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池田 直樹大学院国際文化学研究科助教
研究活動情報
■ 受賞■ 論文
- Peter L. Berger is known as one of the leading figures of American sociology in the 20th century. The purpose of this paper is to examine his view of the United States and to elucidate the criteria by which he evaluated American society. This is a key issue to clarify why Berger, who left behind theoretical writings of the 1960s commonly known by labels such as “phenomenological sociology” or “constructionism,” actively published papers on the United States from the 1970s onward from a conservative standpoint. To this end, this paper will first clarify Berger's personal historical experience as an exile. It will then use his two novels written in the 1960s as a clue to highlight his image of the United States and its vicissitude. Finally, based on this, we will examine his papers on the United States around 1970. Although Berger initially had an ardent admiration for the United States, especially before coming to the U.S., his enthusiasm gradually cooled as he experienced American society firsthand, and his trust in it began to waver. The reality of racial discrimination and the Vietnam War cast a dark shadow over his view of the United States. At the same time, however, they also made him reconsider the meaning of the United States. His religious belief was also closely involved in his contemplation of this issue. We can see his thought on this issue from his novels. Ultimately, Berger reaffirmed the significance of the United States, including its military power, based on his experience that the United States had accepted and saved him as an exile. This was his final decision on his attitude toward the United States, expressed in his 1970 paper. Thus, through the above discussion, the ambivalent and complicated relationship between Berger as an exile and the United States will become clear. It will not only be significant as a study of Berger, but will also be a contribution to the investigation into 20th century intellectuals in exile.神戸大学大学院国際文化学研究科, 2025年03月, 国際文化学研究 : 神戸大学大学院国際文化学研究科紀要, 63, 1* - 38*, 日本語[査読有り]研究論文（大学，研究機関等紀要）
- 社会学研究会, 2023年10月, ソシオロジ / ソシオロジ編集委員会 編, 68(2) (2), 23 - 40, 日本語ロバート・A・ニスベットの思想形成 : アメリカの保守のリベラルな起源—Robert A. Nisbet's Thought during His Formative Period : A Liberal Origin of American Conservatism[査読有り]研究論文（学術雑誌）
- 神戸 : 神戸大学社会学研究会, 2023年, 社会学雑誌, (40) (40), 36 - 53, 日本語クリスチャン・スミスの社会学論 : 人格主義的社会理論のプロジェクト—特集 社会学的説明か「社会学的言い訳」か : 個人と社会をめぐる現代の議論から[招待有り]研究論文（学術雑誌）
- 神戸大学大学院国際文化学研究科, 2022年03月, 国際文化学=Intercultural Studies Review, 35, 26 - 50, 英語[査読有り]研究論文（大学，研究機関等紀要）
- 2021年01月, 神戸大学国際文化学研究科博士論文ピーター・L・バーガー研究－－社会学、宗教、保守主義[査読有り]
- P・L・バーガーの資本主義擁護論 : M・ノヴァクとの対比から本稿の目的は一九八〇年代のP.L・バーガーの思想、特にその資本主義擁護論を新保守主義との関係において解釈することである。一般にバーガーと新保守主義の関係は、一九七〇年代から八〇年代にかけての接近、九〇年代の決裂という流れで理解されていると言えよう。だが両者の関係の破綻に至る伏線は、八〇年代にすでに胚胎されていたと考えられる。これを論証するために本稿は、この時期のバーガーの中心的主題であった資本主義擁護論を同時期の彼の対話相手の一人であったM．ノヴァクの同種の議論と対比する。バーガーの八〇年代の資本主義論は七〇年代における第三世界への関心に端を発していた。彼はこの主題に取り組む中で、自らの社会観と資本主義との適合性を徐々に自覚していく。ノヴァクは八〇年代に、資本主義やアメリカ社会への批判が激化する中で、資本主義の宗教的な正当化を求めた。その際彼に大きな示唆を与えたのがM・ウェーバーである。そうしてノヴァクは、資本主義における営利活動がユダヤ—キリスト教の精神に満ちていることを強調し、また、資本主義は民主主義と必然的に結びつくこと、その内部に多元主義を生み出す点においてユダヤ—キリスト教の精神に共鳴することを説いた。バーガーの議論はノヴァクの議論と多くの主張を共有していたが、そこには確かな相違も存在した。両者の相違は以下の四点にわたる。すなわち資本主義と民主主義の相関性の度合い、資本主義の宗教的正当化の可能性、ウェーバー受容、アメリカ社会観である。総じて言えば、バーガーは資本主義を擁護するものの、ノヴァクの極めて宗教的な議論には距離をとっていた。社会学研究会, 2020年02月, ソシオロジ, 64(3) (3), 21 - 38, 日本語[査読有り]研究論文（学術雑誌）
- 神戸大学大学院国際文化学研究科, 2019年03月, 国際文化学=Intercultural Studies Review, (32) (32), 1 - 25, 日本語近代における宗教 : 1950年代の P・L・バー ガー[査読有り]研究論文（大学，研究機関等紀要）
- 日本社会学会, 2018年, 社会学評論 = Japanese sociological review, 69(1) (1), 56 - 71, 日本語P.L.バーガーによる社会学の意義論 : 「科学と倫理の問題」という視角から[査読有り]研究論文（学術雑誌）
- 日本社会学史学会, 2018年, 社会学史研究 = Studies on the history of sociology, (40) (40), 113 - 130, 日本語アメリカ社会と正当化の危機 : 一九七〇年代におけるP・L・バーガー[査読有り]研究論文（学術雑誌）
- 2014年01月, 神戸大学国際文化学研究科修士論文, 日本語ピーター・L・バーガーの思想世界――「日常」概念と宗教論を手がかりに[査読有り]学位論文（修士）
- 2021年06月15日, α-synodos, vol. 288, 日本語「文化戦争」状況に寄せて――アメリカの分極化の根底にあるもの[招待有り]記事・総説・解説・論説等（商業誌、新聞、ウェブメディア）
■ 講演・口頭発表等
- 日本社会学史学会関東例会, 2022年05月, 日本語バーガー社会学とその後の展開[招待有り]口頭発表（一般）
- 「環大西洋保守主義思想の形成と展開――社会改革思想との競合の思想史的検討研究会」2019年度第1回研究会（通算第5回）, 2019年08月, 日本語, 国内会議1980年代におけるピーター・L・バーガーの位置――M・ノヴァクとの関係を手がかりに口頭発表（一般）
- 「環大西洋保守主義思想の形成と展開――社会改革思想との競合の思想史的検討研究会」2018年度第2回研究会（通算第4回）, 2019年03月, 日本語, 国内会議「収斂としてのアメリカ革命」を読む口頭発表（基調）
- 関西社会学会2015年度第66回大会, 2015年05月, 日本語, 国内会議P・L・バーガーの社会学論――〈科学と倫理〉問題という視角から口頭発表（一般）
- 日本社会学史学会2013年度関西研究例会1, 2013年11月, 日本語, 国内会議P・L・バーガーにおける社会学と宗教――『日常』概念を手がかりに口頭発表（一般）
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題