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検索詳細大山 牧子大学教育推進機構 大学教育研究センター准教授
研究活動情報
■ 受賞- 2023年03月 神戸大学, ベストティーチャー賞
- 2021年11月 大阪大学, 大阪大学賞
- 2020年11月 大阪大学, 大阪大学賞
- 2018年11月 大阪大学, 大阪大学賞
- 2018年09月 日本教育工学会, 研究奨励賞
- 2018年09月 日本教育工学会, 論文賞
- 2025年03月, 大學教育研究, 33, 81 - 98[査読有り]
- 本稿では、ポストコロナにおける神戸大学の教育の効果的なオンライン活用に向けて、学生の学習状況や授業デザインの理論を踏まえた知見を提案することを目的とする。具体的には、学生の授業評価アンケートを授業形態に着目して分析することで、オンライン授業の特徴を抽出し、その状況に応じたインストラクショナルデザインの理論や事例を紹介する。授業評価アンケートの自由記述をトピックモデルで分析した結果、いずれの授業形態においても学生は、学問の楽しさや理解のしやすさを重視している一方で、授業形態によって異なることを重視している部分があることが示唆された。対面の授業ではグループ 学習や他者との触れ合いに言及していたのに対して、オンラインを活用した授業では、動画の品質や、質問ができることなど受講上の環境、また自分自身の学習の進捗に関心が注がれたことが確認された。これらの課題に対して、効果的かつ効率的な動画作成のポイントと、e-Learning の普及と共に発展してきたインストラクショナルデザインの理論の中でもとりわけ、レイヤーモデルとガニエの9 教授事象理論に基づいた授業デザインのポイントを示した。神戸大学大学教育推進機構, 2024年03月, 大學教育研究, 32, 115 - 129, 日本語[査読有り]
- 2024年02月, ボランティア学研究, 24, 19 - 30「参加型開発論」からみたSOFARモデルの検討~インドネシアにおける海外サービス・ラーニングを事例に~[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 大学生のリフレクションと学習成果との関係は,専門教育課程や体験・実習型科目で主に検討されており,また,リフレクションの測定も精緻になされていなかった.本研究では,リフレクションのプロセスモデルの特徴を整理し,講義・演習科目でも適応可能なリフレクションを測定する尺度を開発した上で,リフレクションと学習成果としての成績,能力の獲得感との関係を検討することを目的とした.大学生942名のデータをもとに因子分析を行った結果,「内容の想起・分析」「活動の想起・分析」「活用」の3次元からなるリフレクション尺度が開発された.さらに,クラスタ分析によって,それら3下位次元から6つのタイプを同定した.積極的にリフレクションを行うタイプの学生が,他のタイプよりも能力の獲得感が高い傾向にあることを示した.一般社団法人 日本教育工学会, 2023年06月, 日本教育工学会論文誌, 47(2) (2), 217 - 228, 日本語[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 本稿では、令和4 年度神戸大学&広島大学共同高等教育公開セミナー「教学IR を教育改善につなげる」の報告を通して、わが国における教学IR に基づく教育データを教育改善に導くための示唆を得ることを目的とする。本セミナーのプログラムは、鳥居朋子教授(立命館大学)から「質保証に向けた教育プログラムの評価および改善とIR 機能」、浅野茂教授(山形大学)から「山形大学における教学マネジメントの実践事例〜ディプロマ・サプリメントを題材に〜」という2 件の基調講演と、主催大学である広島大学から「広島大学における教育の内部質保証の仕組み」、神戸大学から「神戸大学における教学IR の課題―DP に着目して―」という2 件の報告、ならびに総括討論で構成された。セミナーはオンラインハイブリッド型の形式で実施された。当日の各報告では、教学IR を教育改善につなげるための方策について、体制や仕組みづくりに関する知見と共に課題が共有された。本稿の考察では、セミナーを踏まえて学習成果をキャリアにつなげる仕組みを構築する必要性、ならびにDP に応じた教育測定法の選択に関する提案を行なった。神戸大学大学教育推進機構, 2023年03月, 大學教育研究, 31, 59 - 68, 日本語[査読有り]
- 2022年12月, 日本語教育 = Journal of Japanese language teaching / 日本語教育学会学会誌委員会 編, (183) (183), 50 - 66, 日本語授業観察を用いた教師研修の設計と評価 : 立場の異なる日本語教師間での協働の促進—Design and Evaluation of a Teacher Development Program Using Classroom Observation : Promoting Collaboration among Japanese Language Teachers in Different Positions[査読有り]
- 2022年12月, 大学教育学会誌 = Journal of Japan Association for College and University Education / 「大学教育学会誌」編集委員会 編, 44(2) (2), 106 - 111, 日本語教育プログラムの評価と改善における教育情報の活用およびIRの現状と課題 : ティップス開発に向けて—Current Status and Issues of Initiatives on Educational Information Utilization and IR in Program Evaluation and Improvement : Toward the Development of Tips[査読有り]
- 教育実践レポート 本稿では,将来大学教員を目指す大学院生が,大学教員の学識を学ぶためのプレFDプログラムである「大学授業開発論Ⅲ」の評価を行うことが目的である.本授業では,大学院生が将来大学教員になった際,自分自身で授業を分析,改善していける能力を身につけるために,1)教育・研究・社会貢献の抱負の作成,2)教育・研究・社会貢献の領域の統合,3)教育実践研究の計画作成を実施した.調査結果から,履修生はいずれの年度においても,高い満足感を持っており,それぞれの学習活動において到達目標に掲げられた能力は概ね習得したと実感していることが明らかになった.教育・研究・社会貢献の抱負の作成と統合の活動は,回顧的な意味付け,新たな観点の習得,そして大学教授職のキャリアへの接続という気づきをもたらした.また,教育実践研究の計画作成は,教育経験とその成果に関連があり,自分自身の学問分野と教育実践研究の関連性のきづきや,自らの業績にプラスになると考えていることが確認された. The purpose of this paper is to design, practice, and assessment “Course Design and Teaching III,” a Preparing Future Faculty Program to learning university faculty’s scholarship for graduate students who aspire to become future university faculty and also those who aim to become faculty members who will continuously contribute in improving education system. The subject of this study, “Course Design and Teaching”, is one of the courses in the Osaka University Future Faculty Program established in 2015. In this course, we design and practice the following activities to enable the students to improve their own teaching when they become faculty members in the future: 1. Creating goals for education, research, and social contribution. 2. Designing and implementing the integration of different areas in education, research and social contribution. 3. Creating plans for educational practice research. Our data has confirmed that students from each year starting from 2015 have expressed their satisfaction in the program and they also felt that they have achieved their learning goals in every learning activity. The activities of creating and integrating goals for teaching, research, and social contribution led to the realization of retrospective meaning making, acquisition of new perspectives, and connection to career. The planning of educational practice research was positively associated with the impact on one's own practice, relevance to research, and discipline characteristics, and negatively associated with lack of conceptual understanding and time limitations.大阪大学全学教育推進機構, 2022年03月, 大阪大学高等教育研究, 10, 21 - 31, 日本語[査読有り]
- 新型コロナウィルスの蔓延により、大学の学生支援は大きく変容することになった。オンラインによる支援が余儀なくされたことにより、結果としてDX が急速に推進されることになった。この変化を踏まえてポストコロナに向けた学生支援の在り方は既に議論が始まっている。本稿では、学生支援の範囲と内容を確認した上で、コロナ禍の2020 年度に開始した大阪大学の新入生支援プロジェクト「阪大ウェルカムチャンネル」の紹介を通して、ポストコロナにおけるDX 時代の学生支援の在り方について考察することを目的とする。コロナ禍で学生が抱える悩みや、阪大ウェルカムチャンネルに対する新入生の反応、またオンライン授業や初年次教育のアンケートに着目した結果、DX の推進はまず既存の取り組みのオンライン化への置換から、その後取り組みの拡張を模索することが有効であると考えられた。またDX 化された際の学生が身につけるべき能力が変わることを予想して、今後は多様な情報から学生自らが必要な情報を選択して活用できるような、メタ認知能力や自己調整学習のスキルを養成する新たな学習支援が必要であると考えられた。名古屋大学高等教育研究センター, 2022年03月, 名古屋高等教育研究, 22, 23 - 42, 日本語
- 一般社団法人 日本教育工学会, 2022年, 日本教育工学会論文誌, 日本語
本研究の目的は,プレFD において学者の役割である研究・教育・社会貢献を統合的に捉えるための実践について,受講生が考える統合の特徴を明らかにすることである.具体的には,受講生が作成した統合のベン図ワークシートについて,学習者特性(所属課程・社会人経験の有無)に着目して,記述内容の特徴を比較分析した.また,3つの領域を統合する意義について受講生の認識を調査した.その結果,博士課程の学生はより統合的に大学教員像のイメージを持つこと,社会人経験のある学生は社会貢献が含まれる領域でより具体的な活動をイメージすることが確認された.本実践は3つの領域を統合するイメージづくりの支援となった可能性が示唆された.
[査読有り] - 一般社団法人 日本教育工学会, 2022年, 日本教育工学会論文誌, 日本語
震災や災害を題材とした探究学習はフィールドワークを伴うことが多いが,遠隔地でも学習できるようICTを活用した学習環境の構築が求められる.本研究の目的は,フィールドワークの代替としてのVRの活用を組み込んだ東日本大震災を題材とする中学生向け探究学習プログラムを開発・実践することである.その結果,学習者は震災についての関心・理解が高まるとともに,探究活動で必要とされる汎用的能力を獲得した感覚があることが確認された.VR映像の体験は,提示できる情報に限りがある点や使用感で課題があるものの,学習者が現地の構造物の高度を実感したり,没入感を抱いたりすることができる点において有効で,震災や災害を題材とした探究学習の理解の一助となる可能性が示された.
[査読有り] - 本研究では,大学教員を目指す大学院生を対象としたプレFD プログラムの中で,①受講生がシラバスを実際に作成し,プレFD 受講前後でシラバスが変容するのかを比較するとともに,②受講後に実施したアンケート調査から,シラバス作成の学習に対する受講生の認識を分析した.その結果,プレFD 受講により,シラバス全体の文字数は増加し,特に「目標」「成績評価」「メッセージ」の項目において増加が顕著であった.また,目標に活用されている動詞にも変化が見られた.事後アンケートの結果からは,シラバスの役割について,コースカタログという意味合いを超えた理解へとつながった受講生がいたことが示唆された.一般社団法人 日本教育工学会, 2021年12月, 日本教育工学会論文誌, 45(Suppl.) (Suppl.), 205 - 208, 日本語[査読有り]
- 大学教育学会, 2021年12月, 大学教育学会誌 = Journal of Japan Association for College and University Education / 「大学教育学会誌」編集委員会 編, 43(2) (2), 89 - 93, 日本語, 国際共著していない学部における教育情報の活用およびIRの現状と課題 : 全国調査と事例研究の分析を通して—Current Status and Issues of Educational Information Use and IR in University Faculties : An Analysis of Case Studies and a National Survey[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 2021年, 大学日本語教員養成課程研究協議会論集, (19) (19), 1 - 15継続的な正課外活動への参加を通した学習と教育実習との関連性 ―日本語教員養成課程受講生へのインタビュー調査から―[査読有り]
- 大学教育学会, 2020年12月, 大学教育学会誌 = Journal of Japan Association for College and University Education, 42(2) (2), 88 - 92, 日本語ラウンドテーブル報告 SoTLに取り組む : 個人,組織の視点から[査読有り]
- 日本語教育学会, 2020年08月, 日本語教育 = Journal of Japanese language teaching, (176) (176), 48 - 63, 日本語教師研修としての授業観察に対する現職日本語教師集団の目的意識 : 日本語学校の常勤及び非常勤集団へのインタビュー調査の質的分析[査読有り]
- 2020年, 教育システム情報学会誌, 37(4) (4)大阪大学におけるメディア授業実施に関する全学的な支援体制の整備と新入生支援の取り組み[査読有り]
- 大学教育学会, 2020年01月, 大学教育学会誌 = Journal of Japan Association for College and University Education, 41(2) (2), 53 - 56, 日本語ラウンドテーブル報告 経験学習型教育実践で学生にどのように働きかけるか : 学生への働きかけをめぐる実践知についての省察[査読有り]
- 医学書院, 2019年10月, 看護教育 = The Japanese journal of nursing education, 60(10) (10), 858 - 862, 日本語科目「疾病論」におけるコンセプトマップを用いた授業デザイン : 学生の効果的かつ効率的な学習の促進をめざして[査読有り]
- 日本教育工学会, 2019年02月, Educational technology research, 41(1) (1), 125 - 137, 英語
In this study, we used topic modeling based on latent Dirichlet allocation with about 60,000 datasets collected over nine years at a university to analyze the free descriptions obtained through course evaluation questionnaires, which have been considered to be difficult to utilize because of various limitations including their manual classif ication. We labeled the 170 extracted topics according to a series of steps and verif ied the validity of the labels. The results conf irmed that the labels had an adequate level of validity, demonstrating that classif ication via topic modeling is suitable for human senses from a holistic viewpoint. In this analysis, we also linked free descriptions with information on courses and visualized information using cross-tabulation to see the proportion of topics included in each of the courses and characteristics of the topic distribution in each course. This analysis method can be applied in the f ields of institutional research and learning analysis in future studies.
[査読有り] - 日本教育工学会, 2019年, 日本教育工学会論文誌, 42(3) (3), 211 - 220, 日本語
アクティブラーニングでは学習者の活動が多様であり,授業内・外,教室内・外のように,時間や空間の制約を越えて,他者と共に学習することが求められる.そのような特性の授業において学習者を効率的に支援するためには,情報の蓄積や共有を可能にするICT の活用が不可欠である.本稿では,アクティブラーニングにおいて,ICT がどのように機能・活用・研究されているのかを整理した上で,今後の研究動向を模索することを目的とする.具体的には,研究目的を3種(デバイス等の開発研究・ソフトウェア等の開発研究・デバイスやソフトウェアを活用した研究)に大別した上で,アクティブラーニングにおいて学習を深めるためのプロセスである,内化―外化を促すための学習活動(知識の獲得・協調活動・表出活動・リフレクション)について,それぞれICT が何を支援しているのかという観点で検討する.
[査読有り] - 日本教育工学会, 2018年, 日本教育工学会論文誌, 41(3) (3), 233 - 244, 日本語
本研究では,様々な制約から活用が難しかった授業評価アンケートの自由記述の分析に関し,ある大学で実施された9年分,約6万件のデータに対して,潜在ディリクレ分配モデル(LDA)に基づいたトピックモデルによる分析を行い,170のトピックを抽出した.抽出したトピックに対しては,一定の手順に従ってラベルを付与し,ラベルの妥当性を検証した.その結果,ラベルには十分な妥当性が確認され,トピックモデルによる分類が全体的には人間の感覚に適合したものであることが示された.本研究ではさらに,自由記述を科目群の情報と紐付けて分析を行い,各科目群に存在するトピックの割合や,全体の傾向と比較した各科目群のトピック分布の特徴について,クロス表による情報の可視化を行った.こうした分析手法は今後Institutional Research (IR),Learning Analytics (LA)等での応用が期待される.
[査読有り]研究論文(学術雑誌) - 日本教育工学会, 2018年, 日本教育工学会論文誌, 41(0) (0), 225 - 228, 日本語
大学教員が,持続的に教授活動を改善するためには,自分自身の教育実践を分析できる能力を涵養することが有効である.そこで本研究では,大阪大学のプレFD である「大学授業開発論Ⅲ」において,教育実践研究を計画するプログラムを試行し,それらの評価と課題を検討した.その結果,受講生の教育経験によって,教育実践研究計画のテーマの質が異なることが明らかになった.また,受講生自身が,SoTL は教授活動改善の根拠になると認識し,教育実践と教育実践研究業績の相乗的向上に寄与すると意義付けていることが示唆された.計画を実行に移すためには,プログラム修了後にコミュニティの構築を支援することが課題として示された.
[査読有り] - 日本教育工学会, 2018年, 日本教育工学会論文誌, 42(0) (0), 37 - 40, 日本語
本研究では,従来データベースや統計解析実行環境であるR の知識などがある程度必要であったトピックモデルによるテキスト分析に関して,そうした知識を持たなくても分析を可能にする分析支援ソフトウエアを開発した.このソフトウエアは主に,1)形態素解析機能,2)トピックモデル分析の対象とする単語の絞り込み機能,3)トピックモデル分析を実行し,その結果や結果の解釈に必要な情報をExcel ファイルに出力する機能の3つの機能からなる.これを利用すれば,分析そのものではなく分析結果の活用に注力できるようになるため,教育分野の専門家による,IR やFD などの領域におけるトピックモデル分析活用の活性化が期待される.
- 大学におけるアクティブ・ラーニングの動向高大連携企画 セミナー「高大接続改革での物理教育」2017年03月, 高大連携物理教育セミナー報告書, 28(28) (28), 日本語
- This study aimed to suggest an opinion for the design of a flipped classroom through examining acase study in which the practicality of a flipped classroom in chemistry lessons was studied. In recent years, deep learning for students has become a matter of strong interest for higher education. Flipped learning has become widespread in higher education. This new instructional strategy is different from the ones used in a conventional classroom in which students carry out desk work. In a flipped classroom, instructional content is delivered online and outside the classroom. On the other hand, group work is conducted inside the classroom. This study focused on the use of a flipped classroom in a "Basic Inorganic Chemistry" class for sophomores in Osaka University. It was found that most students were satisfied with this method. Students established their own strategy of self-learning through watching videos and deeply understood the instructional content through mutual teaching and learning in group work. The findings demonstrated that the factors that promote a flipped classroom include designing students' activities, learning objectives, and learning environment inside and outside of class (both before and after class).大阪大学全学教育推進機構, 2016年, 大阪大学高等教育研究 = Osaka University higher education studies, (4) (4), 15 - 24, 日本語
- This paper is focused on the three-day Course Design Workshop for faculty at Osaka University. This workshop has been organized by the university's Teaching and Learning Support Center from 2013. We describe the achievements of and problems experienced by this program. According to the results of a questionnaire taken by participants, overall satisfaction with this workshop is high. It was seen as an opportunity to not only reflect on their practice but also develop concrete action plans for improvement of teaching and courses. However, it was also found that this program made it difficult to build lasting relationships between participants. It is necessary to support a community of participants who can communicate with each other. Next, we intend to conduct a follow-up survey to compare the results for these participants with those for participants in two other course design workshops. A comparison of educational effects by participants' levels of teaching experience may also help us provide a program that meets the needs of each participant.大阪大学全学教育推進機構, 2015年, 大阪大学高等教育研究 = Osaka University higher education studies, (3) (3), 45 - 54, 日本語
- 京都大学, 2014年03月, 京都大学高等教育叢書, 33, 366 - 385, 日本語ハーバード・MIT訪問調査報告(〈5〉国際連携)
- 医学書院, 2014年03月, 看護教育, 55(3) (3), 197 - 203, 日本語授業改善のためのリフレクションを支援するツールや手立ての活用 (特集 さまざまなアプローチによるリフレクション)
- 大学における教員の省察を促すための枠組みThe purpose of this study is to establish a framework for promoting teachers'reflection in higher education. Teaching, learning, growth, and educational improvement processes are important features of higher education. Thus, it is necessary for higher education faculty members to reflect on their teaching activities in order to improve the education they provide. There are also categorized tools and fields for promoting teachers' reflection. As a result, it is essential to analyze these categories from the viewpoint of teachers who either use their own information or receive it from their colleagues or students. The findings of the current study can lead teachers to reflect on their teaching activities and acquire pedagogical content knowledge (PCK). In the future, further reflective analysis of each category is required.京都大学大学院教育学研究科, 2014年, 京都大学大学院教育学研究科紀要, (60) (60), 495 - 507, 日本語
- The present study aimed to establish the effect of constructing environments on teachers' reflection, creating connections among courses using e-portfolio. It also sought to explain the improvement of teachers' reflection. The study was an action research that focused on curriculum improvement using course portfolio in the department of physical therapy in higher education. The findings of the study revealed that a connection among courses improved teachers' reflection. The major contributions of this study are a deep understanding over the nature of students' learning and the possibility of connecting one course of instruction to the others. Finally, the findings suggested the possibility of connecting quality assurance in higher education in the e-portfolio environment.教育システム情報学会, 2014年, 教育システム情報学会誌, 31(1) (1), 119 - 131, 日本語
- <実践報告>大学における教員のコースデザインの協調的な省察を促す支援環境の構築The purpose of this study was to establish a facilitative environment for teachers' collaborative reflection on course design in higher education. Recently and along with changes in students' learning in higher education, there must also be some changes in teaching. Therefore, teachers, while able to make necessary decisions during the course, still lack a higher education environment that will back them up. The study tackled the 'Course design project' through action research, using "MOST" and clarified teachers' reflection about their course through the project. The findings demonstrated that factors promoting teachers' collaborative reflections are providing tools such as incorporating opportunities and perspectives for reflection on both the course and the class, making communities while considering homogeneity and heterogeneity, and constructing environments containing a diversity of communication styles.京都大学高等教育研究開発推進センター, 2013年12月, 京都大学高等教育研究, 19(19) (19), 59 - 71, 日本語
- 組織的なカリキュラム改善のために,同じ学科内に所属する複数の教員で,コースポートフォリオを作成し共有する試みを行った.その結果,コースポートフォリオの作成・共有がカリキュラム改善につながることの可能性が示されたが,その際には,あらかじめ科目間の連携を意識させる等の対面でのワークショップを組み込んだ新たな実践プログラムが必要であること,メインポートフォリオとサブポートフォリオの関係性を理解されやすくするための工夫やキーワード検索・LMSとの連携などの機能追加等の改善が必要であることが明らかとなった.2013年12月, 日本教育工学会論文誌, 37(Suppl) (Suppl), 149 - 152, 日本語[査読有り]研究論文(学術雑誌)
- 大学教育学会, 2013年11月, 大学教育学会誌 = Journal of the Liberal and General Education Society of Japan, 35(2) (2), 121 - 130, 日本語深い学習の評価ツールとしてのコンセプトマップの有効性 : 哲学系入門科目でのアクションリサーチを通じて
- 本研究では,大学のアクティブ・ラーニング型のコースにおいて教員が自らのコースの中で,グループ学習をデザインするための手がかりとなる枠組みをグループ学習の類型化とプロセス分析を通して提示することを目的とする.まず,大学における32のグループ学習実践事例を「事前作業」の有無と「事後作業」の在り方に着目して整理したところ(A)交流型,(B)意見獲得型,(C)課題解決型,(D)主張交換型,(E)理解深化型,(F)集約型という6類型が抽出された.さらに本類型が学生の学習プロセスに与える影響を検討した.具体的には(C)課題解決型と(F)集約型に関して,異なるグループ学習課題を遂行した同一グループを対象に,1コースの授業観察を行い,学生の学習プロセスを分析した.その結果,グループ学習の「事前作業」の有無は学生の既有知識,「事後作業」の在り方はコースの学習能力目標の設定と関連することが明らかになった.2013年08月, 日本教育工学会論文誌, 37(2) (2), 129 - 143, 日本語[査読有り]
- 京都大学, 2013年01月, 京都大学高等教育叢書, 32, 348 - 363, 日本語アメリカ訪問調査 (〈5〉国際連携)
- 本研究では,大学のアクティブ・ラーニング型のコースにおいて教員が自らのコースの中で,グループ学習をデザインするための手がかりとなる枠組みをグループ学習の類型化とプロセス分析を通して提示することを目的とする.まず,大学における32のグループ学習実践事例を「事前作業」の有無と「事後作業」の在り方に着目して整理したところ(A)交流型,(B)意見獲得型,(C)課題解決型,(D)主張交換型,(E)理解深化型,(F)集約型という6類型が抽出された.さらに本類型が学生の学習プロセスに与える影響を検討した.具体的には(C)課題解決型と(F)集約型に関して,異なるグループ学習課題を遂行した同一グループを対象に,1コースの授業観察を行い,学生の学習プロセスを分析した.その結果,グループ学習の「事前作業」の有無は学生の既有知識,「事後作業」の在り方はコースの学習能力目標の設定と関連することが明らかになった.日本教育工学会, 2013年, 日本教育工学会論文誌, 37(2) (2), 129 - 143, 日本語[査読有り]
- 大学における教員のコースデザインの協調的な省察を促す支援環境の構築The purpose of this study was to establish a facilitative environment for teachers' collaborative reflection on coursedesign in higher education. Recently and along with changes in students' learning in higher education, there must also besome changes in teaching. Therefore, teachers, while able to make necessary decisions during the course, still lack a highereducation environment that will back them up.The study tackled the `Course design project' through action research, using "MOST" and clarified teachers' reflectionabout their course through the project. The findings demonstrated that factors promoting teachers' collaborative reflectionsare providing tools such as incorporating opportunities and perspectives for reflection on both the course and the class,making communities while considering homogeneity and heterogeneity, and constructing environments containing adiversity of communication styles.京都大学, 2013年, 京都大学高等教育研究, (19) (19), 59 - 71, 日本語
- 本研究は,カード構造化法を用いることで可視化される大学初任教員の授業省察の特徴と利用の限界を明らかにする.具体的には,哲学と歴史学を専門とする大学初任教員2名を対象とし,カード構造化法を用いて,授業省察を可視化した.その結果,カード構造化法によって促された授業省察は,大学初任教員にとって授業デザインへの意識の高まり,授業改善のための多様な短/長期的な課題を発見し,フィードフォワード情報へとつながることが確認された.このことからカード構造化法は,大学初任教員の授業省察の可視化を促すツールとして機能する可能性を持つことが示された.同時に,効率的な実施方法の開発の必要性が明らかになった.日本教育工学会, 2013年, 日本教育工学会論文誌, 37(0) (0), 173 - 176, 日本語
- 組織的なカリキュラム改善のために,同じ学科内に所属する複数の教員で,コースポートフォリオを作成し共有する試みを行った.その結果,コースポートフォリオの作成・共有がカリキュラム改善につながることの可能性が示されたが,その際には,あらかじめ科目間の連携を意識させる等の対面でのワークショップを組み込んだ新たな実践プログラムが必要であること,メインポートフォリオとサブポートフォリオの関係性を理解されやすくするための工夫やキーワード検索・LMSとの連携などの機能追加等の改善が必要であることが明らかとなった.日本教育工学会, 2013年, 日本教育工学会論文誌, 37(0) (0), 149 - 152, 日本語
- 大学授業において,教員が学生の質問や知識・理解度を確認することは,授業改善を行う上で望ましいが,実際は困難である.本稿では,従来からのミニッツペーパーに加え,リアルタイムに学生の質問・理解度を確認するため,レスポンスアナライザを用いる試みを行った.著者らは,学生の意見の詳細を知ることができるよう発言の自由度を高め,さらに操作に不慣れな学生には受講の妨げとならないよう「投稿・投票機能」をもつ,レスポンスアナライザを開発し,授業実践を行った.質問紙調査の分析の結果,操作に関しては受講の妨げになっていないことを確認し,利用することにより授業への参加および学習の動機づけの向上に有効であることが分かり,システムの授業への導入の有効性を確認した.日本教育工学会, 2012年, 日本教育工学会論文誌, 36(3) (3), 271 - 279, 日本語
- 本論文では,構造の異なる大学生対象の中国語e-Learning教材を用いて,学習者特性と学習行為の関連性を明らかにすることを目的とする.学習者特性としては,FELDERによってモデル化された学習スタイルのうち<活動-内省>の軸に着目し,協力者を選定した.その上でケーススタディを行い,学習行為のプロセスを詳細に分析し1面で見られるように可視化した.その結果,学習スタイルの違いが学習行為を決定付ける1つの要因としてあげられることが示唆された.日本教育工学会, 2010年, 日本教育工学会論文誌, 34(2) (2), 105 - 114, 日本語
- 本研究の目的はプレFDで実施している「教育の抱負」課題の記述内容の特徴を明らかにすることである.具体的には大学院生が作成した「教育の抱負」についてその傾向を計量的に分析すると共に,学習者特性(学問分野)に着目して記述内容の特徴を分析した.その結果,全体の傾向を8つのクラスターに分類できた.また,その中の3つの項目においては,分野別による特徴が見られた.一般社団法人 日本教育工学会, 2022年06月27日, 日本教育工学会研究報告集, 2022(2) (2), 224 - 231, 日本語
- 日本教育工学会, 2019年07月27日, 日本教育工学会研究報告集, 19(3) (3), 107 - 114, 日本語相互利益に配慮した海外体験学習の成果検証に関する一考察 : インドネシアの観光村の事例 (高等教育におけるFD・SD・IR・学修支援/一般)
- 日本教育工学会, 2019年07月27日, 日本教育工学会研究報告集, 19(3) (3), 1 - 8, 日本語シラバス作成支援のためのルーブリックの試作 (高等教育におけるFD・SD・IR・学修支援/一般)
- 日本教育工学会, 2019年03月09日, 日本教育工学会研究報告集, 19(1) (1), 711 - 715, 日本語医療系大学における複言語修得授業の実施と評価 (ICTを用いた学習環境の構築/一般)
- 日本教育工学会, 2018年03月03日, 日本教育工学会研究報告集, 18(1) (1), 209 - 213, 日本語アクティブ・ラーニング型授業における大学生のリフレクションの特徴 (プログラミング教育・LA/一般)
- 日本教育工学会, 2017年12月09日, 日本教育工学会研究報告集, 17(5) (5), 129 - 136, 日本語高等教育におけるアクティブラーニング研究の動向: 育成したい能力・知識,デザイン,評価の観点から (アクティブラーニング・評価方法/一般)
- 日本教育工学会, 2017年07月08日, 日本教育工学会研究報告集, 17(3) (3), 107 - 112, 日本語プレFDにおける相互授業観察時の検討会の分析 : 模擬授業と実習授業の比較に着目して (教育の情報化/一般)
- 人工知能学会, 2016年03月06日, 先進的学習科学と工学研究会, 76, 18 - 23, 日本語第26回教育システム若手の会報告 : 教育システム研究を「見える化」する!
- 2013年09月, 日本教育工学会第29回全国大会講演論文集、827-828、秋田大学, 日本語カリキュラム改善のためのコースポートフォリオ実践プログラム改訂の試み
- 日本教育工学会, 2013年03月02日, 日本教育工学会研究報告集, 2013(1) (1), 153 - 160, 日本語カリキュラム改善を目指したコースポートフォリオの作成・共有の試み : 大阪府立大学高専メカトロニクスコースを事例として
- 2012年09月, 日本教育工学会第28回全国大会, 239 - 239, 日本語大学の講義型授業における学生の学習を踏まえた教員の省察―コンセプトマップによる学生の理解の可視化を通して―[査読有り]
- 2012年09月, 日本教育工学会第28回全国大会, 591 - 591, 日本語カリキュラム改善を志向したコースポートフォリオ実践プログラムの拡張[査読有り]
- 2012年03月, 第18回大学教育研究フォーラム, 日本語コースポートフォリオによるカリキュラム改善の試み
- 2011年09月, 日本教育工学会第27回全国大会, 833 - 834, 日本語「京都大学文学研究科プレFDプロジェクトにおける公開授業・検討会の実践と評価
- 2011年06月, 大学教育学会第33回大会発表要旨, 142 - 143, 日本語大学における授業デザインを省察するためのモデル検討―アクティブラーニング形態の授業を対象に―
- 2011年03月18日, 第17回大学教育研究フォーラム個人研究発表 京都大学\n\n, 日本語MOSTを使用した授業コースデザインの省察―アクティブ・ラーニング形態の授業を対象に―研究発表ペーパー・要旨(全国大会,その他学術会議)
- 2010年12月, 情報教育研究集会, pp. 401-404, 日本語大学授業実践におけるグループ学習指導者の支援を目的とした学習プロセス取得法の分析
- 2010年03月19日, 第16回大学教育研究フォーラム個人研究発表 京都大学, 日本語大学教員のためのオンライン教育研修支援システムの開発 −「MOST」を活用したFD・教育改善活動の提案−
- 2009年12月19日, 日本教育工学会研究会 京都外国語大学, 日本語大学教員のためのオンライン教育研修支援システム「MOST」
- 日本教育工学会, 2009年12月19日, 日本教育工学会研究報告集, 2009(5) (5), 121 - 124, 日本語大学教員のための教育研修支援システム「MOST」の開発 : マルチメディアポートフォリオを活用したFD・教育改善に向けて
- 2009年09月21日, 日本教育工学会第25回全国大会一般研究 東京大学, 日本語アクティブラーニング形態の授業における授業外グループ学習のプロセス分析―メディアの活用に着目して―
- 2009年08月21日, 教育システム情報学会第34回全国大会講演論文集 名古屋大学, 日本語高等教育におけるICT を活用したFD 支援システムの構築に向けて
- 2009年, 日本教育工学会研究報告集、JSET09-5、121-124、京都外 国語大学, 日本語大学教員のための教育研修支援システム「MOST」の開発 ―KEEP Toolkit を活用したFD・教育改善に向けて―
- 教材構造と学習スタイルに着目した e-Learning 語学教材における学習行動の分析本発表では,オンデマソド型e-Learning語学教材について,学習者側の視点から,教材の構造と学習者の学習スタイルに注目して行った評価研究について述べる.2つの中国語語学教材の構造を分析した上で,教材の構造と学習者の学習スタイルとの関係に着目して,学習者のつまずきと興味関心を質的・量的に調査した.その結果,学習者をFelderの学習スタイルで分類した場合,問題を解決する際,自分で考えて解決する〔内省的〕なタイプの人は,教材に自由度があり,自分の学習方法が確立しやすいものを選択し,一方で人と議論して考えを深める〔活動的〕なタイプの人は,教材内にナビゲータが存在し,学習をわかりやすく促してくれるような教材を選択すると,継続的かつ効果的な学習が得られるということを見出した.一般社団法人電子情報通信学会, 2007年06月16日, 電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学, 107(109) (109), 37 - 42, 日本語
- 分担執筆, 第3章 指針1 組織体制・IR機能の整備,, 東北大学出版会, 2024年03月, ISBN: 9784861633935大学の質保証における教育プログラムの評価と改善
- 医学書院, 2023年06月, 日本語, ISBN: 9784260052757看護教員のための問題と解説で学ぶ教育設計力トレーニング
- 分担執筆, 11章, 12章, ナカニシヤ出版, 2023年03月, ISBN: 4779516978〈京大発〉専門分野の越え方: 対話から生まれる学際の探求
- 分担執筆, 第6章学習成果を明らかにする, 玉川大学出版部, 2021年03月, 日本語, ISBN: 9784472405365授業改善
- 分担執筆, 第1章 グループ学習, ミネルヴァ書房, 2020年11月, 日本語, ISBN: 9784623083909教育工学における大学教育研究
- 日本教育工学会研究報告集, 2018年07月, 日本語大学教育における教育実践研究の類型化 (質的研究/一般)
- 日本教育工学会研究報告集, 2018年03月, 日本語アクティブ・ラーニング型授業における大学生のリフレクションの特徴 (プログラミング教育・LA/一般)
- 日本教育工学会研究報告集, 2017年12月, 日本語高等教育におけるアクティブラーニング研究の動向: 育成したい能力・知識,デザイン,評価の観点から (アクティブラーニング・評価方法/一般)
- 日本教育工学会研究報告集, 2017年07月, 日本語プレFDにおける相互授業観察時の検討会の分析 : 模擬授業と実習授業の比較に着目して (教育の情報化/一般)
- 先進的学習科学と工学研究会, 2016年03月, 日本語第26回教育システム若手の会報告 : 教育システム研究を「見える化」する!
- 日本教育工学会研究報告集, 2013年03月, 日本語カリキュラム改善を目指したコースポートフォリオの作成・共有の試み : 大阪府立大学高専メカトロニクスコースを事例として
- 日本教育工学会研究報告集, 2010年07月, 日本語アクティブ・ラーニング形態の初年次教育におけるグループ学習の役割
- 日本教育工学会研究報告集, 2009年12月, 日本語大学教員のための教育研修支援システム「MOST」の開発 : マルチメディアポートフォリオを活用したFD・教育改善に向けて
- 電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学, 2007年06月, 日本語, 本発表では,オンデマソド型e-Learning語学教材について,学習者側の視点から,教材の構造と学習者の学習スタイルに注目して行った評価研究について述べる.2つの中国語語学教材の構造を分析した上で,教材の構造と学習者の学習スタイルとの関係に着目して,学習者のつまずきと興味関心を質的・量的に調査した.その結果,学習者をFelderの学習スタイルで分類した場合,問題を解決する際,自分で考えて解決する〔内省的〕なタイプの人は,教材に自由度があり,自分の学習方法が確立しやすいものを選択し,一方で人と議論して考えを深める〔活動的〕なタイプの人は,教材内にナビゲータが存在し,学習をわかりやすく促してくれるような教材を選択すると,継続的かつ効果的な学習が得られるということを見出した.教材構造と学習スタイルに着目したe-Learning語学教材における学習行動の分析(協調学習・CSCL/一般)
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 東北大学, 2024年04月01日 - 2028年03月31日大規模言語モデルを用いた教学データの分析とFD・IRでの活用
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 神戸大学, 2023年04月01日 - 2027年03月31日多文化共生社会における大学生の当事者意識を涵養するケースメソッド教材の開発
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 和歌山大学, 2021年04月01日 - 2024年03月31日ハイブリッド型相互学習による互恵的な海外ボランティア・ツーリズムに関する研究本研究は、「ゲスト」と「ホスト」が接触する海外のボランティア・ツーリズム(以下、「VT」と表記する)に焦点をあてる。申請時点においては、両者が互恵的関係を構築する過程において、「現場でないと達しえないこと(リアル)」と「現場以外で達しえること(オフライン/オンライン)」の組み合わせを明確にしたハイブリッド型のVTモデルを提示することを目的としている。主たる研究対象は、大学生が参加する大学の正課、または正課外活動としての発展途上国に対する海外ボランティア・プログラムであるが、2021年度においてもコロナ禍の長期化により依然として海外ボランティア・プログラム、および実践調査を実施することが不可能となった。 そこで、初年度では、国内大学生と現地大学生が協働して、オンラインによるサービス・ラーニングを試みる正課のプログラムを開発し、実践することを通じて、「ゲスト」と「ホスト」の相互作用が発生するかどうかを検証した。本研究の投稿論文については現在査読中である。 また、課外活動として国内大学生が実践する海外ボランティア活動のオンライン化が、フィールドへ赴くことを前提としていた学生に及ぼしている認識変化について調査・考察し、あわせて先行研究をまとめた(間中光・藤山一郎「ボランティアツーリズムのオンライン化は誰を資するのか:コロナ禍における海外ボランティアから問う「フィールド」の含意」、『立命館大学人文科学研究所紀要』、131号、2022年1月)。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 大阪大学, 2021年04月01日 - 2024年03月31日多言語多文化社会を生きるための ICT支援オンライン複言語学習モデルの研究開発オンライン複言語学習モデルの構築を目指し、初年度は、オンラインでの複言語学習実践で活用するためのオンラインコミュニケーションツール,オンライン学習 ツールの検証・実験を行い、研究チームメンバーが担当する授業での実証実験を行った。 看護系大学での「複言語学習」クラスは、インドネシア語、韓国語、ドイツ語の3言語を1セメスターで学習するというスタイルで、オンラインで実施し調査を行った。オンライン授業となったため、対面授業とは異なる新たなフレームワークの構築を試みた実践となった。 初等中等教育機関での実践については、岡山県の小学校2校、佐賀県の中学校1校での複言語学習を実施した。うち小学校1校では、8回の授業を実施し、ドイツ語、中国語、インドネシア語、韓国語、ロシア語、ペルシャ語の6言語を学習した後、児童による発表および各ネイティブスピーカーとの意見交流を行った。他の2校については、次年度の本格実施のための準備として、それぞれ1回ずつ遠隔での双方向授業を試行した。 オンラインでの市民講座はドイツ語・フランス語・ロシア語・デンマーク語・中国語・韓国語・インドネシア語・ヒンデ ィー語・ペルシャ語・ブルガリア語・スペイン語の担当者を配置し、子ども向け講座を含む合計4回実施した。 市民講座で開講した各言語について、音声付きのオンライン教材の開発を試みた。また、当初は想定していなかった文字学習に高い興味関心があることがわかり、教材開発を進めている。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 大阪大学, 2020年04月01日 - 2024年03月31日教学マネジメントの基盤となる大学院生向けプレFDモデルの構築に関する研究本研究の目的は,大学設置基準において,博士後期課程のプレFD実施又は情報提供が努力義務化されたことを背景として,教学マネジメントの基盤となる大学院生向けプレFDモデルを構築することである.その目的を達成するために,必要となる要素と手法を明らかにすることを目指して,下記の3点について研究を行うことを予定していた. 1) 国内,海外の現状を把握するためのプレ FD に関する文献・質問紙・訪問調査の実施 2)大学院生の教育能力を育成するためのプレ FDプログラムの開発 2-1)プレ FDプログラム に関するカリキュラム設計,授業案,教材の開発, 2-2)実践結果に基づいたカリキュラム・教材の評価 3)大学院生向けプレFDモデルの構築 ところが,2020年度は新型コロナウィルスの影響を強く受け,研究計画を大幅に修正せざるを得なかった.その第一の理由は,共同研究者の多くが大学教育開発センター等に所属しており,自大学でオンライン授業のためのFDを担当することになったことである.第二の理由は,移動制限により国内ならびに諸外国への訪問調査ができなかったことである.第三の理由は,国内大学におけるプレFDも従来とは実施形態を変更せざるを得ず,また担当者もコロナ対応に追われており調査依頼ができなかったことである.その一方で思わぬ進展もあった.1)については,文献調査を各自が着実に進めることができた.また, 2-1)については,オンラインでのFDならびにプレFDを実施せざるを得なかったため,多くのオンライン教材が開発された.そのため,国内で共有できるプレFD教材については蓄積がなされた.また,すでに述べたように各自が所属大学でオンライン授業に関わるFDを担当することにより,オンラインでの能力開発に関する知見と実践が蓄積された.
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 東北大学, 2020年04月01日 - 2024年03月31日機械学習によるテキストデータの分析に基づく新たなFD・IRモデルの開発本年度は大きく分けて2つの課題に取り組んだ。課題1は、機械学習を活用した自由記述の自動分類・フィードバックシステム開発であり、課題2は、各大学における分析結果を活用したエビデンスに基づく新たなFD・IRモデルの開発である。 課題1に関しては、各大学の授業評価アンケートの自由記述を収集し・従来のデータに追加した。特に、東京理科大に関しては、大量の自由記述を紙ベースで保有しているため、自由記述テキストのデータ化に取り組んだ。その結果、本年度1年間で9万件以上の自由記述を収集することができた。本年度の授業評価は新型コロナウイルス対応による授業のオンライン化の影響をはじめて受けたと考えられる。その影響を検討するため、今年度中に得られたデータを用いて、トピックモデルによる分析とトピックに対命名作業を行い、今年度の複数の大学の授業評価アンケートの自由記述に対応したモデルを作成することができた。その結果、作成したモデルには、従来の授業では見られなかった,授業のオンライン化にかかわる複数のトピックを含んでいることが明らかになるなど、興味深い知見が得られた。これらの結果については、日本教育工学会の全国大会で発表を行った。本年度はこのほか、大量データを保管・分析するためのサーバやデータベースなどの情報処理環境の整備も並行して進めた。 課題2に関しては、東北大学において実施された、授業のオンライン化の影響に関するアンケートの自由記述を、トピックモデルを用いて分析・分類し、その結果を大学執行部に共有するなど、本研究の成果に基づいたIRの実践を行うことができた。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究, 若手研究, 大阪大学, 2020年04月01日 - 2023年03月31日大学教員のリフレクション支援を目指した教育レパートリーの循環プロセスに関する研究本研究では、大学教員が継続的に教授活動を改善するためのリフレクション支援を目指して、教育レパートリーの生成と活用の循環プロセスを明らかにすることである。具体的には大学教員を対象に、授業実践事後のリフレクション(reflection-ON-action)によって生成される教育のレパートリーと、実践渦中のリフレクション(reflection-IN-action)によって活用される教育のレパートリーを、実践的な縦断研究を用いて明らかにすることを目標としている。 2021年度は、2020年度に実施できなかった授業実践における教員の授業実践事後のリフレクション(reflection-ON-action)によって生成される教育のレパートリーを抽出について、同じ科目を担当する教員歴の異なる2名の教員を対象に、1学期間の授業をふりかえるインタビュー調査を実施した。その結果は、2022年度に日本教育工学会で発表予定である。 また、2021年度は大学院の授業において、大学教員が省察を実施するための手がかりとなるような学習成果物の形式を開発し、その省察の観点を示す研究を行なった。学習の成果をベン図の形式で示す学習課題を課した結果、学年やこれまでのキャリアによって学習成果物の特徴が異なることが明らかになった。このことから、学習成果をベン図で示すことにより、教員は学習者の特徴を踏まえた省察を行う手がかりになる可能性が示された。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 立命館大学, 2019年04月01日 - 2023年03月31日大学の質保証を支える教育プログラムの評価と改善の好循環システムに関する研究本研究は、大学の質保証を支える学部等における教育プログラムの評価と改善の好循環を促すシステムのあり方を解明することを目的とする 。研究期間(4年間)の初年度にあたる2019年度には、以下の通り基礎的研究を進めた。 1.英国の大学への訪問調査及び学会参加を行い、教育プログラムの評価と改善の好循環システムに関する情報収集や先進事例の特質の解明を目指した。具体的には、Birmingham City University(9月)及びHigher Education Institutional Research Conference(9月@Wolverhampton)、及びThe Warwick University、The University of Leeds、Coventry University(以上12月)へ訪問し、優れた教学マネジメントの特質及び日本への示唆を明らかにした。 2.日本の大学の全学部を対象にウェブ・アンケートを実施し(調査時期:2019年12月~2020年3月)、回収したデータに基づき、教育プログラムの評価と改善の実態分析や主要な問題の特定を進めた。さらに、学習成果測定や教育プログラムの評価を推進している大学への訪問調査を行い、ケーススタディ等を通じて、好循環システムを形成する際に考慮すべき点やシステム構築上の要件等の抽出を目指した。具体的には、東北学院大学(7月)、清泉女子大学(10月)、広島市立大学(11月)、関西大学(12月)、立命館アジア太平洋大学(2月)、芝浦工業大学(2月)へ訪問し、いかに教育プログラムの評価および改善の循環が組織的に形成されているのかを明らかにした。 3.国内研究会を2回(6月@ 東京:大学教育学会第41回大会、2月@立命館アジア太平洋大学)実施し、研究組織内で研究成果を共有しつつ、到達点および今後の課題に関する共通理解を形成した。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 基盤研究(C), 京都外国語大学, 2019年04月01日 - 2022年03月31日初等教育・大学教育における没入型授業リフレクション支援システムの開発と実践本研究では,没入型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を活用して授業映像を視聴できる没入型授業リフレクション環境を構築し,その環境で熟練教員の暗黙知を引き出して実習教員に伝達することを目的とした教師教育・授業改善支援システムを開発することを目的としている. (1)受講者の座席に設置した全天周観測カメラで撮影した映像を,没入型HMDを用いてVRで視聴でき,授業への注視の保存と再生を行うシステムを構築した.その上で,通常の視線位置提示に加え,映像切り取り方向の強制,時系列視線位置のプロット,の3種類での注視情報の提供方法について検討した. (2)没入型HMDを用いて,受講者の視線傾向を獲得し,そのデータを分析して行動の特徴を分析した.例えば,前方の受講者席においては,担当教員と発表者への視線の偏りが存在し,時々スクリーンに視線を向けることがわかり,講義中に情報を発するメディアを注視することが分かった.また,教員が対象に視線を向けるような振る舞いや発言を行うと瞬間的に受講者の関心を高めることが可能であることも分かった. (3)授業実施中の教師の「みえ」の基盤となる認知的枠組みを捉えることを目的として,教職経験21年の現職教師と教育実習生の授業実施中の視線および視線配布の意図についての調査を行った.実習生と比べて現職教師は、能動的に視線を配布する割合が高いこと、「子ども集団(複数の抽出児)」に目を向けることが多いこと等が分かった.
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 基盤研究(C), 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 2018年04月01日 - 2021年03月31日養育レジリエンス向上に基づく未熟児育児支援モデルの実証研究本研究では、近年わが国で増加傾向にある低出生体重児に関わる養育上の課題を明らかにするとともに、それらに対する養育者のレジリエンスについて検証を行う。レジリエンス促進を目指す介入は、社会学・心理学的アプローチとしては、参加学習型の集中セッションが用いられることが多いが、時間的制約等により介入プログラムへの参加障壁が大きいと考えられ、本研究では、母親のレジリエンスに影響を及ぼす因子とされる「父親の育児参加の促進」、「子どもの特性の理解(母としての肯定感)」、「子どもの疾病等に関する知識の習得(ペアレンタル・スキル)」に焦点をあて、これらの向上に主眼をおき、時間的制約を生じないスマートフォンアプリケーションによる子どもの特性に応じた情報提供という介入プログラムを検証する。 本研究は様々な障害や疾病を抱え得る極低出生体重児(1500g未満)の養育者(両親)について、新生児集中治療室(NICU)退院後の養育者の状況を、うつ指標、ボンディング指標、かかわり指標、レジリエンス指標等を用いて経時的に把握することを目的とした。 養育者のレジリエンス向上につながると考えられる子どもの特性を理解し知識の習得を促すための情報提供を、情報通信技術(スマートフォンアプリケーション)を用いてランダム化比較試験による介入を行い、養育者のレジリエンスが変化するかを明らかにするとともに、情報提供という介入の効果を客観的に検証する養育者のレジリエンス向上が児のアウトカム改善につながるかを検証することを目指し、観察研究を実施中である。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 大阪大学, 2018年04月01日 - 2021年03月31日音声認識とビデオ撮影による自己省察を基礎としたICT支援複言語学習モデルの研究初年度は,「医療看護・教員養成など高度専門職養成機関を対象とした複言語学習モデル構築」のための第一段階として、医療系大学の1年生91名を対象に、ドイツ語、インドネシア語、韓国語の3言語を1セメスター15回で学習するプログラムを実施した。この実践を通して、ビデオ、音声認識、語彙学習などのアプリを活用しながら、口頭で簡単な挨拶、自己紹介などを行えるレベルに到達することが実証できた。実践中に行ったアンケートや学習日誌から、この手法が基本的に想定どおりに動いていることが確認できた。また、学習内容を毎回ビデオに記録すること、学習成果をビデオ撮影し振り返りをすることなどが、モティベーション維持、達成感、表現の定着に効果的であることも明らかになった。 「初等中等教育での多言語多文化理解に貢献できる外国語学習モデルの実践」として岡山県の小学校6年生14人に向けての複言語プログラムを実施した.この取り組みでは,Web会議システムを活用してオンラインで授業を実施し,合計7言語の学習にチャレンジした.ビデオ撮影による記録を目標に失敗を繰り返しながら練習できる学習環境、お互いに失敗を認め、指摘できる雰囲気が重要であることが認識された.またこの実践を通して,教師のためのワークショップを実施する足がかりを作ることができた. 「音声の可視化」による発音学習支援モデルについては,通常のドイツ語クラスを中心に実践を行なった.韓国語については,文字学習を行わないという方向で授業を実施している.音声の表記方法は,カタカナとアルファベットを組み合わせ,特に子音の発音を意識させるという方向で授業を行なった. 非同期型ビデオ交流はドイツBochum大学の日本語クラスと大阪大学のドイツ語初級クラスの間で実験を行なった.
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 基盤研究(C), 和歌山大学, 2018年04月01日 - 2021年03月31日学際的アプローチによる相互利益に配慮したボランティア・ツーリズムに関する研究本研究の目的は、ボランティア・ツーリズム(VT)において、いわゆる<ゲスト(訪問者)>と<ホスト(現地受け入れ組織や住民等)>の相互利益を涵養するモデルを構築することである。本目的を達成するためには、実際にVTが行われる現場とその実践について調査をおこない、データを収集する必要がある。そこで、初年度においては、現地調査に向けた評価項目の策定、および実際の現地調査を研究代表者が本務校で実施するインドネシア海外体験学習プログラムにおいて実施した(2019年3月)。具体的な調査対象は、「観光村」として地域振興をはかる地方農村である。参加学生がフィールド調査をおこない、「観光村」関係者である住民に観光村推進に向けた課題や改善を提案するものである。調査内容の柱は、今回の訪問・活動の肯定的および否定的影響の有無とその判断に至る理由を収集するものであった。 この現地調査の分析によって、ゲストとホストの間に一定の相互利益が発生していることが判明したが、それには活動を共にする現地大学生の関与が重要であることが示唆された。この成果と次回の実践に関する提案を2019年7月の日本教育工学会研究会において発表した。 また、研究分担者は海外体験学習プログラムにおいて学生がおこなうリフレクションから行動と感情に着目した調査をおこなった。その結果、特徴として事実と感情と自分のスキルの関係性、感情のリフレクションと今後の指針の関係性・感情の多様性の存在を抽出し、2020年2月の日本教育工学会全国大会で発表した。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽), 挑戦的研究(萌芽), 東北大学, 2017年06月30日 - 2021年03月31日自由記述の自動分類に基づいた授業評価の分析と大学における教育改善への包括的活用本年度は、主に、トピックモデル分析ソフトウエアの機能拡張を行った。これまで使用していたソフトウエアでは、トピックモデルを用いた授業評価アンケートの自由記述の分析を行う度に、結果の解釈を行う必要があったため、短い間隔で分析を行うことが難しかった。そこで、今回は、ある程度まとまったデータを用いて、分析(モデルの学習)と解釈を行った上で、その結果を分類モデルとして保存し、その後獲得した新規な自由記述データについては、学習データに含めることなしに、既存のモデルに基づいて、1件ごとの自由記述がどのような内容であるかを判定することを可能にする機能を追加で実装した。 例えば、東北大学の授業評価アンケートの自由記述については、すでに20万件程度のストックがあるが、従来の機能により、そのデータを用いて、一度分析と解釈を行って、これまでにどのような自由記述がどの程度あったかということを明らかにしておけば、その後は、拡張した機能により、そのモデルを用いて新規に取得した授業評価アンケートの自由記述を分析することで、その自由記述の中に、過去のデータに出現したトピックがどの程度含まれるかを、新たに解釈を行うことなく、確定させることができるようになる。 この機能を活用することで、今後は、各セメスター毎に得られる授業評価アンケートの自由記述について、時間を要するトピックの解釈を逐一行う必要がなくなり、FDやIRの活動をより素早く実施できるようになると考えられる。 そのほか、改修前のソフトウェアに関して、機能や使い方の説明を行う研究会を開催し、十数名の参加者にソフトウェアを領分した。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(B), 若手研究(B), 大阪大学, 2017年04月01日 - 2020年03月31日大学生の深い学びにつながるリフレクションを促す授業デザインの開発および評価本研究では、アクティブラーニングにおいて大学生の深い学びに寄与するリフレクションに着目して、それを促す授業デザインを開発し、リフレクションと深い理解の関連性について、量的・質的の双方から検討することが目的である。今年度は、1. 学生のリフレクションの要素を同定する質的研究、2. 学生のリフレクションを測定するための尺度の開発、を行ってきた。 1.に関して、アクティブ・ラーニングの中でもとりわけ、多くの活動が伴う、体験型の学習場面において生じるリフレクションについて、その要素と促進の方法についてを質的に分析を行った。1-1. 学生のリフレクションを行う環境を構築し、その内容をリフレクションの行動と感情に着目して明らかにした。その結果、事実と感情と自分のスキルの関係性、感情のリフレクションと今後の指針の関係性・感情の多様性、が特徴として示された。また、1-2. 経験学習型教育実践で、リフレクションを促すためには学生にどのように働きかけるかを、3つの事例を通して考察した。その結果、教員がプロモーターとして働き、①学生自身が次の実践でどのように活かすのか、②学生が生成した実践知から教員はどんな実践知がえられるのか、③いつ足場はずしをするのか、を授業デザインに含めることで、学生の実践知が生成されることが確認された。これらの成果は、日本教育工学会、ならびに大学教育学会にて発表・刊行した。 2.に関して、これまで収集してきた学生のリフレクションの要素に基づいて、それらを測定するための尺度を開発した。尺度の開発には、これまでの調査結果に加えて、リフレクションの類似概念である、メタ認知や自己調整学習の概念と比較することとした。
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費, 特別研究員奨励費, 京都大学, 2012年 - 2013年大学における教員の省察に関する授業研究ーコースデザインに着目してー本研究は、「大学における教員の省察に関する授業研究-コースデザインに着目して-」というテーマのもと、大学教員が自律的かつ持続的にコースデザインの改善を図るための省察の在り方を明らかにすることを目的とした研究である。大学教育では、教員がコース(授業科目)を何らかの目的・目標に基づいて設計する(コースデザインを行う)が、コースデザインを持続的に改善するためには、自らの教授活動を対象とする省察が有用であり、教員自ら省察的実践家(SchOn1983)をFl指すことが重要である。そこで本研究では、教員の省察を支援するための方策について、①省察の内容、を明らかにした上で、支援を②他者(学生・同僚・自分(教員))の存在と、③ツールの役割、という2つの観点で検討している。さらに、これらの観点と、1ふりかえり、2相対化、3判断、4生成、という省察のステップを統合した、大学教員の省察のための枠組みに基づいて、複数のケーススタディを実施し、省察内容を分析することで、ナ学教育における実践的研究と省察論研究を架橋するよう展開している。 4つのケーススタディから、大学教員の省察を支援するための方策として、①省察対象の多重性、②他者(学生・同僚(異分野/同分野)・自分(教員))によって得られる情報の特徴、③対話促進による省察支援のツールや手立ての役割、が示された。 本研究の意義は、主に3点あると考えられる。実践的な意義はまず、個人の教員が、持続的にコースデザインの改善を図るための省察の観点を示したことである。次に大学教育を支援するための機関が、教員の省察を促すための環境を構築するための観点を示したことである。最後に、理論的な意義として、大学教育学において、省察論を展開したこと、ならびに教員の省察と教員が持つべき知識(Shulman 1990)の関係性を示したという点が挙げられよう。