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蘆田 弘樹
大学院人間発達環境学研究科 人間環境学専攻
教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(バイオサイエンス), 奈良先端科学技術大学院大学
■ 研究ニュース
■ 研究キーワード
  • 分子進化
  • 代謝
  • 酵素
  • CO2固定
  • 光合成
■ 研究分野
  • ライフサイエンス / 応用分子細胞生物学
  • 環境・農学 / ランドスケープ科学
  • 環境・農学 / 環境農学
  • ライフサイエンス / 進化生物学
  • ライフサイエンス / 分子生物学
  • ライフサイエンス / 植物分子、生理科学

研究活動情報

■ 受賞
  • 2015年03月 日本農芸化学会, 農芸化学奨励賞, 光合成CO2固定酵素RuBisCOの機能進化研究
    蘆田 弘樹
    日本国
    国内学会・会議・シンポジウム等の賞

  • 2010年05月 日本生化学会近畿支部, 優秀発表賞, RuBisCO-like proteinを用いた光合成CO2固定酵素RuBisCOの分子進化研究
    蘆田 弘樹
    日本国
    国内学会・会議・シンポジウム等の賞

■ 論文
■ MISC
  • 低分子抗酸化物含有食による糖尿病モデルマウス血糖コントロールの改善
    渡邉理江, 蘆田弘樹, 増谷弘, 三浦美樹子, 三浦美樹子, 横田明穂, 淀井淳司, 淀井淳司
    (株)インフォノーツパブリッシング, 2019年12月, 機能性食品と薬理栄養, 13(3) (3), 180 - 180, 日本語
    研究発表ペーパー・要旨(全国大会,その他学術会議)

  • 二酸化炭素の環境問題と利用 光合成二酸化炭素固定酵素RuBisCO
    蘆田弘樹
    2018年11月01日, Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan, 25(397) (397), 406‐411, 日本語

  • メタン生成アーキアにおけるRuBisCOを利用した新規CO2固定経路
    蘆田弘樹
    2017年10月, 酵素工学ニュ-ス, (78) (78), 14‐18, 日本語

  • 日原由香子, 朝山宗彦, 蘆田弘樹, 天尾豊, 新井宗仁, 粟井光一郎, 得平茂樹, 小山内崇, 鞆達也, 成川礼, 蓮沼誠久, 増川一
    日本農芸化学会 ; 1962-, 2017年01月20日, 化学と生物, 55(2) (2), 88‐97 - 97, 日本語

  • CO2資源化:研究者たちの挑戦 4 CO2資源化を目指した光合成炭素固定酵素RuBisCOの機能進化研究
    蘆田弘樹
    日本化学会, 2016年11月01日, 化学と工業, 69(11) (11), 957‐959 - 959, 日本語

  • ヒトチオレドキシン-1高発現レタス長期食餌負荷による糖尿病モデルマウス血糖コントロールの改善
    渡邉 理江, 蘆田 弘樹, 増谷 弘, 三浦 美樹子[小林], 横田 明穂, 淀井 淳司
    (公社)日本生化学会, 2015年12月, 日本生化学会大会・日本分子生物学会年会合同大会講演要旨集, 88回・38回, [1P0546] - [1P0546], 英語

  • ジャガイモ塊茎を形成するストロンの原基である地中腋芽におけるRanGTPase1遺伝子の発現解析
    加藤彰, 福井由記, 蘆田弘樹, 明石欣也, 梶川昌孝, 重岡成, 横田明穂
    2014年03月05日, 日本農芸化学会大会講演要旨集(Web), 2014, 2C04A08 (WEB ONLY), 日本語

  • シアノバクテリアの光合成能力を利用したバイオ燃料生産
    蘆田弘樹
    日本生物工学会, 2013年06月25日, 生物工学会誌, 91(6) (6), 352 - 352, 日本語

  • シアノバクテリアの光合成能力を利用したバイオ燃料生産
    蘆田 弘樹
    2013年06月, 生物工学会誌, 91(6) (6), 352, 日本語
    [招待有り]
    記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

  • 蘆田弘樹, LIM Soon, 渡邊理江, 稲井康司, KIM Yun‐Soo, 向川佳子, 福田弘和, 田茂井政宏, 増谷弘, 重岡成, 淀井淳司, 横田明穂
    植物における有用タンパク質生産は、生産コストと病原菌混入リスクの低減が期待される。特に、植物葉緑体は高い外来タンパク質合成能力を持つことから、近年、葉緑体遺伝子工学による有用タンパク質生産技術が注目されている。ヒトチオレドキシン1 (hTrx1) は、抗酸化、レドックス制御機能を持つストレス誘導性タンパク質で、酸化ストレスが関与する様々な疾患に対する医療用タンパク質として期待されている。我々は、タバコ葉緑体由来のpsbAプロモーター下流にhTrx1遺伝子を連結した発現カセットをレタス葉緑体ゲノムのrbcL-accD間にパーティクルボンバードメント法により導入した。得られた形質転換体の生育は正常で、種子の取得が可能であった。ホモプラズミックな形質転換体の成熟葉において、hTrx1蓄積量は可溶性タンパク質の約3%であった。また、形質転換レタス葉から精製したhTrx1はインスリンのジスルフィド結合還元活性を有し、機能的であった。さらに、レタス産生hTrx1は、大腸菌組換えhTrx1と同様に、マウス膵臓由来MIN6細胞の過酸化水素障害に対する保護効果を示した。本研究は、生理活性を有するhTrx1の植物での生産に成功したはじめての報告である。レタスが可食性の葉物野菜であることから、この形質転換レタスは医療用タンパク質hTrx1の経口投与を可能にすると期待される。
    日本植物生理学会, 2011年03月11日, 日本植物生理学会年会要旨集, 52nd, 129 - 75, 日本語

  • 齋藤洋太郎, 蘆田弘樹
    Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry, 2010年11月01日, 化学と生物, 48(11) (11), 739 - 742, 日本語

  • 医・農・工融合によるヒトチオレドキシン1産生レタスの生産技術の開発
    蘆田弘樹, 田茂井政宏, 福田弘和, 渡辺理江, SOON Lim, 稲井康二, 向川佳子, 山川浩延, 加藤正雄, 牛山敬一, 増谷弘, 重岡成, 淀井淳司, 横田明穂
    2010年09月29日, バイオテクノロジーシンポジウム予稿集, 28th, 56 - 57, 日本語

  • 光合成CO2固定酵素RuBisCOとRuBisCO-like Proteinの比較研究が明らかにしたこと--RuBisCOはどのようにCO2固定能を獲得したのか? (酵素工学研究会第59回講演会)
    蘆田 弘樹, 横田 明穗
    酵素工学研究会, 2008年04月25日, 酵素工学研究会講演会講演要旨集, 59, 11 - 18, 日本語

  • Rubisco satellite meeting Reaserch Frontiers with Rubisco, the “Elixir of Life” in the Biospherに参加して
    蘆田 弘樹
    2007年12月, 光合成研究, 17, 84 - 86
    [招待有り]

  • 医・農・工融合によるヒトチオレドキシン1産生レタスの生産技術の開発
    横田明穂, 重岡成, 淀井淳司, 蘆田弘樹, 田茂井政宏, 久住高章, 福田弘和, 加藤紀子, SOON Lim, 稲井康二, 増谷弘, 明石欣也
    2007年11月06日, バイオテクノロジーシンポジウム予稿集, 25th, 117 - 118, 日本語

  • Improvement of cyanobacterial RuBisCO by introducing the latch structure involved in high affinity for CO2 in red algal RuBisCO.
    N. Ninomiya, H. Ashida, A. Yokota
    2007年02月, PHOTOSYNTHESIS RESEARCH, 91(2-3) (2-3), 232 - 232, 英語
    研究発表ペーパー・要旨(国際会議)

  • Evolutionary potential of RuBisCO-like protein in Bacillus subtilis: Interaction with transition-state analogue of RuBisCO.
    Y. Saito, H. Ashida, A. Sekowska, A. Danchin
    2007年02月, PHOTOSYNTHESIS RESEARCH, 91(2-3) (2-3), 231 - 232, 英語
    研究発表ペーパー・要旨(国際会議)

  • Isolation and characterization of genes necessary for achievement of RuBisCO accumulation in Arabidopsis thaliana.
    T. Ogawa, K. Nishimura, H. Ashida, A. Yokota
    2007年02月, PHOTOSYNTHESIS RESEARCH, 91(2-3) (2-3), 264 - 264, 英語
    研究発表ペーパー・要旨(国際会議)

  • The completion of the Calvin cycle via molecular evolution
    ASHIDA Hiroki, YOKOTA Akiho
    2006年12月01日, Journal of plant research, 119, 13 - 13, 英語

  • RuBisCO生合成機構の分子遺伝学的解析
    小川太郎, 蘆田弘樹, 高瀬尚文, 富澤健一, 横田明穂
    2006年, 日本植物生理学会年会要旨集, 47th

  • Structure-function relationship between photosynthetic RuBisCO and the RuBisCO-like protein of Bacillus subtilis
    Y Saito, S Agnieszka, H Ashida, D Antoine, A Yokota
    2005年, PLANT AND CELL PHYSIOLOGY, 46, S75 - S75, 英語
    研究発表ペーパー・要旨(国際会議)

  • 光合成CO2固定酵素RuBisCOの起源が明らかに! 枯草菌のメチオニン代謝酵素RLPに秘められた進化の跡
    蘆田 弘樹
    日本農芸化学会, 2004年07月, 化学と生物, 42(7) (7), 424 - 426, 日本語
    [査読有り][招待有り]

  • The common reaction between photosynthetic Ribulosebisphosphate carboxylase/oxygenase (RuBisCO) and Bacillus subtilis RuBisCO-like protein (RLP)
    H Ashida, Y Saitou, K Kobayashi, CJ Kozima, N Ogasawara, A Yokota
    2003年, PLANT AND CELL PHYSIOLOGY, 44, S61 - S61, 英語
    研究発表ペーパー・要旨(国際会議)

■ 書籍等出版物
  • 藻類オイル開発研究の最前線―微細藻類由来バイオ燃料の生産技術研究
    岡田 茂, 河野 重行, 神田 英輝, 石川 孝博, 田茂井 政宏, 鈴木 健吾, 社ユーグレナ, 重岡 成, 中嶋 信美, 増田 篤稔, ヤ, 蘆田 弘樹, 広瀬 侑, 池内 昌彦, 関口 弘志
    エヌティーエス, 2013年11月, ISBN: 4864690855

  • 形質転換プロトコール 植物編
    田部井 豊
    化学同人, 2012年09月, ISBN: 475981485X

  • プラントミメティックス―植物に学ぶ (アドバンスト・バイオミメティックスシリーズ (1))
    甲斐 昌一, 森川 弘道, 鈴木 泰博
    エヌ・ティー・エス, 2006年08月, ISBN: 4860431316

  • 広川 タンパク質化学〈4巻〉酵素 4.4 リアーゼ2 (廣川タンパク質化学 4)
    泉井 桂
    廣川書店, 2005年02月, ISBN: 4567160460

■ 講演・口頭発表等
  • ラパザの核ゲノムコード「盗」葉緑体タンパク質
    丸山萌, 加賀本剛, 大沼亮, 宮城島進也, 蘆田弘樹, 稲田のりこ, 中澤昌美, 粟井光一郎, 柏山祐一郎
    日本共生生物学会第7回大会, 日本語
    口頭発表(一般)

  • 植物を用いた未来型医薬用タンパク質生産
    蘆田 弘樹
    環境変動の生態・生理学に関する研究会, 2016年, 日本語, 国内会議
    公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等

  • 光合成CO2固定酵素RuBisCOの機能進化研究からのCO2資源化への展開
    河野 卓成, 蘆田 弘樹
    日本化学会第96回春季年会特別企画 生命化学研究から見たCO2資源化:光合成研究と人工光合成の融合を目指して, 2016年, 日本語, 国内会議
    [招待有り]
    口頭発表(招待・特別)

  • C4光合成の炭酸固定酵素と脱炭酸酵素のC3植物への導入による代謝系の改変:水ストレス耐性の向上とその基盤のメタボローム解析
    西村 隆秀, 高木 祐子, 傳寳 雄大, 福崎 英一郎, 蘆田 弘樹, 陀安 一郎, 秋田 求, 泉井 桂
    日本農芸化学会2016年度大会, 2016年, 日本語, 国内会議
    ポスター発表

  • 光合成炭素固定酵素の機能進化
    蘆田 弘樹
    環境変動の生態・生理学に関する研究会, 2015年03月, 日本語, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 光合成CO2固定酵素RuBisCOの機能進化研究
    蘆田 弘樹
    日本農芸化学会 農芸化学奨励賞受賞講演会, 2015年03月, 日本語, 国内会議
    [招待有り]
    口頭発表(招待・特別)

  • 光合成CO2固定酵素RuBisCOの機能進化研究
    蘆田 弘樹
    日本農芸化学会関西支部第492回講演会 2015年度日本農芸化学会奨励賞受賞講演, 2015年, 日本語, 国内会議
    [招待有り]
    口頭発表(招待・特別)

  • ヒトチオレドキシン-1高発現レタス長期食餌負荷による糖尿病モデルマウス血糖コントロールの改善
    渡邉理江, 蘆田 弘樹, 増谷弘, 三浦ー小林美樹子, 橫田明穂, 淀井淳司
    第38回 日本分子生物学会, 2015年, 日本語, 国内会議
    ポスター発表

  • ‘C4化’タバコにおける水利用効率および乾燥ストレス耐性の向上:δ13Cの測定およびメタボローム解析とアミノ酸分析による性格付け
    泉井 桂, 西村 隆秀, 高木 祐子, 明渡 絵里朱, 秋田 求, 蘆田 弘樹, 横田 明穂, 陀安 一郎, 中山 泰宗, 傳寶 雄大, 平野 博人, 三輪 哲也
    日本植物生理学会2014年度大会, 2014年03月, 日本語, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • ジャガイモ塊茎を形成するストロンの原基である地中腋芽におけるRanGTPase1遺伝子の発現機構
    加藤 彰, 福井由記, 蘆田 弘樹, 明石 欣也, 梶川 昌孝, 重岡 成, 橫田 明穂
    日本農芸化学会2014年度大会, 2014年03月, 日本語, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • シアノバクテリアにおけるRuBisCO発現量によるカルボキシソーム形成制御機構
    向川 佳子, 横田 明穂, 蘆田 弘樹
    日本農芸化学会2014年度大会, 2014年03月, 日本語, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • アーキア型phosphoribulokinaseの機能解析
    河野 卓成, 遠藤 千夏子, 木津 奈津子, 木村 浩之, 溝端 栄一, 井上 豪, 松村 浩由, 横田 明穂, 蘆田 弘樹
    日本農芸化学会2014年度大会, 2014年03月, 日本語, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • Applications of sequence-specific DNA binding adaptors for assembling proteins on DNA origami
    Huyen T.T. Dinh, Eiji Nakata, Tien A. Ngo, Hiroki Ashida, Akiho Yokota, Takashi Morii
    日本化学会第94回春季年会, 2014年03月, 英語, 名古屋大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • バイオ燃料高生産のための炭素固定能を強化したスーパーシアノバクテリアの創成
    蘆田 弘樹
    JSTさきがけ第6回領域会議, 2014年02月, 日本語, 国内会議
    その他

  • 光合成CO2固定酵素ルビスコの機能進化を探る
    蘆田 弘樹
    第27回インターゲノミクスセミナー, 2013年12月, 日本語, 国内会議
    公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等

  • バイオ燃料高生産のための炭素固定能を強化したスーパーシアノバクテリアの創成
    蘆田 弘樹
    JSTさきがけ研究報告会, 2013年11月, 日本語, 国内会議
    公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等

  • ラン藻を用いたエタノール高生産を目指したルビスコ機能強化研究
    蘆田 弘樹
    第4回藻類バイオ燃料生産技術研究会, 2013年09月, 日本語, 国内会議
    公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等

  • 光合成CO2固定酵素ルビスコの基礎研究とその成果を用いた応用研究
    蘆田 弘樹
    東京大学生産技術研究所 第1回応用化学セミナー, 2013年07月, 日本語, 国内会議
    公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等

  • アーキアが有する光合成カルビンサイクル酵素phosphoribulokinaseホモログの酵素学的解析
    河野 卓成, 遠藤 千夏子, 横田 明穂, 蘆田 弘樹
    日本Archaea研究会第26回講演会, 2013年07月, 日本語, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • Enzymatic analysis of archaeal homologues of phosphoribulokinase, a key enzyme in the photosynthetic Calvin cycle.
    Takunari Kohno, Chikako Endo, Akiho Yokota, Hiroki Ashida
    30th of the Gordon conference of Archaea, 2013年07月, 英語, Italy, 国際会議
    ポスター発表

  • C4光合成の炭素固定酵素(PEPC)と脱炭酸酵素(PCK)を葉緑体内で過剰発現させたタバコ(C3植物)における光合成能、水利用効率(WUE)および浸透圧ストレス耐性
    泉井 桂, 明渡 絵里朱, 西村 隆秀, 蘆田 弘樹, 橋詰 恵丞, 高木 祐子, 横田 明穂, 秋田 求, 陀安 一郎
    第4回日本光合成学会年会, 2013年06月, 日本語, 国内会議
    口頭発表(一般)

■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 盗葉緑体現象におけるキメラ複合体形成の生化学的証明と機能検証
    柏山 祐一郎, 稲田 のりこ, 蘆田 弘樹, 得津 隆太郎
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 福井工業大学, 2024年04月01日 - 2027年03月31日

  • 光合成CO2固定代謝の進化的分子基盤の解析
    蘆田 弘樹
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽), 挑戦的研究(萌芽), 神戸大学, 2019年06月28日 - 2022年03月31日
    光合成カルビンサイクルはリブロースビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ (RuBisCO)をCO2固定酵素として利用する、植物、藻類、シアノバクテリア、光合成細菌などの光合成生物利用している主要なCO2固定経路である。光合成生物において広くカルビンサイクルが利用されているが、その進化的基盤は明らかにされていない。そこで、本研究では、光合成カルビンサイクルの進化的原型代謝で機能するメタン生成アーキアRuBisCOの酵素特性を解析した。その結果、メタン生成アーキアのRuBisCOは、CO2固定速度、CO2/O2反応比特性係数が光合成RuBisCOと比較して非常に低いことが明らかになった。

  • 蘆田 弘樹
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 神戸大学, 2017年04月01日 - 2021年03月31日, 研究代表者
    好熱性シアノバクテリアThermosynechococcus elongatus BP1が光合成で利用するルビスコはSynechococcus elongatus PCC7942を含む常温性シアノバクテリアのルビスコよりも熱安定性が高く、さらにCO2識別能が1.5倍高いことを明らかにした。これは好熱性シアノバクテリア ルビスコのO2反応性が抑制されていることを意味する。このO2反応性を抑制するための好熱性シアノバクテリア ルビスコにおける構造とアミノ酸残基の同定を試みた。シアノバクテリアのルビスコは触媒部位を含むラージサブユニット8個と触媒反応には直接関わらないスモールサブユニット8個からなる16量体で機能している。T. elongatusルビスコのラージサブユニットとスモールサブユニットのどちらが低O2反応性に関わっているかを解析するために、T. elongatusルビスコとS. elongatusルビスコ間でルビスコのサブユニットをワップさせたキメラルビスコを大腸菌で発現させ、酵素特性を解析した。その結果、常温性シアノバクテリア ルビスコラージサブユニットに好熱性スモールサブユニットが会合することで、常温性シアノバクテリア野生型ルビスコよりも熱安定性が高くなるとともに、CO2識別能力も高くなった。また、逆に好熱性シアノバクテリア ルビスコラージサブユニットに常温性スモールサブユニットが会合することで、熱安定性が低くなるとともに、常温性シアノバクテリア野生型ルビスコよりもCO2識別能力が低くなった。これらの結果から、シアノバクテリア ルビスコにおいてスモールサブユニットが、熱安定性とCO2識別能力に関わることを明らかにし、O2反応性抑制に関与していることを明らかにした。これらの研究成果は、日本農芸化学会2018年度大会で発表を行った。
    競争的資金

  • 蘆田 弘樹
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 神戸大学, 2014年04月01日 - 2017年03月31日, 研究代表者
    メタン生成アーキアのルビスコが光合成カルビン回路と一部のみが異なる新規CO2固定回路で機能していることを明らかにした。これらの結果から、ルビスコが機能する光合成カルビン回路の進化的原型を発見した。 高いCO2識別能を示す好熱性シアノバクテリアと常温性シアノバクテリアルビスコのラージとスモールサブユニットをスワップしたキメラルビスコの解析から、CO2識別能にスモールサブユニットが大きく関与していることが明らかになった。タバコにおけるルビスコアクチベース過剰発現が、光合成CO2固定速度を促進する傾向が見られた。
    競争的資金

  • さきがけ「バイオ燃料高生産のための炭素固定能を強化したスーパーシアノバクテリアの創成」
    蘆田 弘樹
    戦略的創造研究推進事業 個人型研究さきがけ, 2013年, 研究代表者
    競争的資金

  • ジャガイモの根器官発達促進による生産機能拡大の分子基盤
    横田 明穂, 明石 欣也, 蘆田 弘樹, 宗景 ゆり, 蘆田 弘樹, 宗景 ゆり
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 基盤研究(B), 奈良先端科学技術大学院大学, 2009年 - 2011年
    根の発達促進遺伝子を単位面積当たりの生産性が作物中ほぼ最大値を持つジャガイモに導入したとき観察されるソース葉光合成と塊茎デンプン蓄積の昂進の機構を、この遺伝子の発現解析等を通して解明することを目的に研究を行った。この遺伝子はRanGTPaseファミリーに属するタンパク質である。ジャガイモ外植片を使った腋芽からのストロン誘導系を確立し、ストロンへの分化の過程での内生RanGTPaseの発現解析を行い、ストロン誘導機のごく初期に、ジャガイモに存在する2種のRanGTPaseの内の一方が特異的に発現してくることを見出した。

  • 光合成CO_2固定酵素ルビスコの高機能化による植物光合成促進
    蘆田 弘樹
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(A), 若手研究(A), 奈良先端科学技術大学院大学, 2009年 - 2011年
    好熱性シアノバクテリアのルビスコと枯草菌ルビスコ祖先タンパク質の解析から、CO_2親和性と触媒能向上に関わる残基を同定した。また、メタン産生アーキアのルビスコの解析から、CO_2固定のための原始カルビン回路の存在を明らかにした。さらに、タバコにおいて、紅藻ルビスコ高機能残基導入を介したルビスコ高機能化により、低ルビスコ量での通常光合成CO_2固定速度の維持に成功した。ルビスコ合成遺伝子同定により、これら遺伝子の高機能化ルビスコの量的増加への利用が可能となった。

  • 分子進化に基づいた光合成炭素固定酵素ルビスコの機能改良とその発現植物体の創成
    蘆田 弘樹
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(A), 若手研究(A), 奈良先端科学技術大学院大学, 2006年 - 2008年
    ルビスコ祖先タンパク質とルビスコの比較解析から、両酵素で共通な触媒残基を明らかにした。これを基に祖先タンパク質にルビスコ触媒必須残基を導入し、試験管内でルビスコへの分子進化に成功した。紅藻ルビスコが持つ高CO_2識別残基をラン藻ルビスコに導入し、CO_2識別能を20%高めることに成功した。さらに、この残基をタバコルビスコに導入したタバコ形質転換体を作出した。紅藻ルビスコ遺伝子導入タバコの解析から、高機能外来性ルビスコの葉緑体機能発現の問題点を明らかにし、その解決策を導き出した。

  • 光合成炭素固定酵素ルビスコ機能発現の分子機構
    横田 明穂, 明石 欣也, 蘆田 弘樹, 宗景 ゆり
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(A), 基盤研究(A), 奈良先端科学技術大学院大学, 2005年 - 2008年
    ルビスコの反応触媒の分子機構およびルビスコ生合成の制御機構の解明を行ってきた.ルビスコ反応触媒の分子機構の解明を目指し、すでに枯草菌に発見しているルビスコ活性を持たないルビスコ祖先蛋白質とルビスコの反応中心残基の触媒反応への関わり方を明らかにした.我々が発見したもっとも高いSrel値を持つ紅藻Galdieriaルビスコと植物ルビスコの蛋白質構造比較から、オキシゲナーゼ反応抑制残基と想定している残基をラン藻ルビスコへ導入し、その機能を明らかにした.ルビスコ生合成の制御機構に関しては、ルビスコを正常に合成できない変異株を多数スクリーニングし、分子遺伝学手法によってそれらの変異原因遺伝子を特定し、その機能解析からルビスコ生合成の制御機構を明らかにした.

  • 分子進化に基づいたRuBisCOの改良
    補助金, 2005年
    光合成カルビンサイクルにおいてCO2固定反応を触媒しているのが、ribulose bisphosphate carbaxylase/oxygenase (RuBisCO)である。RuBisCOはCO2とだけでなくO2との反応(オキシゲナーゼ反応)を示し、オキシゲナーゼ反応はカルボキシラーゼ反応を拮抗的に阻害する。また、RuBisCOの反応速度は一般の酵素と比較し、非常に遅く、その速度は1秒間に2〜3回である。これらの理由から、植物光合成はRuBisCOによって律速されている。このような現状から、O2との反応性を抑制し、反応速度を高めたRuBisCOを創成し、植物内で機能させることによる光合成CO2固定の促進が期待されている。私の研究テーマは、理想型のRuBisCOへの機能改良である。
    競争的資金

  • 植物光合成改良・光合成CO2固定酵素改良
    ライフサイエンス基礎科学研究, 2005年
    光合成CO2固定酵素の改良を行い、植物光合成効率の向上を目指す
    競争的資金

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