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有澤 知世
大学院人文学研究科 文化構造専攻
講師

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(文学), 大阪大学
■ 研究分野
  • 人文・社会 / 日本文学 / 日本近世文学 戯作 山東京伝 考証学
■ 委員歴
  • 2024年04月 - 現在, 国文学研究資料館, 基幹事業センター委員会委員
  • 2024年04月 - 現在, 国文学研究資料館, 国文学研究資料館プロジェクト推進委員会委員
  • 2022年08月 - 現在, 日本近世文学会, 広報委員
  • 2022年08月 - 現在, 日本近世文学会, 日本近世文学会常任委員

研究活動情報

■ 受賞
  •  平成30年度 京都女子大学「学生アンケートによる優秀授業賞」受賞

■ 論文
  • 自序に登場する〈作者〉― 山東京伝の戯作に注目して―
    有澤知世
    2023年09月, 国文論叢別冊, 1, 39 - 48, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(大学,研究機関等紀要)

  • 合巻は「せねばならぬせつなし業」か―十九世紀江戸の文化人”岩瀬醒”の営為を考える―
    有澤知世
    2023年07月, 日本文学, 72, 26 - 34, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 半紙本体裁合巻のデザインを読む―神戸大学附属図書館新収 山東京伝『桜姫筆再咲』を手掛かりに―
    有澤知世
    2023年06月, 日本文学研究ジャーナル, (26) (26), 102 - 115, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 「津国女夫池」三段目小考―『一夜船』との比較を手掛かりに―
    有澤知世
    2023年03月, 同志社国文学, (98) (98), 69 - 82, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 生まれ変わる意匠―京伝作品における野晒模様の衣装―
    有澤知世
    2022年03月, 国文論叢, (59) (59), 23 - 36, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 山東京伝『桜姫全伝曙草紙』小考―清閑寺の場面を中心に―
    有澤知世
    2022年02月, 上方文藝研究, (18.19) (18.19), 50 - 57, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 菅原洞斎の古書画展観会
    有澤知世
    2019年06月, 上方文藝研究, (16) (16), 77 - 88, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 京伝の創作と尚古 附新出句紹介
    有澤知世
    2018年12月, 山東京傳全集月報, (18) (18), 5 - 9, 日本語
    [招待有り]

  • 戯作者の象徴―京伝・三馬に注目して―
    有澤知世
    2018年09月, 日本文学研究ジャーナル, (7) (7), 65 - 77, 日本語
    [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 文化十年の京伝合巻―『通俗画図勢勇談』利用に注目して―
    有澤知世
    2018年06月, 読本研究新集, 10, 17 - 31
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 京伝合巻における古画―『籠釣瓶丹前八橋』・『糸桜本朝文粋』を例に―
    有澤知世
    2018年06月, 上方文藝研究, (15) (15), 55 - 64, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 山東京伝の考証と菅原洞斎 ―『画師姓名冠字類鈔』に見る考証趣味のネットワーク―
    有澤知世
    2017年11月, 国語国文, 86(11) (11), 32 - 48, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 江戸戯作の研究―山東京伝の諸活動を中心に―
    有澤知世
    2017年10月
    [査読有り]
    学位論文(博士)

  • 小枝繁の先行作品利用
    有澤知世
    2017年06月, 読本研究新集, 9, 31 - 44, 日本語
    [査読有り]

  • 京伝『籠釣瓶丹前八橋』における〈絵馬の怪異〉
    有澤知世
    2017年06月, 上方文藝研究, (14) (14), 52 - 65, 日本語
    [査読有り]

  • 京伝作品における異国意匠の取材源―京伝の交遊に注目して―
    有澤知世
    2016年06月, 近世文藝, (104) (104), 101 - 115, 日本語
    [査読有り]

  • 戯作者という〈ブランド〉―式亭三馬の広告文を例に―
    有澤知世
    2016年06月, 上方文藝研究, 13, 118 - 128, 日本語
    [査読有り]

  • 京伝合巻と図会もの―京伝の挿絵利用方法についての一考察―
    有澤知世
    日本文学協会 ; 1952-, 2016年06月, 日本文学, 65(6) (6), 24 - 35, 日本語
    [査読有り]

  • 京伝黄表紙と「夢応の鯉魚」
    有澤知世
    2016年06月, 上方文藝研究, (12) (12), 14 - 23, 日本語
    [査読有り]

  • 合巻制作の一様相―京伝と三馬における相互利用―
    有澤知世
    大阪大学国語国文学会, 2014年12月, 語文, 103, 27 - 42, 日本語
    [査読有り]

  • 富川吟雪『晴宗有明琵琶』と上方読本『垣根草』(附)『晴宗有明琵琶』翻刻
    有澤知世
    2014年06月, 上方文藝研究, (11) (11), 55 - 70, 日本語
    [査読有り]

  • 江戸戯作の研究―上方読本の受容と江戸戯作間の影響関係―
    有澤知世
    2014年03月
    [査読有り]
    学位論文(修士)

  • 江戸文芸における〈善の髑髏模様〉
    有澤知世
    2013年10月, 日本研究論集, (8) (8), 105 - 122, 日本語
    [査読有り]

■ MISC
  • 座談会:蔦重刊の黄表紙再校傑作『江戸生艶気蒲焼』の世界
    2025年01月, 東京人, (488) (488), 87 - 95, 日本語
    [招待有り]
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 水元かよこ展―Wisdom of Vanitas―
    有澤知世
    2024年12月, 陶説, 856, 151 - 154, 日本語
    [招待有り]
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 植葉香澄展―Nymph:JWD―
    有澤知世
    2024年09月, 陶説, 853, 71 - 74, 日本語
    [招待有り]
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 菊池克 第四回文房具展
    有澤知世
    2024年08月, 陶説, 852, 81 - 83, 日本語
    [招待有り]
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 小特集に寄せて (小特集 : 近世文芸の作者の〝姿勢(ポーズ)〟
    有澤知世
    2023年09月, 国文論叢別冊, 1, 1 - 2, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)

  • 鈴木重三著『改訂増補 絵本と浮世絵』
    有澤知世
    2023年07月, 雅俗, 22, 116 - 120, 日本語
    [招待有り]
    書評論文,書評,文献紹介等

  • 花の雲―正木ゆみ先生との思い出など―
    有澤知世
    2023年06月, 上方文藝研究, (20) (20), 1 - 4, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

  • 揺らぐ世界―四世鶴屋南北芝居の魅力―
    有澤知世
    2022年04月, シネマ歌舞伎「桜姫東文章」パンフレット, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • ノウハウ満載、江戸時代の旅行ガイドを読む
    有澤知世
    2022年04月, 朝日新聞Web論座, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 記録があれば、1000年前の政治も分かる
    有澤知世
    2021年08月, 朝日新聞Web論座
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 爛熟した文化に潜む不穏な”予感”
    有澤知世
    2020年12月, 神戸新聞
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • コロナ禍で悩みながら考える、文化の意味
    有澤知世
    2020年12月, 朝日新聞Web論座
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • アニメーションにつながる、絵に生命が宿る話
    有澤知世
    2020年04月, 朝日新聞 WEB論座, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 転生繰り返す「桜姫」に江戸の文化を見る
    有澤知世
    2020年01月, 朝日新聞 WEB論座, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 古い書物は「見た目」で語る
    有澤知世
    2019年11月, 朝日新聞 WEB論座, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 手書きか、印刷か、それが問題だ
    有澤知世
    2019年10月, 朝日新聞 WEB論座, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 江戸の「不真面目」文化はイノベーションのヒント
    有澤知世
    2019年09月, 朝日新聞 WEB論座, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 千数百年の時を超え川上弘美の新作に「転生」
    有澤知世
    2019年08月, 朝日新聞 WEB論座, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 江戸の風景空から眺める 江都名所図会
    有澤知世
    2019年08月, 読売新聞多摩版, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

  • 江戸期の旅行ガイド本 東講商人鑑
    有澤知世
    2019年08月, 読売新聞多摩版, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

■ 書籍等出版物
  • 江戸の王朝文化復興: ホノルル美術館所蔵レイン文庫『十番虫合絵巻』を読む
    盛田帝子, 松本 大, 飯倉洋一, 南 清恵, 門脇むつみ, 加藤弓枝, 有澤知世, 瓦井裕子, 山本嘉孝, ターニャ・バーネット, フランチェスカ・ピザーロ, ヒルソン・リードパス, ジョナサン・ズウィッカー, アンドレ・ヘーグ
    分担執筆, Intellectual's Pleasures and Considerations: Fpcusing on Edo at the Rnd of the 18th Century and the Beginning of the 19th Century, 文学通信, 2024年03月, ISBN: 4867660418

  • 江戸の王朝文化復興: ホノルル美術館所蔵レイン文庫『十番虫合絵巻』を読む
    盛田帝子, 松本 大, 飯倉洋一, 南 清恵, 門脇むつみ, 加藤弓枝, 有澤知世, 瓦井裕子, 山本嘉孝, ターニャ・バーネット, フランチェスカ・ピザーロ, ヒルソン・リードパス, ジョナサン・ズウィッカー, アンドレ・ヘーグ
    分担執筆, 人物解題, 文学通信, 2024年03月, ISBN: 4867660418

  • 江戸の王朝文化復興: ホノルル美術館所蔵レイン文庫『十番虫合絵巻』を読む
    盛田帝子, 松本 大, 飯倉洋一, 南 清恵, 門脇むつみ, 加藤弓枝, 有澤知世, 瓦井裕子, 山本嘉孝, ターニャ・バーネット, フランチェスカ・ピザーロ, ヒルソン・リードパス, ジョナサン・ズウィッカー, アンドレ・ヘーグ
    分担執筆, 知識人たちの遊びと考証―十八世紀末から十九世紀初頭の江戸に注目して―, 文学通信, 2024年03月, ISBN: 4867660418

  • 古典の再生
    盛田帝子/エドアルド・ジェルリーニ/ロバート・ヒューイ/アンダソヴァ・マラル/荒木 浩/楊 暁捷/佐々木孝浩/ジョナサン・ズウィッカー/佐藤 悟/山田和人/田渕句美子/松本 大/兵藤裕己/中嶋 隆/山本嘉孝/ユディット・アロカイ/飯倉洋一/合山林太郎/有澤知世/永崎研宣/幾浦裕之/藤原静香/加藤弓枝
    分担執筆, 江戸戯作と古典再生―『万載集著微来歴』を中心に―, 文学通信, 2024年03月, ISBN: 4867660426

  • 和本図譜: 江戸を究める
    日本近世文学会
    分担執筆, 目を惹く、うっすら、仕掛ける、踊る紙面、身体をはる、謎の生物、まねぶ、夢みる異国、網羅する、ひきうつす、デザインする、寿ぐ, 文学通信, 2023年10月, ISBN: 4867660256

  • 人文学を解き放つ
    共著, 日常と文芸に見る、不穏な”予感”, 神戸大学出版会, 2023年03月

  • 読まなければなにもはじまらない いまから古典を〈読む〉ために
    木越 治・丸井貴史・高松亮太・中野 遙・紅林健志・岡部祐佳・有澤知世・山本嘉孝・真島 望・日置貴之・加藤十握・中村 唯・宇治田健志・堀切克洋・パリュスあや子・木ノ下裕一
    共著, 絵を読み解く―近世・明治の出版物を読む, 文学通信, 2021年10月, ISBN: 490965867X

  • 好古趣味の歴史 江戸東京からたどる
    小林ふみ子・中丸宣明・神田正行・出口智之・大塚美保・真島 望・佐藤 悟・金 美眞・有澤知世・阿美古理恵・稲葉有祐・多田蔵人・合山林太郎・関口雄士
    共著, 古画を模す─京伝の草双紙と元禄歌舞伎, 文学通信, 2020年06月

  • 輪切りの江戸文化史 : この一年に何が起こったか?
    鈴木, 健一, 大山, 和哉, 河村, 瑛子, 西田, 正宏, 深沢, 了子, 田代, 一葉, 杉田, 昌彦, 高野, 奈未, 田中, 康二, 関原, 彩, 有澤, 知世, 門脇, 大, 奥野, 美友紀, 田中, 仁, 磯部, 敦
    共著, 「文化五年 異国情報と尚古 知のダイナミズム」pp.242~268, 勉誠出版, 2018年10月, 日本語, ISBN: 9784585222200

  • 前期読本怪談集
    飯倉, 洋一, 有澤, 知世, 浜田, 泰彦, 篗田, 将樹, 木越, 治
    共著, 『垣根草』校訂pp.7~119、「『垣根草』解説」pp.354~365, 国書刊行会, 2017年, 日本語, ISBN: 9784336060365

■ 講演・口頭発表等
  • 日本近世文学における身体・気・魂・夢の表象
    有澤知世
    呼吸・氣氛・力量 學與美學的跨領域的探索, 2024年09月, 英語
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • 山東京伝と鏑木清方における古の〈江戸〉風俗
    有澤知世
    第五回近世随筆研究会, 2024年06月, 日本語
    [招待有り]
    口頭発表(一般)

  • 江戸文学における気・心・魂・夢の表象
    有澤知世
    呼吸、雰囲気 (氣/Qi/Ki) と美学, 2024年03月, 英語
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • 日本近世文学における「気」:外界からの影響を受ける人間の身体
    有澤知世
    International Conference RESPIRATORY PHILOSOPHY A PARADIGM SHIFT, 2023年06月, 英語
    口頭発表(一般)

  • 平戸・松浦史料博物館蔵の江戸戯作
    有澤知世
    海港、軍港と人文学―フィールドワークと文献と―, 2023年03月, 日本語
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • 近世日本文学と雰囲気学―近世絵本にみる「心」と「魂」と身体―
    有澤知世
    EAST WEST ATMOSPHERES, 2022年09月, 英語
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • 自序に登場する〈作者〉―山東京伝の戯作から―
    2022年度神戸大学国語国文学会シンポジウム「近世俗文芸の作者の”姿勢(ポーズ)” ―序文を手掛かりとして―」, 2022年08月, 日本語
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • 黄表紙における「魂」「気」「心」と身体
    有澤知世
    神戸雰囲気学研究所(KOIAS)第2回月例会, 2022年05月, 日本語
    口頭発表(一般)

  • 山東京伝『金々先生栄花夢』に見る道徳
    有澤知世
    檀国大学日本研究所第15回海外学術大会『前近代の東アジア知識人の倫理(道徳)論争, 2022年03月, 日本語
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • 江戸の旅
    有澤知世
    第6回神戸大学北京外国語大学国際共同研究拠点シンポジウム「越境と移動」, 2021年11月, 日本語
    [招待有り]
    シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

  • 菅原洞斎の古書画展観会―東洋文庫蔵屋代弘賢書留を手掛りに―
    有澤知世
    日本文学協会第37回研究発表大会, 2017年07月, 日本語
    口頭発表(一般)

  • 京伝考証学の協力者―菅原洞斎を中心に―
    有澤知世
    日本近世文学会平成28年春季大会, 2016年05月, 日本語
    口頭発表(一般)

  • 京伝合巻と図会もの
    有澤知世
    日本文学協会第35回研究発表大会, 2015年07月, 日本語
    口頭発表(一般)

  • 京伝と三馬─合巻における趣向の相互利用─
    有澤知世
    日本近世文学会平成24年秋季大会, 2012年10月, 日本語
    口頭発表(一般)

■ 所属学協会
  • 国際浮世絵学会
    2016年05月 - 現在

  • 日本文学協会
    2016年05月 - 現在

  • 絵入本学会
    2013年 - 現在

  • 日本近世文学会
    2012年05月 - 現在

■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 感情と空間をめぐる比較文化史――新現象学の「感情空間」概念の批判的再検討
    久山 雄甫, 大橋完太郎, 池野絢子, 有澤知世, 早川太基, 松山聖央
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 神戸大学, 2023年04月 - 2028年03月, 研究分担者

  • 考証趣味を視座とした近世後期から昭和初期の文芸史の構築
    有澤 知世
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究, 若手研究, 神戸大学, 2022年04月01日 - 2027年03月31日

  • 考証趣味のネットワークと戯作との関わりを手掛かりとした近世後期文芸の研究
    有澤 知世
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究, 若手研究, 国文学研究資料館, 2018年04月 - 2022年03月
    本研究の目的は、考証学と戯作との関わりを明らかにすることで、雅俗にわたる近世後期の文化・社会のなかに戯作を位置づけることである。本年度は、いくつかの時期における山東京伝の合巻作品に注目し、彼の考証がどのように作中で活用されているのかを明らかにし、それが京伝の戯作にとってどのような意味を持つものであるのかを考察した。 具体的には、京伝の合巻において歌舞伎舞台や役者を描いた古画の縮図を掲載することで、彼の考証テーマのひとつであった元禄歌舞伎を紙面に表現していることを指摘した。また、古画の模写において、歌舞伎と長い関わりをもつ鳥居派五代目である鳥居清峯に期待を掛け、挿絵画師として採用した可能性を述べた。この成果は、「京伝合巻における古画―『籠釣瓶丹前八橋』・『糸桜本朝文粋』を例に―」として『上方文藝研究』に掲載した。 また、考証随筆『骨董集』執筆への傾倒が指摘される文化十年頃に成立した合巻作品の典拠分析とその利用法の考察により、京伝が『通俗画図勢勇談』の挿絵と本文をしばしば利用したこと、また、典拠には欠けている本文を補うために違う書物を併用し、絵と本文の関係をよく理解したうえで利用していたことを指摘した。この成果は、「文化十年の京伝合巻―『通俗画図勢勇談』利用に注目して―」として『読本研究新集』に掲載した。 さらに、後期の江戸戯作者の作者意識を探るために、京伝と三馬の草双紙において作者がどのように登場するのかを分析し、彼らが意識的に虚構の作者像と現実の作者像の距離感を縮め、キャラクターとして意識的に振舞っていることを指摘し、後期作者の生活において戯作執筆がどのような位置を占めたのかを考察した。この成果は、「戯作者の象徴―京伝・三馬に注目して―」として『日本文学研究ジャーナル』に掲載した。

  • 考証学と戯作との関わりを視座とする近世後期俗文芸の研究
    有澤 知世
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費, 特別研究員奨励費, 国文学研究資料館, 2017年04月 - 2020年03月
    本研究の目的は、考証学と戯作との関わりを明らかにすることで、雅俗にわたる近世後期の文化・社会のなかに戯作を位置づけることである。具体的には、各戯作作品の個別的分析を進めると共に、戯作者の交遊関係を明らかにし、その中で入手し得たであろう情報や資料を解明した。 1、山東京伝の合巻の、挿絵や本文の典拠を明らかにすることをとおして、自身の考証の成果を、作中で巧みに利用していることを指摘し、読本とは異なる方法でそれらの資料が利用されていることから、京伝が草双紙の読者層に意識的であったことを指摘した。この成果は「京伝『籠釣瓶丹前八橋』における〈絵馬の怪異〉」として『上方文藝研究』に掲載した。 2、京伝作の合巻と小枝繁の読本において同じ『剪灯新話句解』の作品が挿話として利用されていることを指摘したうえで、繁の作品においては、先行する京伝合巻の挿絵をも併用していることを明らかにし、繁が京伝作品の典拠を読み解いていたこと、文化文政期の戯作者が、異なるジャンルであっても近い時期に刊行された作品に目を配り、独自の工夫を施していることを指摘した。この成果は「小枝繁の先行作品利用」として『読本研究新集』に掲載した。 3、秋田藩お抱え絵師菅原洞斎が文化三年頃より主催していた古書画展観会の成果の一部である『画師姓名冠字類鈔』の調査を行い、洞斎への資料・知識提供者の名前や素性を明らかにした。また、京伝が洞斎に借用した資料を用いた考証記事が収められていること、洞斎に考証に関する意見を求める京伝の書簡が存することを指摘し、両者が考証の協力者同士であったことを述べた。このことは、幕臣を中心とする考証趣味のネットワークと、戯作者である京伝とが、洞斎を通してつながり、資料や知識を共有し得たことを示す。この成果は「山東京伝の考証と菅原洞斎―『画師姓名冠字類鈔』に見る考証趣味のネットワーク―」として『国語国文』に掲載した。

  • 式亭三馬を中心とした江戸戯作者の広告戦略と作品世界の相関的研究
    有澤 知世
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費, 特別研究員奨励費, 大阪大学, 2015年04月 - 2017年03月
    本研究は、江戸戯作を社会的・文化的に位置づけるために、作品世界と、作品を取り巻く外的な要素との相関性について考察するものである。本年度は以下の成果を得た。 1、京伝作の合巻と小枝繁の読本において『剪灯新話 句解』が挿話として利用されていることを指摘し、繁読本では、先行する京伝合巻の挿絵をも併用していることを明らかにした。繁が京伝作品の典拠を読み解いていたことを示し、年間に多くの作品を執筆する必要のある彼らが、異なるジャンルであっても近い時期に刊行された作品によく目を配り、独自の工夫を施していることを指摘した。この成果は「小枝繁の先行作品利用」として『読本研究新集』に掲載予定である。 2、京伝合巻における異国意匠の取材源が、同時代の戯作者・蘭学者である森島中良の貼込帖であることを指摘し、中良を含む知識人の間で異国に関する文物が共有され、そのネットワークに戯作者が含まれることを指摘した。この背景には、近世後期における考証学の隆盛が存する。この成果は「京伝作品における異国意匠の取材源―京伝の交遊に注目して―」として『近世文藝』に掲載した。 3、2の成果を踏まえ、戯作者が、どのような考証趣味のネットワークに属したのかについて、秋田藩お抱えの狩野派の絵師菅原洞斎が文化三年頃より主催した古書画展観会の成果の一部である『画師姓名冠字類鈔』に注目して考察した。本書は、洞斎が、様々な画師の落款・印章を集めたもので、展観会で披露された資料や知識等も書留められている。調査の結果、展観会の様相の一端を明らかにした上で、展観会の参加者ではないが、京伝が洞斎より借用した資料を用いて行った考証記事が収められていること、洞斎に考証の意見を求める京伝の書簡が存することを指摘し、両者が互いに考証の協力者であったと述べた。この成果は「京伝考証学の協力者―菅原洞斎を中心に―」として日本近世文学会で口頭発表を行った。

■ 社会貢献活動
  • 神保町と日本近世文学会――古書店街の見てきた本と人
    日本近世文学会
    日本近世文学会2024年度春季大会, 2024年06月08日 - 2024年06月08日

  • 「桜姫〜燃焦旋律隊殺於焼跡」スペシャルプレトーク
    阿佐ヶ谷スパイダース
    出演, 「桜姫〜燃焦旋律隊殺於焼跡」スペシャルプレトーク, 2019年09月18日 - 2019年09月25日

■ 学術貢献活動
  • 上方文藝研究の会事務局代表
    有澤知世
    2022年09月01日 - 現在
    学会・研究会等

■ その他
  • 「研究者紹介」インタビュー
    神戸大学学術成果リポジトリニュース「Kernel通信」28号(2023年1月)におけるインタビュー記事 https://da.lib.kobe-u.ac.jp/da/kernel/0100478238/kernel_letter28.pdf

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