SEARCH

検索詳細

梶川 義幸
都市安全研究センター
教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(理学), 名古屋大学
■ 研究キーワード
  • アジアモンスーン
  • 気象学
  • 気候学
  • 西部太平洋
  • 季節内変動
  • 気候変動
  • 大気海洋相互作用
  • 豪雨
  • 対流活動
  • 気候システム
  • モンスーン
■ 研究分野
  • 社会基盤(土木・建築・防災) / 防災工学
  • 人文・社会 / 地理学 / 気候学
  • 自然科学一般 / 大気水圏科学
■ 委員歴
  • 2018年04月 - 現在, 日本学術会議 環境学委員会・地球惑星科学委員会合同 FE・WCRP 合同分科会 GEWEX小委員会, 幹事
  • 2016年05月 - 現在, 日本気象学会, 気象集誌編集委員
  • 2015年04月 - 2017年09月, 日本学術会議 環境学委員会・地球惑星科学委員会合同IGBP・WCRP・DIVERSITAS合同分科会 MAHASRI・GEWEX小委員会, 委員

研究活動情報

■ 論文
■ MISC
  • 第6回WMOモンスーン国際ワークショップ参加報告
    梶川義幸, 藤波初木, 神澤 望, 高谷祐平, 楠昌司, 米山邦夫, 鬼頭昭雄, 尾瀬智昭
    日本気象学会, 2018年, 天気, 65(5) (5), 321 - 329, 日本語

  • 関西地域の夏季降水を対象としたSCALEによる将来変化予測―その2:ダウンスケーリング実験による将来降水変化予測―
    足立幸穂, 西澤誠也, 山浦剛, 吉田龍二, 梶川義幸, 八代尚, 安藤和人, 富田浩文
    2016年09月30日, 日本気象学会大会講演予稿集, (110) (110), 251, 日本語

  • 全球雲解像モデルで再現された熱帯域での降水日周期変動の解像度依存性
    八代尚, 梶川義幸, 宮本佳明, 宮本佳明, 山浦剛, 吉田龍二, 富田浩文
    2016年09月30日, 日本気象学会大会講演予稿集, (110) (110), 237, 日本語

  • 関西地域の夏季降水を対象としたSCALEによる将来変化予測―その1:現在気候における降水分布のモデル結果の妥当性検証―
    足立幸穂, 山浦剛, 吉田龍二, 西澤誠也, 八代尚, 梶川義幸, 富田浩文
    2016年04月30日, 日本気象学会大会講演予稿集, (109) (109), 266, 日本語

  • 西日本夏季を対象としたSCALEの現在気候再現性評価
    足立幸穂, 吉田龍二, 山浦剛, 西澤誠也, 佐藤陽祐, 八代尚, 梶川義幸, 富田浩文
    2015年09月30日, 日本気象学会大会講演予稿集, (108) (108), 465, 日本語

  • A403 地球大気における湿潤対流の発生の予測可能性(高解像度全球シミュレーションが拓く新しい気候・気象研究,専門分科会)
    宮本 佳明, 山浦 剛, 吉田 龍二, 八代 尚, 富田 浩文, 梶川 義幸
    社団法人日本気象学会, 2015年04月30日, 大会講演予講集, 107, 日本語

  • A401 NICAM AMIPタイプ実験における気候場の再現性(高解像度全球シミュレーションが拓く新しい気候・気象研究,専門分科会)
    小玉 知央, 山田 洋平, 野田 暁, 菊地 一佳, 梶川 義幸, 那須野 智江, 冨田 智彦, 山浦 剛, 高橋 洋, 原 政之, 河谷 芳雄, 佐藤 正樹, 杉 正人
    日本気象学会, 2015年, 大会講演予講集, 107, 361 - 361, 日本語

  • A410 全球非静力学モデルを用いたAMIP-type計算における夏季アジアモンスーン(高解像度全球シミュレーションが拓く新しい気候・気象研究,専門分科会)
    那須野 智江, 梶川 義幸, 小玉 知央, 野田 暁, 山田 洋平, 佐藤 正樹
    日本気象学会, 2015年, 大会講演予講集, 107, 370 - 370, 日本語

  • 第3回非静力学モデルに関する国際ワークショップ・第6回全球雲解像モデリングワークショップの開催報告
    富田浩文, 梶川義幸, 宮本佳明, 吉村裕正, 榎本剛, 北村祐二, 佐藤陽祐, 清木達也, 大塚成徳, 柳瀬亘
    日本気象学会, 2015年, 天気, 61(1) (1), 57 - 62, 日本語

  • D166 広領域・高解像度LESによる層積雲から積雲への遷移過程の再現実験(ハイパフォーマンスコンピューティングによる超高精度メソスケール気象予測,スペシャル・セッション)
    佐藤 陽祐, 西澤 誠也, 八代 尚, 宮本 佳明, 梶川 義幸, 富田 浩文
    社団法人日本気象学会, 2014年09月30日, 大会講演予講集, 106, 日本語

  • P313 神戸市と周辺地域の降水イベントを対象とした高解像度再現実験(ポスターセッション)
    足立 幸穂, 梶川 義幸, 西澤 誠也, 吉田 龍二, 八代 尚, 富田 浩文
    社団法人日本気象学会, 2014年04月30日, 大会講演予講集, 105, 日本語

  • A165 MCAMで再現された2012年のインドモンスーンオンセット(モンスーン・熱帯気象研究の新たなブレイクスルーを目指して-村上多喜雄先生追悼特別セッション-,専門分科会)
    梶川 義幸, 山浦 剛, 富田 浩文, 佐藤 正樹
    日本気象学会, 2014年, 大会講演予講集, 105, 127 - 127, 日本語

  • P179 北半球夏季季節内振動にみられる十年規模変動(ポスター・セッション)
    山浦 剛, 梶川 義幸
    日本気象学会, 2014年, 大会講演予講集, 106, 261 - 261, 日本語

  • A401 全球非静力学モデルによって再現された深い湿潤対流の解像度依存性(気象システムII,口頭発表)
    宮本 佳明, 梶川 義幸, 吉田 龍二, 山浦 剛, 八代 尚, 富田 浩文
    社団法人日本気象学会, 2013年04月30日, 大会講演予講集, 103, 日本語

  • P217 梅雨前線帯の北進に対する台風の寄与(ポスター・セッション)
    山浦 剛, 梶川 義幸, 富田 浩文, 佐藤 正樹
    日本気象学会, 2013年, 大会講演予講集, 103, 232 - 232, 日本語

  • B302 北西太平洋上の台風発生に対するMadden-Julian Oscillationの影響(台風,口頭発表)
    吉田 龍二, 梶川 義幸, 石川 裕彦
    日本気象学会, 2013年, 大会講演予講集, 103, 265 - 265, 日本語

  • シリーズ「発想のたまご」: 美味しいプレゼン
    梶川 義幸
    2013年, 水文・水資源学会誌, 26(3) (3), 179 - 179, 日本語

  • P411 東アジアにおける春の雨季の季節進行(ポスター・セッション)
    岡山 仁, 安成 哲三, 藤波 初木, 梶川 義幸
    日本気象学会, 2011年, 大会講演予講集, 99, 404 - 404, 日本語

  • A154 南シナ海モンスーンのオンセットの10年規模変動(気候システムII,一般口頭発表)
    梶川 義幸, Wang Bin
    日本気象学会, 2011年, 大会講演予講集, 100, 53 - 53, 日本語

  • P340 広域アジアモンスーンの長期変化傾向とその季節性(ポスター・セッション)
    梶川 義幸, 安成 哲三, 吉田 周平, 藤波 初木
    日本気象学会, 2010年, 大会講演予講集, 98, 476 - 476, 日本語

  • A402 広域オーストラリアモンスーンの指標とその経年変動特性(気候システムI)
    梶川 義幸, Wang Bin, Yang Jin
    日本気象学会, 2007年, 大会講演予講集, 91, 54 - 54, 日本語

  • P319 南シナ海上における30-70日周期変動の長期変動
    梶川 義幸, 安成 哲三
    日本気象学会, 2005年, 大会講演予講集, 87, 426 - 426, 日本語

  • 第3回国際モンスーンワークショップ (IWM-III) 参加報告
    松本淳, 高橋洋, 篠田太郎, 梶川義幸, 井上知栄
    日本気象学会, 2005年, 天気, 52(9) (9), 685 - 690, 日本語

  • P209 南シナ海モンスーン域における季節内変動の経年変動特性
    梶川 義幸, 安成 哲三
    日本気象学会, 2004年, 大会講演予講集, 85, 313 - 313, 日本語

  • 国際アジアモンスーンシンポジウム(IAMS)参加報告
    安成哲三, 梶川義幸, 阿部学, 吉兼隆生, 名倉元樹, 森修一, 斎藤和之, 徐健青, 高橋洋, 井上知栄, 福富慶樹, 横井覚
    2004年, 天気, 51, 525 - 532, 日本語

  • 夏季アジアモンスーンの対流活動偏差における持続性と不連続性
    梶川 義幸, 安成 哲三
    2001年05月08日, 大会講演予講集, 79, 218 - 218, 日本語

  • 東部インド洋と西部太平洋における対流活動偏差の季節性
    梶川 義幸, 安成 哲三
    2000年10月18日, 大会講演予講集, 78, 369 - 369, 日本語

  • 西部熱帯太平洋の対流活動とインド洋東西振動の関係について
    梶川 義幸, 安成 哲三
    2000年05月24日, 大会講演予講集, 77, 384 - 384, 日本語

  • 第10回日本気象学会夏期特別セミナー(若手会夏の学校)の報告
    長谷川 聡, 早崎 将光, 福富 慶樹, 荒川 理, 堀 正岳, 梶川 義幸, 野原 大輔, 寺尾 有希夫, 阿部 学, 渡来 靖, 中田 彩子, 兼平 藍, 村上 裕之, 原 政之, 吉野 純, 横井 みずほ, 植竹 哲平, 西塔 友紀, 古谷田 弘子, 橋本 智帆
    1999年04月30日, 天気, 46(4) (4), 289 - 290, 日本語

  • 熱帯インド洋における大気海洋相互作用の東西非対称モード
    梶川 義幸, 安成 哲三, 川村 隆一
    1999年04月, 大会講演予講集, 75, P382, 日本語

  • インド洋における大気海洋相互作用の経年変動とその季節性の研究
    梶川義幸
    1999年, 筑波大学大学院地球科学研究科修士論文, 67

■ 書籍等出版物
  • 美しい未来をつくるひとのための15のはなし
    祇園 景子、神戸大学出版会 発行
    神戸大学出版会, 2021年04月, 日本語, ISBN: 4909364137

  • 異常気象と気候変動についてわかっていることいないこと (BERET SCIENCE)
    筆保弘徳, 川瀬宏明, 梶川義幸, 高谷康太郎, 堀正岳, 竹村俊彦, 竹下秀
    共著, ベレ出版, 2014年11月, ISBN: 4860644158

■ 所属学協会
  • 日本地球惑星科学連合

  • アメリカ気象学会

  • アメリカ地球物理学連合

  • 日本気象学会

■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 高解像度フィリピン気候学
    梶川義幸, 山浦剛, 那須野智江, 横井覚, 松本淳
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B)(一般), 神戸大学, 2024年04月 - 2028年03月
    競争的資金

  • 災害脆弱性を指標にした土砂災害起源の複合災害の条件付き災害発生確率に関する研究
    大石 哲, 富田 浩文, 竹山 智英, 梶川 義幸, 山野井 一輝, 大谷 英之, 阿波田 康裕
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 神戸大学, 2021年04月01日 - 2024年03月31日
    本課題では,洪水・土砂複合災害の結果としての浸水災害を対象にして,地域のリアルタイム浸水予測可能性を論じようとしている.具体的には,詳細な降雨分布や個別の斜面崩壊場所に依存して浸水が発生する集落の浸水発生の予測可能性を主な研究対象とし,異なる研究分野で開発されたHPCシミュレーションの手法に観測情報を組み合わせて高度化を実施している.その関係を知識として蓄えることでリアルタイム浸水災害発生を予測する可能性を論じる.具体的には,以下の項目を行ってきた. 土砂洪水氾濫シミュレーションによる土砂災害起源の洪水災害の脆弱性(山野井):土砂の輸送・堆積過程を含む洪水土砂氾濫解析プログラムを用いて多数の土砂洪水氾濫シミュレーションを実施する仕組みを実装して,スーパーコンピュータ「富岳」を用いて多数シミュレーションを異なる対象地域で実施した. 多数の斜面崩壊シミュレーションによる斜面崩壊時の不安定土砂の量と流下距離の計算(竹山・大石):斜面崩壊シミュレーションプログラムに地形と地質データを入力して実斜面スケールでの計算を実施する仕組みを実装して,スーパーコンピュータ「富岳」およびOakforest-PACSで計算実行した.詳細な気象シミュレーション(富田・梶川):平成30年西日本豪雨を対象に大雨発生事例をスーパーコンピュータ「富岳」で詳細に再現して降雨情報提供に目処をつけた.異なるHPCI-IDシミュレーションの連結(大谷・竹山・山野井・大石):データ処理プラットフォームを用いて高精細気象シミュレーションと洪水土砂氾濫解析を疎結合することを試み,ライブラリの構成,スクリプトを用いてライブラリを活用する方法を取りまとめた.角田地区での斜面崩壊実験によるシミュレーション精度検証(阿波田・竹山・大石):実施準備をして2022年度の実施計画を立てた.

  • 島嶼域に着目した西部北太平洋モンスーンにおけるマルチスケール降水特性の解明
    梶川 義幸, 山浦 剛, 那須野 智江, 横井 覚, 松本 淳
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 神戸大学, 2020年04月 - 2024年03月
    本研究課題の目的は、急峻な地形と複雑な島嶼で特徴づけられるフィリピン諸島の降水を高時空間解像度で解析することで、大気大循環モデルにおいて再現性が十分でない西部北太平洋モンスーンの降水特性を、日変化を含む対流スケールから季節内変動、季節変動のマルチスケールで解明することである。
    現地データ解析研究では、2018年夏季に他課題で実施したフィリピン北部ラワーグでの強化観測で得られた高層気象データなどを本研究課題の遂行に必要なレベルでの品質管理を行い、特に湿度データに対して補正を施し、解析に着手した。また、フィリピンにおける降水の季節変化に見られるモンスーン開始後の雨季の休止期の気候学的特性、冬の東岸の降水をもたらすシベリアからの寒気の吹き出しの過程、ルソン島における降水の日変化の地域特性、西太平洋における台風活動の長期変化を現地データおよび再解析データを用いて解明した。
    数値モデルを用いた研究では、SCALEを用いたフィリピン周辺域の現在気候実験を行い、再現性の評価を行うと共に、降水量のチューニングとして、積雲パラメタスキーム(KFスキーム)の降水の種類を調整するパラメータおよび対流を発生させるトリガーの種類を調整する2種類のパラメータの感度実験を行い、再現性の向上に資するパラメータを把握した。また、海大陸(インドネシア・フィリピン周辺域)における対流活動と季節内変動の関係の理解を深化するために、全球非静力学モデルNICAMを用いて、雲微物理過程の設定を変えた比較実験を行った。日周期変動による陸上の対流の活発化は、周辺海域の対流活動を抑制する傾向を伴うが、季節内振動の発生数日前には、海上でも日周期変動が強まることで、季節内振動の発達を助長し得ることが分かった。

  • DNA気候学実現への挑戦的マネジメント
    三浦 裕亮, 小玉 知央, 梶川 義幸, 升本 順夫, 末松 環
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 学術変革領域研究(B), 学術変革領域研究(B), 東京大学, 2020年10月02日 - 2023年03月31日
    本研究領域の主たる目的は全球雲解像モデルNICAMと気候モデルMIROCが、異なる研究対象や研究手法などを互いに寛容に融合し、世界初の次世代気候モデルを実現することである。本年度は本研究活動の初年度にあたり、研究活動の基盤作りに注力した。立ち上げにあたってキックオフミーティングを主催し、各領域の代表者の発表により目標を共有するとともに、コロナ禍における若手研究者の研究発表の機会を用意した。さらには、アドバイザーの先生方から領域の科学目標と運営についてアドバイスを頂戴した。ほぼ毎月、オンラインを活用した総括班会議を実施し、各領域間で問題意識を共有し連携を図った。ホームページを立ち上げ本研究領域の内容を発信するとともに、学生が気候モデルについて高校生・大学生向けに発信するリレー形式のコラムの執筆を開始した。「雲解像気候学セミナー」をほぼ毎月開催し、NICAMの開発チームやMIROCの開発チームの研究者、先端的パラメタリゼーションの開発者、地球システムモデルの開発者を招聘したセミナーを実施し、本研究領域が志向する方向性について若手研究者の意識啓発を促した。コロナ禍によって海外研究者の招聘が実質不可能なため、当初期待していたような外向きの競争意識と内向きの一体感の醸成が大変難しい状況にあるが、海外のトップ研究者と準定期的なミーティングを行い、コロナ禍による移動の困難が緩和された際の直接的な交流を見越した下地づくりを行った。

  • 階層構造を踏まえた気候システム評価手法開発への挑戦
    梶川 義幸, 山浦 剛, Chen YingWen, 横井 覚, 末松 環
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 学術変革領域研究(B), 学術変革領域研究(B), 神戸大学, 2020年10月02日 - 2023年03月31日
    学術的問いである「階層構造を踏まえた気候システムの理解に本質的な物理過程を明らかにする」ため、本研究課題は「気候モデル化した雲解像モデルNICAM」と「雲解像モデル化した気候モデルMIROC」のシミュレーション結果を観測データ等と共に比較解析を行い、必要不可欠な物理過程を明らかにすることで、適切な再現性能評価手法を確立する。令和2年度は、これまでのNICAMとMIROCのシミュレーション結果を解析するための計算機環境を整えつつ、第6次結合モデル相互比較プロジェクト(CMIP6)のデータを最新の集中観測データや衛星データを参照しながら解析し、新たな再現性評価手法の開発に着手した。NICAMの数10日積分実験の解析からマッデン・ジュリアン振動(MJO)の再現性向上に有効な雲微物理及び海面フラックスのパラメータを特定した。一方で、NICAM-AMIP実験(Kodama et al. 2012)やNICAM-highResMIP実験などの長期積分実験の結果では、現実のMJOのような東進速度を持った雲システムが再現されず、雲微物理設定によって再現される雲システムに系統的な差が現れることを示した。対流圏上層雲の解析では、上層雲の有無の判別に関わる氷物質(雲氷・雪・霰)の道程を行い、NICAMにおける温暖化時の応答として上層雲の増加(面積の広がり)を示した。NICAMの結果は、これまでの大気大循環モデル(GCM)で示された熱帯域で上層雲の面積が狭くなる傾向と異なることから、上層雲の変化とそれにともなう放射収支の不確実性の存在を明らかにした。また、NICAMの高時間分解の実験データを解析し、西部太平洋・海洋性大陸における降水日変化の再現性能の評価手法・指標の設計についても検討を行った。

  • 都市気象LESモデルによるゲリラ豪雨の「種」の解明と気候変動下の将来変化予測
    山口 弘誠, 相馬 一義, 梶川 義幸, 小川 まり子, 岩井 宏徳
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 京都大学, 2020年04月01日 - 2023年03月31日
    本年度は、都市気象LESモデルの精緻化による渦糸の組織化プロセスの解明に着手した。 1.渦糸の組織化を捉える集中観測:上昇流を計測できる境界層レーダー、水平気流を計測できるドップラーライダーによる集中観測を現象の発生しやすい神戸市で夏季に実施した。境界層レーダーで観測された上昇流をウェーブレット解析した結果、4分以下の短い周期を持つ熱的上昇流と下降流の時間連続ペアが対流日に卓越していたこと、およびそのウェーブレット分散が晴天日と比較して大きいことを明らかにした。また、局地的な豪雨を観測するために1分ごとに3次元観測を効果的にスキャンする手法を開発した。 2.渦糸の組織化を解明する都市気象LESモデルシミュレーションと他のLESモデルとの比較実験:都市気象LESモデルシミュレーションによって、数100mの水平スケールを持つ渦糸が併合して500~1000m程度の大きな渦管へ成長する過程を明らかにし、特に、水蒸気凝結の潜熱が大きく寄与していることを示した。また、SCALE-LESを用いて山口・小西ら(2018,2019)に準ずる実験設定の基で数値実験を行い、地形性降雨の再現性について確認した。また領域内における都市の割合に対する感度実験を行い、降水量や上昇流の最高到達高度について差異を解析した。 3.都市の熱的空間情報の表現の精緻化:数値気象モデルへの活用を目指して、陸面過程モデルに静止気象衛星に基づく日射量データ、気象庁解析雨量データと詳細な都市活動情報データを与え現実的な地表面状態量を推定するシステムのプロトタイプを構築した。

  • 丸山 敬, 石川 裕彦, 佐々 浩司, 小林 文明, 中北 英一, 森 信人, 梶川 義幸, 松井 正宏, 野田 稔, 西嶋 一欽, 牧 紀男, 多々納 裕一, 飯塚 聡, 池内 淳子, 岩下 久人, 沖 佑典, 奥田 泰雄, 小坂田 ゆかり, 小山 亮, 金井 紀江, ガヴァンスキ 江梨, 梶谷 義雄, 喜々津 仁密, 木村 吉郎, 金 容徹, 河野 祐哉, 佐藤 晋介, 嶋田 宇大, 清水 慎吾, 志村 智也, 鈴木 覚, 大幢 勝利, 髙木 みゆき, 高橋 弘樹, 高森 浩治, 竹内 崇, 竹林 幹雄, 竹見 哲也, 谷口 徹郎, 張 馳, 堤 拓哉, 友清 衣利子, 長尾 文明, 永松 伸吾, 野口 恭平, 野田 博, 服部 康男, 村井 博一, 森山 英樹, 八木 知己, 安田 誠宏, 山口 弘誠, 吉田 昭仁
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 特別研究促進費, 特別研究促進費, 京都大学, 2018年10月04日 - 2019年03月31日
    本研究では台風1821号による強風・高潮災害について、現地調査、アンケート調査、数値解析等により総合的な調査・研究を行った。その結果、強風や豪雨、突風や落雷等に関する観測・解析データ。人や建物、構造物の被害実態。自治体、公共団体などの被害統計や風の観測記録。高潮による水位変化と高波の越波による被害の実態。災害対応、復旧・復興体制の実態、被害のもたらした影響等を明らかにした。これにより、被害発生に関連する気象学的要因、人や建物、構造物への被害発生プロセス、高潮発生要因と被害メカニズム、災害対応状況等を明らかにし、被害低減策、災害対応、復旧・復興体制の検証を行い、今後の課題についても検討した。

  • 境界層を突破する熱的上昇流の発見による豪雨生成メカニズムの解明
    梶川 義幸
    京都大学防災研究所, 一般共同研究, 2018年 - 2019年, 研究代表者
    競争的資金

  • 梶川 義幸
    文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(C)), 基盤研究(C), 国立研究開発法人理化学研究所, 2015年 - 2018年, 研究代表者
    本研究課題では、主に観測データの解析を通じて、地理学的に東アジアと西太平洋の間に位置する東シナ海に着目し、その海面水温が冬季アジアモンスーン(北東風)の強弱によって変動し、春季に極大を迎えた偏差が引き続く夏季アジアモンスーンの降水に影響を与えることを明らかにした。この海面水温偏差は、太平洋やインド洋の海面水温変動と有意な相関関係はなく地域的に限定されていた。また、この海面水温偏差がアジアモンスーンの季節内変動の変調や雨季の開始に果たす役割も明らかにした。
    競争的資金

  • 広域高解像度シミュレーションによるアジアモンスーン降水システムの解明
    梶川 義幸
    公益財団法人ひょうご科学技術協会, 学術研究助成, 2018年, 研究代表者
    競争的資金

  • 全球非静力学大気モデルを用いたアジアモンスーンオンセットと熱帯擾乱の研究
    梶川 義幸
    理化学研究所, 平成 26年度奨励課題 (研究奨励ファンド), 2014年, 研究代表者
    競争的資金

TOP