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橋本 直人
大学院人間発達環境学研究科 人間環境学専攻
准教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 修士(社会学), 一橋大学
■ 研究キーワード
  • マックス・ウェーバー
  • テキストマイニング
  • 社会思想史
  • 社会学史
  • エドワード・サイード
  • フランクフルト学派
  • 正戦論
  • ユルゲン・ハーバーマス
■ 研究分野
  • 人文・社会 / 社会学 / マックス・ウェーバー
  • 人文・社会 / 社会学 / ドイツ社会学史
  • 人文・社会 / 思想史 / テキストマイニング
  • 人文・社会 / 思想史 / フランクフルト学派
  • 人文・社会 / 思想史 / エドワード・サイード
  • 人文・社会 / 思想史 / 正戦論
■ 委員歴
  • 2006年10月 - 現在, 唯物論研究協会, 委員(理事相当)
  • 2021年06月 - 2024年06月, 日本社会学史学会, 理事(研究担当)

研究活動情報

■ 論文
  • コロナと極右と陰謀論――新型コロナ・パンデミックにおけるドイツの状況をめぐって
    橋本直人
    2023年12月, 唯物論と現代, (68) (68), 12 - 28, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • マックス・ウェーバーと〈意味〉の地平 : 科学主義とシュタムラー法哲学とのはざまで
    橋本, 直人
    2022年09月, 神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要, 16(1) (1), 73 - 82, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(大学,研究機関等紀要)

  • マックス・ウェーバーの理論的変化に関する計量テキスト分析の試み : 『経済と社会』旧稿と改定稿の比較を事例として
    橋本直人
    2022年03月, 神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要, 15(2) (2), 91 - 107, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(大学,研究機関等紀要)

  • 現代正義論の陥穽としての正戦論
    橋本直人
    2019年11月, 唯物論と現代, (61) (61), 34 - 51, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 「社会環境」とは何か : 社会理論に関するいくつかの批判的スケッチ
    橋本 直人
    神戸大学大学院人間発達環境学研究科, 2017年09月, 神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要, 11(1) (1), 9 - 17, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(大学,研究機関等紀要)

  • 橋本 直人
    唯物論研究協会, 2016年12月, 唯物論研究ジャーナル, (4) (4), 1 - 11, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 思考の運動と思想家の生:マックス・ウェーバーの伝記とアクチュアリティ
    橋本 直人
    大月書店, 2016年10月, 唯物論研究年誌, (21) (21), 141 - 156, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 「善」の理念にとって自然とは何か:倫理学と環境思想史の交点としての環境倫理学
    橋本 直人
    神戸大学大学院人間発達環境学研究科, 2016年06月, 神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要, (特別号) (特別号), 1 - 8, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(大学,研究機関等紀要)

  • 井上 真理, 太田 和宏, 浅野 慎一, 稲葉 太一, 井口 克郎, 岩佐 卓也, 加藤 佳子, 澤 宗則, 田畑 智博, 橋本 直人, 平山 洋介, 村山 留美子
    神戸大学, 2016年03月, 神戸大学大学院人間発達環境学, 研究科 研究紀要, 9(2) (2), 79 - 84, 日本語
    研究論文(大学,研究機関等紀要)

  • マックス・ウェーバーにおける行為論の転換と貨幣論: 『経済と社会』改訂に関する一考察
    橋本 直人
    日本社会学史学会, 2015年06月, 社会学史研究, (37) (37), 59 - 74, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 井上 真理, 太田 和宏, 浅野 慎一, 岩佐 卓也, 稲葉 太一, 澤 宗則, 橋本 直人, 平山 洋介, 中川 和道, 加藤 佳子, 勅使河原 君
    「人間発達」およびそれを支える「人間環境」の視点に立って安心して暮らせる生活とはいかなるものか、またその実現のためにはどのような条件が必要か、そこでの課題は何かについて、総合的に検討した内容についてまとめたものである。
    神戸大学大学院人間発達環境学研究科, 2015年03月, 神戸大学大学院人間発達環境学,研究科 研究紀要, 8(2) (2), 127 - 129, 日本語
    研究論文(大学,研究機関等紀要)

  • 帝国主義のアポリアとその克服――「アドルノの継承者」としてのサイード読解の試み
    橋本 直人
    唯物論研究協会, 2013年10月, 唯物論研究年誌, (18) (18), 189 - 213, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 「人権のための戦争」を許す論理:ハーバーマスの「人道的介入」論と歴史的パースペクティブ
    橋本 直人
    唯物論研究協会, 2008年09月, 唯物論研究年誌, (13) (13), 158 - 187, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 現代における批判的思想の課題と唯研の射程
    橋本 直人
    唯物論研究協会創立30周年記念パネル・ディスカッション「戦後思想における全国唯研の歴史と現代の課題」報告
    唯物論研究協会, 2008年07月, 唯物論研究ジャーナル[電子版], 1, 61 - 66, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • ウェーバー行為論における目的合理性と「秩序問題」―『カテゴリー』をめぐる一考察
    橋本 直人
    情況出版, 2000年07月, 情況(第2期), 11・3, 39-52(6) (6), 39 - 52, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • M.ウェーバーにおける「形式的」法の逆説―近世西欧における法の合理化過程を中心に
    橋本 直人
    1997年12月, 社会学評論, 48(3) (3), 2 - 18, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 橋本 直人
    論文タイプ||論説
    一橋大学, 1996年02月, 一橋論叢, 115(2) (2), 492 - 511, 日本語
    [査読有り]

■ MISC
  • 学説史を通じて「社会学」とは何だったのかを問う 2:1920~1960年代 諸理論パラダイムの形成
    橋本直人
    2024年06月, 社会学史研究, (46) (46), 3 - 12, 日本語
    [招待有り]
    会議報告等

  • 『マックス・ウェーバー』(野口雅弘著)・『ヴェーバー入門』(中野敏男著)
    橋本直人
    2022年09月, 社会思想史研究, 46, 215 - 220, 日本語
    [招待有り]
    書評論文,書評,文献紹介等

  • 学知の危機とマックス・ヴェーバー
    鈴木宗徳, 恒木健太郎, 内藤葉子, 橋本直人, 太子堂正称, 三笘利幸, 野崎敏郎
    2022年05月, 大原社会問題研究所雑誌, (763) (763), 49 - 62, 日本語
    会議報告等

  • 今、学説史研究の未来と可能性を考える
    斉藤史朗, 佐藤典子, 橋本直人, 渡曾知子, 出口剛司
    2021年12月, 社会学史研究, (43) (43), 19 - 40, 日本語
    [招待有り]
    その他

  • マックス・ウェーバーとルドルフ・シュタムラーの論争について:シュタムラーによる反批判の翻訳と解説として
    橋本直人
    2020年03月, 神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要, 13(2) (2), 81 - 88

  • 生誕150周年のアクチュアリティ: 2014年のドイツにおけるマックス・ウェーバー研究の動向
    橋本 直人
    神戸大学大学院人間発達環境学研究科, 2015年09月, 神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要, 9(1) (1), 91 - 98, 日本語
    速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)

  • 問いの絶えざる再生のために―シンポジウム「マックス・ヴェーバーと近代日本」を終えて
    橋本 直人
    未来社, 2000年02月, 未来, (401) (401), 1 - 5, 日本語
    [招待有り]
    会議報告等

  • ドグマとカオスの間で―シンポジウム『宗教をどう捉えるか』まとめ
    橋本 直人
    1996年12月, 哲学の探求, (24) (24), 45 - 53, 日本語
    [招待有り]
    会議報告等

■ 書籍等出版物
  • ドイツ哲学入門
    分担執筆, ヴェーバー, ミネルヴァ書房, 2024年11月

  • 左古輝人, 橋本直人, 前田一歩, 河野静香, 樋熊亜衣, 鈴木努
    分担執筆, マックス・ウェーバーにおける「暴力Gewalt」概念――「権力Macht」「支配Herrschaft」との対比から, ひつじ書房, 2021年02月

  • 哲学中辞典
    橋本 直人
    その他, 知泉書館, 2016年11月, 日本語
    事典・辞書

  • 橋本 直人
    共編者(共編著者), 梓出版社, 2016年01月, 日本語
    学術書

  • 日本マックス・ウェーバー論争:『プロ倫』読解の現在 第6章:学問をめぐる『格差の政治』
    橋本 直人, 橋本 努, 矢野 善郎
    その他, ナカニシヤ出版, 2008年08月, 日本語
    学術書

  • キーワード 人間と発達[増補改訂版] 序 人間と発達
    浅野 慎一, 尼川 大作, 蛯名 邦禎, 木下 孝司, 白水 浩信, 谷 冬彦, 土屋 基規, 二宮 厚美, 橋本 直人
    共著, 大学教育出版, 2007年04月, 日本語
    学術書

  • 人間像の発明
    橋本 直人, 白水 浩信, 目黒 強, 木下 孝司, 平芳 裕子, 平山 洋介, 太田 和宏, 浅野 慎一, 津田 英二
    その他, ドメス出版, 2006年10月, 日本語
    学術書

  • キーワード 人間と発達 序 人間と発達
    浅野 慎一, 尼川 大作, 蛯名 邦禎, 木下 孝司, 白水 浩信, 谷 冬彦, 土屋 基規, 二宮 厚美, 橋本 直人
    共著, 大学教育出版, 2005年04月, 日本語
    学術書

  • マックス・ヴェーバーの新世紀
    橋本 努, 橋本 直人, 矢野 善郎
    共編者(共編著者), 未来社, 2000年11月, 日本語
    学術書

  • ハーバマスを読む
    吉田 傑俊, 尾関 周二, 渡辺 憲正, 豊泉 周治, 橋本 直人
    共著, 大月書店, 1995年09月, 日本語
    学術書

■ 講演・口頭発表等
  • ウェーバーはなぜドイツ社会学会を退会したのか
    橋本直人
    日本社会学史学会第63回大会, 2024年06月, 日本語
    口頭発表(一般)

  • 初期ドイツ社会学会とマックス・ウェーバー:計読による分析の試み
    橋本 直人
    ソーシャル・コンピューテーション学会・2024年国際会議「Language Use and Its Symbolic Power」(東京都立大学), 2024年02月, 英語
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • ドイツにおけるコロナ禍と陰謀論
    橋本直人
    関西唯物論研究会, 2023年07月, 日本語
    [招待有り]
    口頭発表(一般)

  • マックス・ヴェーバーと〈意味〉の地平――科学主義・シュタムラー・ドイツ社会学の間で
    橋本直人
    マックス・ヴェーバー没後100年シンポジウム 「学知の危機とマックス・ヴェーバー――科学主義と反知性主義を超える」, 2021年12月, 日本語
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • 社会的意味の計量分析:ウェーバー「暴力」論のテキストマイニング
    日本社会学会 第92回大会, 2019年10月, 日本語
    口頭発表(一般)

  • 現代正義論 の陥穽としての正戦論:その批判的考察
    橋本 直人
    関西唯物論研究会, 2019年01月, 日本語, 阪南大学あべのハルカスキャンパス, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • ウェーバー『宗教社会学』のテキストマイニング:意味解釈と計量分析の接合の試み
    橋本 直人
    日本社会学史学会, 2018年06月, 日本語, 山梨大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • マックス・ウェーバーの理論的変化に関する計量分析の試み:『経済と社会』旧稿と改訂稿の比較を事例として
    橋本 直人
    第57回日本社会学史学会大会, 2017年06月, 日本語, 広島大学 東広島キャンパス, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • マックス・ウェーバーにおける社会学への「転回」:自然主義的一元 論批判との関連で
    橋本 直人
    第89回日本社会学会大会, 2016年10月, 日本語, 九州大学 伊都キャンパス, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • テクスト・現実・個別性: E. サイードとポストコロニアリズムにおける文化の両義性
    橋本 直人
    唯物論研究協会第38回大会, 2015年10月, 日本語, 群馬大学, 本報告は、ポストコロニアリズムが文学的テクストを中心とする文化研究を主要な領域としてきたことの意義と、そのことがテクスト外の「ハードな」現実的支配・抑圧構造を隠蔽しかねない危険性を有する、という両義性を手がかりに、エドワード・サイードの理論におけるテクストと「外部」の現実との関係を明らかにしたものである。, 国内会議
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • エドワード・サイードのアポリアとその克服:「アドルノの継承者」としてサイードを読む一つの試み
    橋本 直人
    社会思想史学会第37回大会, 2012年10月, 日本語, 社会思想史学会, 一橋大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • ウェーバー行為論の転換とその射程
    橋本 直人
    日本社会学史学会第51回大会, 2011年06月, 日本語, 日本社会学史学会, 京都橘大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 現代における批判的思想の課題と唯研の射程
    橋本 直人
    唯物論研究協会30周年記念パネルディスカッション, 2007年10月, 日本語, 唯物論研究協会, キャンパスプラザ京都(京都大学コンソーシアム), 国内会議
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • ウェーバー行為論の転回とその射程:『カテゴリー』と『基礎概念』の比較から
    橋本 直人
    唯研若手研究会第11回例会, 2006年03月, 日本語, 唯研若手研究会, 南山大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 唯研年誌9号・特集『親密圏のゆくえ』からの雑感
    橋本 直人
    唯物論研究協会第27回大会インフォーマルセッション, 2004年10月, 日本語, 唯物論研究協会, 関東学院大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 資本主義の精神における〈教育〉の契機―「倫理」解釈史からの一考察
    橋本 直人
    シンポジウム「マックス・ヴェーバーと近代日本」, 1999年11月, 日本語, 東京,, 国内会議
    口頭発表(招待・特別)

  • M.ウェーバーにおける「目的合理性」と“秩序問題”
    橋本 直人
    日本社会学会第72回大会, 1999年10月, 日本語, 日本社会学会, 東京,, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • M.ウェーバーにおける法の合理化と官僚制化との関係について
    橋本 直人
    日本社会学会第69回大会, 1996年11月, 日本語, 日本社会学会, 那覇,, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • ウェーバー・テーゼの再検討―自己保持・淘汰・規律
    橋本 直人
    日本社会学会第68回大会, 1995年09月, 日本語, 日本社会学会, 東京,, 国内会議
    口頭発表(一般)

■ 所属学協会
  • 関西社会学会

  • 日本社会学理論学会

  • 唯物論研究協会

  • 日本社会学史学会

  • 社会思想史学会

  • 日本社会学会

■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • テキスト計量による思想史研究の方法的革新―ウェーバーとドイツ社会科学を事例に
    橋本 直人
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 基盤研究(C), 神戸大学, 2023年04月 - 2026年03月, 研究代表者

  • 国連「健康権」枠組みに基づく新型コロナウイルスへの各国対応の評価と理論的再構成
    井口 克郎, 太田 和宏, 岩佐 卓也, 原 将也, 浅野 慎一, 澤 宗則, 加戸 友佳子, 岡田 章宏, 橋本 直人
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 挑戦的研究(萌芽), 神戸大学, 2021年07月09日 - 2024年03月31日
    本研究の目的は、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行に対する日本及び各国政府の政策的対応や市民社会の諸反応について、国際人権規約第1規約(以下、「社会権規約」)12条に規定されている「健康権」(right to health)の枠組みから、それらの妥当性や問題点を検証し、かつ、この戦後未曾有の感染症災害から明らかになった既存の健康権規定の不十分な点のバージョンアップを提案し、今後の感染の進行や、新たな感染症災害等の発生時における望ましい対応のあり方を明らかにすることにある。 研究1年目の2021年度は、健康権の枠組みから各国のコロナ対応を評価するにあたって、健康権規定の内容や日本への適用状況に関する考察を進めるとともに、研究メンバーらがこの間関与している世界中の国々のコロナ下での出来事や、行政、産業界、市民社会などの多層のレベルにおける対応等について、定期的に研究会を開催しながら情報の共有と多角的考察を行った。 一例をあげれば、「危機」における人権の制限や特定の行為の強制といった問題である。ドイツでは従来、ワクチン接種の義務化について慎重な意見が強かったが、その後義務化を求める政治的動向が強まっている。また日本においても、2020年の首相による全国一斉学校休業要請など、政府による法的根拠のない決定によって学校現場の運営がコントロールされる事態が生じた。 コロナ禍においては、「危機」事態という認識によって、各国共通して政治権力者が既存の制度や法的統治システムの枠組みを逸脱した行動ないし統制を行おうとする現象が見いだせるが、こういった事態の問題点や、「平時」「危機」概念から社会をとらえること自体の危険性などについて検討を行った。

  • 近代日独の社会学説と高等教育との相互作用に関する学際的研究―新発見資料による―
    野崎 敏郎, 田中 智子, 恒木 健太郎, 鈴木 宗徳, 三笘 利幸, 内藤 葉子, メンクハウス ハインリッヒ, 橋本 直人
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 佛教大学, 2021年04月01日 - 2024年03月31日
    前年度に実施した研究会とシンポジウムにおける討議に依拠して、社会学説と高等教育と社会運動との具体的な関連づけに取り組み、第二帝政期・明治中期の思潮、政治状況、大学事情等を考証した。 野崎と橋本をドイツに派遣し、各地の公文書館・図書館等を訪問し、主としてヴェーバーおよびその同時代人たちの足跡に関わる調査を実施した。野崎は、3月期に、カールスルーエ総合公文書館、プロイセン文化財枢密公文書館(ベルリン)、バイエルン州立図書館手稿室(ミュンヒェン)を訪問し、プロイセンにおけるアルトホフ体制と、バーデンにおける大学行政に関わる資料を閲覧し、前者における専制的処断を嫌ったドイツの大学教員たちがバーデンへと流出していく状況を解明した。橋本は、エディット・ハンケ氏と情報交換を行ない、第二帝政期のドイツ社会科学の学問状況に関する文献およびその著者について調査した。 メンクハウスは、日普修好通商条約に関連する考証を進めた。田中は、井上毅文相期に射程を広げ、井上毅―木下広次という熊本人脈が、森有礼と必ずしも対立的ではないことを解明した。 内藤は、マリアンネ・ヴェーバーが、夫マックスおよび新カント派哲学の影響を受けつつ、経済的自由主義の弊害を批判したフィヒテから労働権と生存権と人間の権利への倫理的関心を抽出したことを明らかにした。鈴木は、ハーバーマス初期の公共性論を手がかりとして、十八世紀のブルジョア的公共圏をモデルとする公共性論が市民的不服従の政治理論や社会運動論を受容してゆく過程を跡付けた。 三笘は、近代文化が行き着く先に、「機械的硬直化」という事態が人間に生じることをヴェーバーが見通していたことを解明した。恒木は、ゾンバルトの『ユダヤ人と経済生活』に対するフランツ・オッペンハイマーの評価が多面的なものであることを指摘し、両者の関係の再検討を進めた。

  • 近代日独の社会学説と高等教育をめぐる知的交流の実相に関する歴史社会学的研究
    野崎 敏郎, 田中 智子, 恒木 健太郎, 鈴木 宗徳, 三笘 利幸, 内藤 葉子, メンクハウス ハインリッヒ, 大窪 善人, 橋本 直人
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 佛教大学, 2018年04月 - 2021年03月, 研究分担者
    日独社会思想史・政治史、初期帝国大学、ジェンダー論、近代福祉政策史等にかんする図書の購入と読解を進めた。とくにドイツ第二帝政期、日本の明治・大正期における社会思想と大学再編の動向、その時期におけるラートゲン、マックス・ヴェーバー、マリアンネ・ヴェーバーの活動の位置づけについて、考証をおこなった。これによって、第一次世界大戦後のドイツ国民経済の危機が、国民精神崩壊の危機を伴っており、それが彼らの危機意識と結びついていることが判明した。また、ドイツにおける女性運動の実相の一端も判明した。 8月期と2・3月期に、延べ3名をドイツに派遣し、史料調査を進めた。訪問先は、バイエルン州立図書館手稿室、プロイセン文化財枢密公文書館(ベルリン)、ハンブルク州立公文書館、マールブルク州立公文書館、ハイデルベルク大学公文書館、カールスルーエ総合公文書館、ライプツィヒ民俗資料館、各地の図書館である。これによって、第二帝政期ドイツの社会思想の展開と大学再編の方向にかんする新資料が得られた。とくに、第一次世界大戦後のラートゲンの活動と、マリアンネの議会活動にかんして、新たな知見が得られた。 ドイツ渡航のさい、ラートゲンの親戚筋に当たるドイツ人に面会し、遺稿にかんする情報を入手した。またドイツ在住の研究協力者(近代日本研究者)と関係研究者(ヴェーバー研究者)にも面会し、研究交流をおこなった。 国内調査は、日帰りで3回実施し、東京大学文書館において、初期帝国大学にかんする史料と、ラートゲンの滞日時の事績にかんする資料を調査した。これに依拠して、初期帝大の存立基盤の脆弱性、とくにその財政上の問題について考証をおこなった。 9月と3月に研究会を開催し、ヴェーバーの社会理論、ラートゲンの滞日時の事績とその政治的志向性、初期帝国大学にかんする先行研究の意義と限界、ドイツ語手稿判読の実際などについて検討した。

  • 山崎 健
    学術研究助成基金助成金/基盤研究(C), 2015年04月 - 2018年03月
    競争的資金

  • ポスト3・11的危機からみる〈理性〉〈欲求〉〈市民社会〉の再審
    鈴木 宗徳, 平子 友長, 水野 邦彦, 景井 充, 橋本 直人, 佐山 圭司, 田中 秀生, 菊谷 和宏, 高安 啓介, 村田 憲郎, 名和 賢美, 杉本 隆司, 大河内 泰樹, 荒川 敏彦, 佐々木 隆治, 赤石 憲昭, 中村 美智太郎, 小谷 英生, 磯 直樹
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 法政大学, 2013年04月 - 2016年03月
    2011年の東日本大震災と福島第1原発事故は、戦後日本社会が直面する危機的状況を露わにしたが、この「ポスト3・11 的危機」は近代社会の普遍的問題の先鋭化であったと言える。本研究は、〈理性〉〈欲求〉〈市民社会〉という思想史上の三つの基本概念の再検討を軸として、こうした危機の思想史的意味を明らかにしようと試みた。研究成果として、26名の執筆者が寄稿した『危機に対峙する思考』を共同で刊行した。本書は「問題としての認識と方法」「理性の光と影――啓蒙主義とその批判」「批判的思考の生成する場」「民主主義と日本社会への視座」の4部から構成され、日本社会が直面する危機を思想史研究の立場から分析している。

  • 山崎 健
    科学研究費補助金/萌芽研究, 2012年04月 - 2014年03月
    競争的資金

  • 和田 進
    日本学術振興会, 科学研究費補助金/基盤研究(C), 基盤研究(C), 神戸大学, 2007年 - 2008年
    日本国内のみならず、グローバル社会全般にわたって不平等、格差、秩序の崩壊などの社会矛盾が広がりつつある。その構造的な要因と打開の方向を検討するのが本研究の目的である。本研究にかかわる研究者はこれまで「人間発達と社会環境」の相互関係、つまり主体と環境の双方向作用に注目しながら共同研究を推進してきた。その成果に立ち、本研究においては現代世界の秩序の崩壊と再構築の現状分析、および、その対抗軸として人間発達human developmentと新しい公共性neo publicnessの分析を行った。国際連合の提唱する「人間開発」やA.K.センの「潜在能力論」の限界をこえる「人間発達」のありかた、J.ハバーマス、U.ペック等の掲げる公共性の内包する矛盾を再検討する形で、現代社会の秩序形成を探求した。なお、その成果は報告書「Human Developmentと新しい公共性を軸とした社会秩序の学際的研究」(総ページ数446頁)としてまとめた。
    競争的資金

  • 橋本 直人
    日本学術振興会, 科学研究費補助金/若手研究(B), 若手研究(B), 神戸大学, 2005年04月 - 2007年03月, 研究代表者
    3ヵ年にわたる研究計画の最終年度として、平成19年度においては(1)ウェーバーのテクスト内在的研究的研究としていわゆる『経済と社会』草稿群の読解を進め、並行して(2)ウェーバーの理論的転回の外的環境に関する研究として収集した同時代の社会学関連入門書・解説書の収集の分析を行なった。 その結果として、(1)『経済と社会』草稿群の内在的読解としては、特に市場の位置づけを中心とした理論的アポリアが『経済と社会』に内在しているのではないかという仮説に至った。とりわけ『経済と社会』のいわゆる旧稿と改訂稿の双方に共通する経済類型論の際を分析する中で、両者の際を『経済と社会』全体の際の中に位置づける方向性を見出した。 他方で(2)ウェーバーの『経済と社会』執筆期(1910〜20年)以降の社会学関連入門書・解説書について分析を進めたが、当時の社会学がかなり多様な潮流の割拠する混沌とした状態にあることから、分析は難航を極めた。その中で学問的な制度化に向けての模索が始まっている動向を捉えることができたが、実際に社会学の制度化が確立する時期はもう少し後の時代(具体的には20年代後半)であることもあり、現時点で確定的なことは言い難い。特にウェーバーの『経済と社会』の理論的展開との関連はなお慎重な検討を要する課題であることが明瞭となった。 以上のことから、これらの研究成果を論文として公刊する段階にはいまだ至っていない。成果の公刊については今後順を追って速やかに行なうこととしたい。
    競争的資金

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