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水野 敬大学院科学技術イノベーション研究科 科学技術イノベーション専攻教授
研究活動情報
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 熊本大学, 2022年04月01日 - 2025年03月31日子どもの生活習慣改善に導く個別化研究
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 大阪公立大学, 2022年04月01日 - 2025年03月31日疲労度遷移ネットワークを用いた子どもの抗疲労介入因子の同定
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 京都女子大学, 2020年04月01日 - 2023年03月31日放課後等デイサービスの児童生徒に対する睡眠と疲労の客観的健康評価本研究の目的は、「学校における人間関係」に課題を抱えている児童生徒が多く利用している放課後等デイサービスの児童生徒の心身の健康状態を把握し、睡眠リズムの乱れに関連した心身の客観的バイオマーカーを明らかにし、その結果より体調不良や不登校に陥るリスクが高いと判断された児童生徒には予防に向けての支援を実施することである。 放課後等デイサービスの児童生徒を対象として、抑うつ、不安、疲労、睡眠状態などの自覚症状調査とともに、睡眠・覚醒リズム(覚醒時における活動量、居眠り回数、睡眠効率、睡眠時中途覚醒数、睡眠時間など)や、指先脈波計測による自律神経機能評価などの客観的な健康関連指標を解析し、放課後等デイサービスの児童生徒の特徴を明らかにすることを目的に研究を進めた。 2021年度もコロナ禍の中ではあったが、予定通り2020年12月に、A県の2つの放課後等デイサービスの児童生徒約40名を対象に調査を実施することができた。 放課後等デイサービスの小学生は、中・高校生と比較すると、自覚的な疲労調査や睡眠調査の結果、身体疲労、精神疲労、総合疲労、睡眠得点ともに有意に低く、男女別の分析では差がみられなかった。自律神経機能評価では、小学生と中・高校生の比較、男女別の比較では差がみられなかった。睡眠・覚醒リズム解析では、小学生と中・高校生を比較すると、睡眠時間、睡眠効率数が有意に高値であった。男女別の分析では差がみられなかった。 この結果を活用して、放課後等デイサービスの児童生徒を対象に睡眠を中心とした健康教育を、ハイリスク児童生徒には個別指導を実施し、予後調査も行うことにより支援システムの有効性を検証したい。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 挑戦的研究(萌芽), 国立研究開発法人理化学研究所, 2018年06月29日 - 2021年03月31日超微細画像情報の健康インフォマティクスによる次世代健康診断法の構築本研究では、病気の潜在的状態である「未病」の状態を早期かつ超高感度検出する技術提供を目指す。血液細胞の培養細胞、あるいは正常や老齢の動物の組織を対象に、広域電顕技術やバーチャルスライドを利用したイメージング解析を実施して、それらの画像データの取得・蓄積を進めた。さらに、深層学習を用いた画像セグメンテーションなどを実施して、画像中にある生命構造を解読して、意味づけを行えるかどうかを検証した。細胞の核構造については、90%以上の精度にてその構造領域を認識できるところまで達成した。また、細胞形態の概念関係モデルにマッピングすることで、画像メタデータに基づく知識階層化のプロトタイプを構築した。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 熊本大学, 2018年04月01日 - 2021年03月31日脳機能・形態評価に基づく疲労関連小児疾患の治療法開発研究本研究は、小児慢性疲労症候群と注意欠如・多動症に共通する中核症状に焦点を当て、磁気共鳴画像法(MRI)や機能的MRIの手法を用いて、脳の機能や形態の情報から中長期的な治療効果の検証法を明らかにすることを目的とした。新型コロナウイルス感染症の影響もあり、十分な追跡データの集積ができなかったため脳情報による評価は困難であったが、自律神経機能や認知機能等の評価が一部治療効果判定に有用であることを明らかにした。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 2017年04月01日 - 2020年03月31日児童生徒に対する睡眠と疲労の客観的健康評価を活用した不登校予防に関する研究児童生徒の睡眠・疲労の状況を調査した結果,学校段階があがるほど,身体疲労,精神疲労などの自覚的疲労が高くなり,活動量が低く,居眠り回数が増加することが確認された.また,睡眠時間が多い児童生徒ほど,身体疲労,精神疲労などの自覚的疲労が低く,活動量が高くなり,居眠り回数が減ることから,睡眠時間の十分な確保が自覚的疲労だけでなく客観的疲労指数の改善に重要であることが判明した. 児童生徒における心身の疲労状態は睡眠時間,日中活動量,自律神経機能などと関連があり,自覚的・客観的疲労の軽減には,睡眠時間の十分な確保が重要であり,睡眠時間は疲労との関連があることが明らかになった.
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 大阪市立大学, 2017年04月01日 - 2020年03月31日疲労のマスク作用を除した抗疲労作用の探究本研究は、疲労のマスク作用を除した感覚的嗜好刺激を用いて、疲労蓄積の予防や疲労回復法を創出することを目指した。精神的な疲労負荷課題を遂行後にパートナーとの認知機能課題に対する共同作業により、主観的な疲労感だけでなく客観的疲労の指標の一つである認知機能も改善する傾向がみられ、疲労回復に資する作業であることが明らかとなった。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(A), 国立研究開発法人理化学研究所, 2016年04月01日 - 2020年03月31日思春期・青年期コホートと抗疲労介入の融合研究による健康創出本研究は、疲労の実態調査から子どもたちの抱える慢性疲労児童生徒の状況・割合を明らかにしたうえで生活習慣等の介入因子を同定した。さらに、自律神経機能、認知機能と脳機能計測に基づく心理生理学的研究手法を用いることで疲労の重症度評価、介入効果および小児慢性疲労症候群(CCFS)等の疲労関連小児疾患の治療効果が評価可能な基盤を構築することができた。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 熊本大学, 2015年04月01日 - 2018年03月31日子どもの慢性疲労と不注意の脳内機序解明と治療法開発研究小児慢性疲労症候群(CCFS)患児と注意欠如多動症(ADHD)患児を対象に、各種治療によって変化する注意制御機能と報酬の感受性に関わる脳活動を手掛かりとし、治療効果を検証することで、脳科学の活用により小児・思春期CCFS患児とADHD患児の中長期的な治療法を検討した。脳活動による治療効果判定は困難であったが、注意制御機能と自律神経機能による認知行動療法や薬物療法の中長期的治療効果に関する評価法の有用性を示すことができた。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(A), 国立研究開発法人理化学研究所, 2015年04月01日 - 2018年03月31日脳機能・分子イメージングを活用した疲労・慢性疲労・抗疲労の脳科学慢性疲労の分子神経メカニズム解明のために、ヒトの慢性疲労状態と疲労モデル動物を対象とした神経炎症、脳機能・構造や酸化ストレス動態の連関解析研究を実施した。これまでに研究実施者らが明らかにしてきた慢性疲労症候群の病態と同様に、新規に開発した慢性疲労モデル動物において、酸化ストレスの促進、内分泌機能異常や脳内神経炎症が認められた。また、磁気共鳴が像法(MRI)を用いて慢性疲労症候群に限らず、健常慢性疲労者においても脳全体で萎縮が進むことを示唆する結果が得られた。さらに、脳磁図(MEG)研究からは、慢性疲労状態における安静時脳活動パターン変化を見出すことができた。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 挑戦的萌芽研究, 大阪市立大学, 2014年04月01日 - 2017年03月31日子どものオーダーメード型疲労回復法の創出研究本挑戦的萌芽研究では、子どもの疲労と最も結び付きが強いとされる睡眠覚醒リズムの是正に資する個々の生活習慣に基づいた、すなわち、個々人の子どもの疲労回復に資するオーダーメード型の生活習慣改善法の開発を目的とした。健常小中学生に対する個別の生活習慣や睡眠習慣介入により、自覚的疲労感や認知機能の改善効果が得られた。しかしながら、介入による安静時の副交感神経活動の低下や覚醒時活動量の低下などの結果も得られており、改善効果については慎重な解釈も要することを示唆した。今後は介入項目と期間を検討し、研究を進めていくことが肝要と考えられる。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 大阪市立大学, 2014年04月01日 - 2017年03月31日嗜好性を活かした疲労予防・回復研究本基盤研究では、小中学生と小児慢性疲労症候群患児の生理学的メカニズムに立脚した易疲労性・疲労回復性の定量評価法を開発および疲労軽減・回復法の創出を目的とした。注意制御課題、自律神経機能評価等から疲労の定量評価試験デザイン法を確立した。小児慢性疲労症候群患児の易疲労性と疲労回復性評価だけでなく治療効果判定にも本評価法は有用であることを明らかにした。そして、疲労実態予備調査からは疲労児が増加傾向にあることが分かり、今後さらに子どもの疲労克服研究の促進が必要であることもみえてきた。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 国立研究開発法人理化学研究所, 2013年04月01日 - 2016年03月31日思春期の易疲労性と疲労回復性の定量評価法を活用した抗疲労研究本基盤研究では、小中学生と小児慢性疲労症候群患児の生理学的メカニズムに立脚した易疲労性・疲労回復性の定量評価法を開発および疲労軽減・回復法の創出を目的とした。注意制御課題、自律神経機能評価等から疲労の定量評価試験デザイン法を確立した。小児慢性疲労症候群患児の易疲労性と疲労回復性評価だけでなく治療効果判定にも本評価法は有用であることを明らかにした。そして、疲労実態予備調査からは疲労児が増加傾向にあることが分かり、今後さらに子どもの疲労克服研究の促進が必要であることもみえてきた。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 新学術領域研究(研究領域提案型), 独立行政法人理化学研究所, 2013年04月01日 - 2015年03月31日学習意欲と疲労耐性による強化学習の神経基盤研究本研究では、機能的磁気共鳴画像法(functional Magnetic Resonance Imaging, fMRI)を用いて、学習行動に直結する学習意欲、および学習の持続性に寄与する疲労耐性による個体学習強化の神経基盤を解明し、その神経基盤を担う脳部位が、旧人と新人の形態学的差によって特徴づけられる部位であるか、当該領域研究との連携により検証することを目的とした。健常成人を対象に、脳内の灰白質体積量をVoxel Based Morphometry(VBM)法を用いて推定し、自己記入式質問票のChalder’s Fatigue Scaleにより算出した疲労度と灰白質体積量間の相関解析を行い、前頭前野外側部や頭頂葉の萎縮レベルと亜急性疲労レベル間の相関性を見出した。これらの脳領域は、ワーキングメモリ処理に重要な領域であり、fMRIにより2-back task(ディスプレイ上に、2個前に呈示された数字が、現在呈示されている数字と一致するか否かの判定を要するワーキングメモリ課題)作業中にもこれらの領域の活性を有することを確認した。当該領域研究班が明らかにした旧人の復元脳プロジェクト成果と本研究成果を擦り合わせると、現生人類における疲労耐性力は頭頂葉の灰白質体積に関連する可能性が見出されたことから、旧人の頭頂葉の低体積は、疲労耐性力が低かったことを示唆する。本研究とRNMHプロジェクトの融合研究は、脳形態差に基づく疲労耐性およびワーキングメモリの機能差が新人と旧人の交代劇を引き起こした新たな可能性を導いた。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 熊本大学, 2012年04月01日 - 2015年03月31日子どもの疲労の神経基盤解明による治療法の開発-慢性疲労とPC・携帯電話依存の関連慢性疲労症候群患児と携帯電話・インターネット依存症患児を対象とし、意欲・報酬系の神経基盤の違いを明らかにし、自律神経機能計測により労作後の疲労度を定量評価することで、薬物療法の適正化および自律神経機能調節による疲労の軽減・予防法の開発を目的とした。CCFS患児における低報酬知覚時の線条体の活性低下と、報酬課題遂行による自律神経調節機能の低下を明らかにした。CCFS患児のドーパミン神経系と自律神経調節機能をターゲットとする治療法の検討およびその効果の客観的な評価に資する神経生理学的手法を構築することができた。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 福井大学, 2012年04月01日 - 2015年03月31日脳画像解析と遺伝子多型解析の融合による注意欠陥多動性障害(ADHD)の病態解明ADHD児、他の発達障害児を対象としたVBM法による脳皮質容積解析では左被殻GMVの減少がADHD Traitとの関連が示唆された。また、fMRIを用いた解析がADHD治療薬の客観的な薬効評価に有用であった。一方、ドパミン関連遺伝子多型(DAT1、COMT、NET、SNAP25)解析では、ADHDとの関連性は確認されなかったが、α-2Aアドレナリン受容体遺伝子多型解析では、ADHD群でGアレルが有意に多く、その関連性が示唆された。左被殻GMV減少とCOMT遺伝子型との関連性も認めた。脳画像画像と遺伝子多型解析を組み合わせることでADHDの病態解明、診断・治療法開発に貢献することが期待できる。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 新学術領域研究(研究領域提案型), 独立行政法人理化学研究所, 2011年04月01日 - 2013年03月31日内発的報酬による社会・個体学習強化の神経基盤に関する研究学習の強化因子として学習行動に直結する学習意欲喚起に資する内発的報酬(達成感・有能感)を提案し、機能的磁気共鳴画像法(functional Magnetic Resonance Imaging, fMRI)を用いて有能感の神経基盤を明らかにしたうえで、内発的報酬により喚起される意欲が強化学習に資する神経科学的プロセスを明らかにすることを本研究の目的とした。本年度は、昨年度の行動実験成果を活用し、有能感の神経基盤を探るためのfMRI研究を実施した。課題は、学習とも関連する作業記憶(ワーキングメモリ)課題のn-back taskを用いた。n-back taskは、ディスプレイ上にn個前に呈示された数字が、現在呈示されている数字と一致するか否かの判定を要する。実際に、健常成人を対象として5つのタスク(1~5-back task)を実施した。各n-back task遂行中のfMRI計測を行いながら、同時に各n-back taskに対する有能感と意欲の程度について4段階の主観的評価を行った。有能感と意欲の設問選択時に同期した脳活動を解析した結果、有能感に伴う脳活性部位を同定できなかったが、意欲の程度と相関し線条体の活性がみられることがわかった。よって、有能感に関わる神経基盤というよりも、むしろ、有能感により喚起される意欲の神経基盤として線条体の関連性を明らかにした。さらに、線条体の活性度に依存し、外側前頭前野や頭頂葉等のn-back task関連脳部位の活性度が高かったことから、内発的報酬により喚起される意欲が、課題関連脳部位の活性度を高め学習の強化プロセスに寄与することが示唆された。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 若手研究(B), 独立行政法人理化学研究所, 2011年 - 2012年疲労による自律神経機能変調の分子神経メカニズム研究疲労により安静時の交感神経活動の亢進がみられる。しかし、その疲労と自律神経機能変調の分子神経メカニズムは明らかでない。本研究は、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)と陽電子放射断層撮影法(PET)を用いて、健常者の急性疲労による自律神経機能変調の分子神経基盤を明らかにすることを目的とした。その結果、帯状回の神経活動低下およびセロトニン神経系の機能低下が疲労による交感神経活動の亢進と関連する可能性を見出した。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 若手研究(B), 大阪市立大学, 2008年 - 2010年非侵襲的脳機能計測を用いた内発的意欲の抗疲労効果に関する研究疲労誘発課題において内発的報酬により疲労感は軽減することが明らかになった。機能的磁気共鳴画像法により、疲労負荷中の内発的報酬に関連した脳領域は腹側線条体と前帯状回であることを明らかにした。さらに、腹側線条体の賦活度は質問票により算出された意欲スコアと、前帯状回の賦活度は疲労軽減スコアと相関した。よって、内発的意欲による疲労軽減効果は前帯状回の活性と関連することが示唆された。