Aesthetics, 2013年03月, Aesthetics, (17) (17), 英語T.E.Hulme's Aesthetics and the Ideology of Proto-fascism[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 美学・藝術論研究会, 2012年03月, 『大震災以降の新しい感性論の構築に関する研究』, (18) (18), 97 - 102, 日本語被災地の光景と感受性の問題―レヴィナスの可傷性から考える―[招待有り]研究論文(研究会,シンポジウム資料等)
- 2012年03月, 『実践女子大学美学美術史学』, 26号, 日本語ゴットフリート・ベンとアルフレート・ボイムラー―「占星術的」芸術観とナチズム[査読有り]研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 日本ドイツ学会, 2010年03月, 『ドイツ研究』, 44号(44) (44), 67 - 76, 日本語<傷>としての絵画?―アンゼルム・キーファーとナチスの記憶―研究論文(研究会,シンポジウム資料等)
- 東京芸術大学, 2010年02月, 『東京芸術大学美術学部論叢』, 6号, 5 - 20, 日本語美学から政治へ―ゴットフリート・ベンとアルフレート・ボイムラー[査読有り]研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 2008年12月, 『美学』, 59巻2号, 日本語T.E.ヒュームの芸術論と原ファシズム・イデオロギー[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2008年03月, 東京芸術大学 (博士論文), 日本語現実の神話化―ファシスト・モダニズムの理論―[査読有り]学位論文(博士)
- 東京芸術大学, 2006年03月, 『東京芸術大学美術学部論叢』, 2号, 21 - 37, 日本語芸術による批判は可能か―アドルノの文化批判論をめぐって[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2004年06月, 『美学』, 55巻1号, 日本語芸術と倫理のあいだ―レヴィナスの芸術論[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2024年11月, ドイツ哲学入門, 453 - 453アンゼルム・キーファー【事典項目】[招待有り]
- 2024年11月, ドイツ哲学入門, 292 - 292ゴットフリート・ベン【事典項目】[招待有り]
- 2024年09月, 美術の窓, 43(9) (9), 76 - 79エミール・ノルデとナチズムー芸術と政治の関係をめぐってー[招待有り]
- 2022年01月, 週間 読書人, (3422) (3422), 4 - 4, 日本語ボリス・グロイス著『流れの中で:インターネット時代のアート』書評[招待有り]
- 2021年, ドイツ研究, (55) (55)『ハンナ・ヘーヒ−透視のイメージ遊戯』(香川檀著)【書評】[招待有り]書評論文,書評,文献紹介等
- 2021年01月, 図書新聞, (3478) (3478)『ファシズムと聖なるもの』【書評】[招待有り]書評論文,書評,文献紹介等
- 2020年12月, 美学の事典, 316 - 317「アートパワー−芸術(アート)は社会の中でどのような力をもっているのか」【事典項目】[招待有り]記事・総説・解説・論説等(その他)
- 2020年10月, ドイツ文化事典, 482 - 483「退廃芸術」【事典項目】[招待有り]記事・総説・解説・論説等(その他)
- 青土社, 2017年02月, 『ユリイカ』, 49-5(698) (698), 54 - 61, 日本語草間彌生の現在:草間彌生と晩年のスタイル[招待有り]記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)
- 2016年12月, 『文化/科学』, (88) (88), 292~300美学から政治へ:モダニズムの詩人とファシズム[招待有り]その他
- 2016年09月, 近代, 114, 1 - 14ゴットフリート・ベン「育種」その1【翻訳および解説】
- 2015年11月, 近代, 113, 49 - 71ゴットフリート・ベン「人格の構造について」 【翻訳および解説】
- 明石書店, 2015年07月, サウジアラビアを知るための63章, 131-133, 日本語現代アートー躍進するアートとタブーへの挑戦[招待有り]記事・総説・解説・論説等(その他)
- 神戸大学近代発行会, 2015年03月, 近代, 112(112) (112), 55 - 79, 日本語ゴットフリート・ベン「天才論」 【翻訳および解説】その他
- 表象文化論学会, 2012年03月, 『表象』, 6号(6) (6), 262 - 266, 日本語「力の場」としての「ファシズモの芸術」―鯖江秀樹『イタリア・ファシズムの芸術政治』書評[招待有り]書評論文,書評,文献紹介等
- 2011年12月, 『カリスタ―美学・藝術論研究』, 18号, 日本語<ヒトラーとドイツ人:民族共同体と犯罪>展 展評[査読有り]速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
- 美学・藝術論研究会, 2009年12月, 『カリスタ―美学・藝術論研究』, 16号(16) (16), 49 - 67, 日本語歴史から神話へ―現代日本の戦争映画をめぐって―[査読有り]速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
- ROUTLEDGE JOURNALS, TAYLOR & FRANCIS LTD, 2008年, 『カリスタ―美学・藝術論研究』, 13(5) (5), 662 - 662, 英語ロジャー・グリフィン『モダニズムとファシズム―ムッソリーニ、ヒトラーにおける始まりの感覚』書評[査読有り]書評論文,書評,文献紹介等
- 美学会, 2004年12月31日, 美學, 55(3) (3), 52 - 52, 日本語アドルノとレヴィナス : 芸術と「他なるもの」をめぐって(第五十五回美学会全国大会発表要旨)
- 2004年12月, 『カリスタ―美学・藝術論研究』, 11号, 日本語快楽へと反転する苦痛:草間彌生展―KUSAMATRIX―について[査読有り]速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
- 芸術と倫理のあいだ : レヴィナスの芸術論Emmanuel Levinas definit l'Autre comme autrui qui existe en dehors du Moi. Le visage de cet Autre accuse et effondre l'existence du Meme en tant qu'egoisme. Ceci signifie que Levinas pense que la rencontre avec le << visage >> est une condition d'ethique. Mais peut-on considerer que 1'experience artistique egale cette rencontre ? Les reflexions portees sur ce probleme sont ambivalentes : d'une part, Levinas souligne l'irrespons-abilite de l'art, d'autre part, il reconnait que l'art peut etre passage vers l'Autrui. Cet article tendrait a expliquer l'ambiguite par un conflit entre representation et passivite de la sensibilite que l'on remarque dans ses reflexions sur l'art. Levinas pense que l'irresponsabilite de 1'art provient de l'idolatrie-<< representation >> car l'alterite de l'Autre est transformee en un << alter ego >> dans la representation meme de 1'art. Cependant, il devrait etre oblige d'admettre une contradiction dans sa pensee de 1'art : la sensibilite se rattache a la fois a la re-presentation et a 1'etat d'<< il y a >>, c'est-a-dire a l'envahissement de 1'impersonnalite d'<< element >>. Plus tard, Levinas redefinira la passivite de la sensibilite comme << vulnerabilite >> qui assure une relation a l'<< Autrui >>. Il faut donc comprendre que pour lui, 1'art est une experience double, c'est-a-dire l'<< Autre-dans-le-meme >>. Cette supposition est renforcee par le fait que Levinas traite l'art comme trace. Chez lui, l'art etant considere comme d'une nature extremement passive, il est possible d'imaginer un art qui ne retourne pas au Meme.美学会, 2004年06月30日, 美學, 55(1) (1), 42 - 55, 日本語
- 美学会, 2003年12月31日, 美學, 54(3) (3), 51 - 51, 日本語芸術と倫理のあいだ : レヴィナスにおける感覚の問題をめぐって(第五十四回美学会全国大会発表要旨)
- 2003年12月, カリスタ―美学・藝術論研究, 10号, 日本語J.M. バーンスタイン『アドルノ―脱魔術化と倫理』[査読有り]その他
- 単著, 三元社, 2023年10月ナチズムの芸術と美学を考える:偶像破壊を超えて
- 分担執筆, サンジニ社, 2020年12月約束と予測:接続と人文の未来(韓国語)
- 共著, Studies of East Asian Art History, Freie Universitaet Berlin, 2018年08月, 英語Transcultural Intertwinements in East Asian Art and Culture, 1920s -1950s学術書
- 現代企画室, 2017年, 日本語, ISBN: 9784773816228アート・パワー
- 共著, EOS Art Books, 2013年11月, 日本語コンテンポラリー・アート・セオリー一般書・啓蒙書
- 単著, 慶應義塾大学出版会, 2013年09月, 日本語『美学から政治へ―モダニズムの詩人とファシズム』学術書
- 共著, 御茶の水書房, 2011年10月, 日本語批評理論と社会理論1:アイステーシス 叢書アレテイア13巻学術書
- 第74回美学会全国大会, 2023年10月, 日本語現代イギリスの「公式戦争アート」について
- VANITAS:現代美術と写真にみる「はかなさ」のイメージ, 2023年09月, 日本語草間彌生における「ヴァニタス」のフェミニズム的転回と反転公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
- International Conference “Modernity in Korean Art Reconsidered! ", 2022年01月, 英語Tomoyoshi Murayama and the Korean historical play Chunhyangjeon[招待有り]口頭発表(招待・特別)
- 第37回日本ドイツ学会大会, 2021年06月, 日本語ヒトラーの芸術観を再考する:第三帝国の「美学」とは何か
- 1st INTERNATIONAL CONFERENCE The Status of Gender Studies and the Necessity of Connective Theory, 2020年01月, 日本語Consoling the Spirits of the War Dead at Yasukuni Shrine and "the Feminine": One Aspect of Today's Nationalism in Japan[招待有り]口頭発表(招待・特別)
- 第70回美学会全国大会, 2019年10月, 日本語K・H・ボーラーの「突然性Plötzlichkeit」をめぐって口頭発表(一般)
- 第21回国際美学会, 2019年07月, 英語The Problem of the Political Sublime in the Case of Fascism口頭発表(一般)
- ベルリン自由大学招待講演, 2019年05月, 英語Léonard Foujita and Japanese War Paintings[招待有り]公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
- シンポジウムーシアトロクラシー観客の美学と政治学ー, 2017年09月, 英語, 大阪大学, 国際会議What is criticism by art today ? : focusing on participatory art[招待有り]シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
- Joint Workshop of the Institute of Art History, FU Berlin and the Faculty of Intercultural Studies, Kobe University, 2017年06月, 英語, Freie Universitaet Berlin, 国際会議On the Fascist Theory of Ruin Value[招待有り]シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
- 形象論研究会, 2017年03月, 日本語, 大阪大学, 国内会議レヴィナスのイメージ論ー「現実とその影」を中心にー[招待有り]口頭発表(招待・特別)
- アートと共同性, 2017年01月, 日本語, ボリス・グロイス日本招聘プロジェクト, 国立国際美術館, 国内会議アートにおける「美学の平等性」と「プロパガンダ」をめぐって[招待有り]シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
- 第67回美学会全国大会シンポジウム「テロリズム時代のアートと美学の役割」第二部「スローターダイクの暴力表象諸論をめぐって」, 2016年10月, 日本語, 同志社大学, 国内会議テロリズムの「大気」支配に対抗するために―神話を中断させる「ものがたり」について[招待有り]シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
- 現代政治思想研究会, 2016年07月, 日本語, ソウル, 国際会議著書『美学から政治へ』をめぐって[招待有り]口頭発表(招待・特別)
- 20th International Congress of Aesthetics, 2016年07月, 英語, ソウル大学, 国際会議On "the New": Art and Politics in the Art Theory of Boris Groys口頭発表(一般)
- Joint Workshop of the Institute of Art History, FU Berlin, and the Faculty of Intercultural Studies, Kobe University, 2015年11月, 英語, Kobe University, 国内会議The Acceptance of George Grosz in Japan during the 1920s and 1930s口頭発表(一般)
- Joint Workshop of the Institute of Art History, FU Berlin, and the Faculty of Intercultural Studies, Kobe University, 2014年02月, 英語, FU Berlin, 国際会議Impact of European Avant-Garde movement on Japanese art in the 1920s, Focusing on Tomoyoshi Murayamaシンポジウム・ワークショップパネル(指名)
- The 19th International Congress of Aesthetics, 2013年08月, 英語, Jagiellonian University, 国際会議From aesthetic sensibility to ethical sensibility: Art and the desaster口頭発表(一般)
- 3・11をめぐる芸術的営為と感性, 2012年01月, 日本語, 美学・藝術論研究会 実践女子大学研究プロジェクト「大震災以降の新しい感性論の構築に関する研究」, 東京芸術大学, 国内会議被災地の光景と感受性の問題―レヴィナスの「可傷性」から考える―シンポジウム・ワークショップパネル(公募)
- 表象文化論学会第5回研究発表集会, 2010年11月, 日本語, 東京大学, 国内会議<場所>と記憶―記憶芸術の場所をめぐって―口頭発表(一般)
- 第61回美学会全国大会, 2010年10月, 日本語, 関西学院大学, 国内会議ゴットフリート・ベンとアルフレート・ボイムラー―神話的芸術観とナチズム―口頭発表(一般)
- 第18回国際美学会, 2010年08月, 英語, 北京大学, 国際会議Japanese war films and the recent political discourse in Japan口頭発表(一般)
- 日本ドイツ学会第25回総会フォーラム, 2009年06月, 日本語, 共立女子大学, 国内会議<傷>としての絵画?―アンゼルム・キーファーとナチスの記憶―シンポジウム・ワークショップパネル(公募)
- 第58回美学会全国大会, 2007年10月, 日本語, 北海道大学, 国内会議T.E.ヒュームの芸術論と原ファシズム・イデオロギーとの関係をめぐって口頭発表(一般)
- 第55回美学会全国大会, 2004年10月, 日本語, 京都工芸繊維大学, 国内会議アドルノとレヴィナス―芸術と<他なるもの>をめぐって―口頭発表(一般)
- 第54回美学会全国大会, 2003年10月, 日本語, 成城大学, 国内会議芸術と倫理のあいだ―レヴィナスにおける感覚の問題をめぐって―口頭発表(一般)
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 神戸大学, 2024年04月01日 - 2028年03月31日モダニズムの政治学:戦後におけるモダニズム美学の形成/受容/展開と政治の関連性
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 武蔵大学, 2020年04月 - 2024年03月近現代美術における死生観の研究~「ヴァニタス」表象を中心に初年度にあたる2020年度分の研究計画では、文献の収集と研究、国内研究会の実施、およびドイツ渡航による研究交流を予定していたが、新型コロナウィルスの感染拡大により渡航できなくなったため、国内での文献研究と研究会での報告、ゲスト講師による講演会、そして国内での美術展の訪問による作品研究が活動の中心となった。 とくに文献研究において、ドイツで理論化されている「現代芸術へのヴァニタスの回帰」が、現代日本の芸術研究に新しい視点を提供するものであることが確認できた異議は大きい。 これらの調査と研究をつうじて、研究代表者である香川檀は戦後日本の美術作品をとりあげヴァニタスの観点から読解した論文を執筆し、ドイツで開催された国際シンポジウムにて発表した。また、当科研費研究会では、研究分担者の石田圭子が、ドイツのファシズム美術をヴァニタスの観点も踏まえて分析した発表をで発表し、ファシズム美学がもっている時間意識について解明した。同じく研究分担者の仲間裕子とマーレン・ゴツィックは、日本の現代美術および写真をとりあげ、「生の儚さ」や「死生観」という点からの研究発表を行なった。研究協力者としてプロジェクトに関わっている鈴木賢子は、ドイツ出身の小説家W.H.ゼーバルドの作品をとりあげ、挿入されている写真とテクスト読解から、ヴァニタスのモチーフが重要な役割をはたしていることを明らかにした。ドイツ在住の研究協力者である結城円は、日本の現代写真がドイツで「ヴァニタス」表現として受容されていることに注目し、異文化間でのイメージ理解のずれ、「翻訳不可能性」について発表した。 これらはまだ研究途上の段階だが、今後、学会発表や、当科研費研究会が主催するシンポジウムなどをつうじて練り上げていく予定である。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 基盤研究(C), 神戸大学, 2019年04月01日 - 2023年03月31日ファシズムにおける「崇高」の美学と政治の関係をめぐる批判的考察今年度の実績としては、まず、昨年度から取り組んでいたヒトラーの芸術論の考察について、論文(「ヒトラーの美学を再考する:芸術と政治の接点をめぐって」)を完成させたことが挙げられる。この研究によって本研究課題の①【「崇高の美学」と政治の関係】②【ファシズム美学・思想と「崇高」】について考える上での重要な手がかりを得た。 また、第二の実績としては論文「第三帝国の戦争画について」を挙げることができる。これは主に、研究課題③【ファシズムの表象研究】に関わるものであり、これによって具体的な表象に基づきナチズムの崇高の様相を明らかにすることができた。研究課題③の一環として、村山知義の戦時中の韓国歴史劇の演出についても研究を進めた。これについても論文(村山知義と〈春香伝〉 : 村山の演劇論との関連から)を完成させた。この研究内容は2022年1月末にベルリン自由大学主催で開催された国際会議“Modernity in Korean Art Reconsidered! “でも発表した。 さらに、以上の研究に基づいてナチズムと崇高の美学の関係について研究を進め、論文執筆に取り組んだ。その完成に向けて、崇高の美学への批判的観点に立ちつつ、崇高の美学はいかにして政治の領域において利用されるのか、崇高の美学はナチズムにどのように、どこまで関係づけられるのかという問いについて考察した。より具体的には、カントによって完成された近代の崇高論の限界について考察し、崇高を政治について論じる可能性を探り、さらにこれまでファシズムについて言及されてきた「政治の美学化」を崇高という観点から捉えられるのかを吟味した。
- 学術研究助成基金助成金/基盤研究(C), 2016年04月 - 2019年03月, 研究代表者競争的資金
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(B), 若手研究(B), 大阪大学, 2014年04月01日 - 2018年03月31日近代美学史における「テアトロクラティア」―美学と民主主義の相関関係の研究本研究では、プラトンが歌舞における「観客による支配」を批判して用いた言葉「シアトロクラシー」に注目し、この言葉および関連する諸問題が西洋近代の美学、具体的にはルソー、ニーチェ、ベンヤミン、ランシエールそのほかの思想家の理論においていかなる展開をたどったのかを探求した。そこで明らかになったのは、「シアトロクラシー」という語の意味の変遷は、デモクラシーの勃興から危機への状況の変化に対応していることである。またこの概念を用いる思想家たちが、「大衆」的な観客に対して否定的ないしは(全く否定的とは言えないにしても)両価的な態度を示す傾向には一貫性があることも明らかになった。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 基盤研究(C), 東京芸術大学, 2010年 - 2012年ファシスト・モダニズムにおける政治と美学の相互浸透に関する研究ファシズムとモダニズムにおける美学と政治の親和性と連関について調査と分析を行い、以下の成果を得た。(1)神話や形姿(Gestalt)としての「形式」いう観点から両者の連関を明らかにした。(2)(1)の結果として、新たなモダニズム像を示すことができた。(3)本研究の成果を学会発表や著書・論文という具体的成果として公表した。(4)現代における美と政治との関係について考察する手掛かりを得ることができた。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 基盤研究(C), 武蔵大学, 2009年 - 2011年ドイツ現代美術におけるナチズム/ホロコーストの記憶表象研究本研究は、1980年代以降のドイツにおいて、現代アートがナチズムやホロコーストという「負の過去」の記憶をどのように表現しているかを、「痕跡保全」「対抗記念碑」「アーカイヴ・アート」などの類概念のもとで解明した。事例研究でそれぞれの作品の意味作用を読解することにより、こうした「記憶アート」の可能性と問題点をあきらかにできた。成果は、『想起のかたち-「記憶アート」の技法と歴史意識』(仮)と題して、出版準備中である。