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安倍 里美大学院人文学研究科 文化構造専攻講師
研究活動情報
■ 論文- 2021年03月, 豊田工業大学ディスカッションペーパー(特集『メタ倫理学の最前線』), (20) (20), 33 - 49理由で倫理学をするということ[招待有り]
- 2020年03月, 先端倫理研究, 14, 5 - 29侵襲性の高い予防的介入と無危害原則[査読有り]研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 2019年, イギリス哲学研究, (42) (42), 15 - 32義務の規範性と理由の規範性ーJ.ラズの排除的理由と義務についての議論の検討ー[査読有り]
- 2019年, 倫理学年報, (68) (68), 215 - 229価値と理由の関係は双条件的なのかー価値のバックパッシング説明論の擁護ー[査読有り]
- 2018年03月, 先端倫理研究, (12) (12), 5 - 26, 日本語理由の規範性によって義務を捉えることはできるのか ースキャンロンの議論を理由中心主義の観点から評価するー[査読有り]研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 関西倫理学会 ; 1971-, 2016年06月, 倫理学研究, (46) (46), 193 - 205, 日本語理由に依拠した規範性は非自然主義擁護に貢献しているか[査読有り]
- 規範性の還元主義からパーフィットを擁護する許諾条件により本文は2016-10-30に公開京都倫理学会, 2015年10月, 実践哲学研究, (38) (38), 1 - 37, 日本語[査読有り]
- 2025年03月, イギリス哲学研究, (48) (48)書評:ピーター・シンガー 編(森村進監訳、太田寿明、三浦基生、山本啓介訳) 『何か本当に重要なことがあるのか? パーフィットの倫理学をめぐって』[招待有り]書評論文,書評,文献紹介等
- 2023年, イギリス哲学研究, (46) (46)書評:ジョセフ・ラズ(森村進・奥野久美恵訳) 『価値があるとはどのようなことか』[招待有り]書評論文,書評,文献紹介等
- Yamanami Books, 2021年05月19日, Tokyo Academic Review of Books, 20, 1 - 1[招待有り]書評論文,書評,文献紹介等
- 共訳, 第5章 自己知—反省の重要性—, フィルムアート社, 2024年11月女の子のための西洋哲学入門
- 分担執筆, 第9章 予防医療ー私たちが目指す「健康」とはどのようなものか,ケーススタディ,アクティブラーニング, 2023年11月3STEPシリーズ 応用哲学
- 分担執筆, 第13章 理由――「道徳性」ではなく「規範性」から出発する, 2023年07月倫理学 3STEPシリーズ 5
- 分担執筆, 第2章「雰囲気」を追求する, 3 沈殿としての雰囲気, 神戸大学出版会, 2023年03月人文学を解き放つ
- I Colóquio de Estudos Atmosféricos: leituras sobre climas, humores e atmosferas nas Humanidades, 2025年03月, Instituto de Arte e Comunicação Social - Niterói - Rio de Janeiro - Brasil, ブラジル連邦共和国Atmosphere and Moral Judgments[招待有り]口頭発表(一般)
- 尊厳学フォーラム:「価値論のヴァリエーション」, 2025年02月, 202503尊厳学フォーラム発表スライド.pptx, パスワードが無い泥のソーサーを選好する理由はあるのか ——修正版Buck Passing Account of Value再論——[招待有り]口頭発表(一般)
- 18th Colloquium of Sensibilia “DECISIONE/ENTSCHEIDUNG”, 2024年09月Do Decisions Give Us Reasons in Themselves[招待有り]口頭発表(一般)
- 国際ワークショップ 見えないものとの付き合いとはーコモンとしての空気について, 2024年07月息を止めること、同じ空気を吸うこと[招待有り]口頭発表(一般)
- 2024年06月『3STEP 倫理学』「理由」ー筆者解題[招待有り]公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
- ASIAN METAETHICS WORKSHOP: REALISM, 2024年03月Normative Realism and Moral Realism口頭発表(一般)
- 神戸大学人文学研究科公開講座「日常と非日常のはざま」, 2022年10月, 公開講座スライド_安倍.pptx, 発表資料, パスワードが無い「自分を変えること」が難しいのはなぜか —『春にして君を離れ』をヒントに—[招待有り]公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
- The 7th Meta and Normative Ethics Research Meeting, 2022年03月義務的であるということと行為者相対的であることの関係について口頭発表(一般)
- 第21回 一橋哲学・社会思想セミナー, 2020年12月理由を中心概念とするメタ倫理学が私たちに示しうるものは何か[招待有り]公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
- 京都生命倫理研究会, 2020年09月理由で倫理学をするということ—『メタ倫理学の最前線』 第4章「行為の理由についての論争」について[招待有り]口頭発表(招待・特別)
- 第2回 非難の哲学・倫理学研究会, 2020年03月行為者後悔と理由
- 非難の哲学・倫理学研究会, 2019年03月理由の規範性と非難
- The 11th International Conference on Applied Ethics, 2018年12月Metaphysics of Corpse and Practical Reasons
- 日本イギリス哲学会第42回大会, 2018年03月義務と理由—排除的理由によって義務の規範性を説明することはできるか—
- 2017年度先端倫理研究会, 2018年02月, 日本語義務をそれ自体として規範性を持つものとして説明することはできるか
- 第68回日本倫理学会, 2017年10月, 日本語, 国内会議価値と理由の関係は双条件的なのか―価値のバックパッシング説明論の擁護―口頭発表(一般)
- Meta and Normative Ethics Research 3rd Meeting, 2016年01月On the Buck-Passing Account of Value
- 関西倫理学会第 68 回大会, 2015年10月理由に依拠した規範性理解をめぐる対立について
- 応用哲学会第6回大, 2014年05月肉食をやめるべき理由の検討
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 神戸大学, 2024年04月01日 - 2028年03月31日復讐の理解可能性を通じた道徳的義務の規範的構造の解明
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 特別研究員奨励費, 京都大学, 2016年04月22日 - 2018年03月31日規範性の哲学における理由が持つ意義の解明平成29年度は平成29年9月まで、理由と評価的な規範的事実の関係を明らかにすることを目的とした研究を行った。T.M.スキャンロンのバックパッシング理論を主題とし、その擁護を目指した。まず、「価値と理由が双条件的関係にないような反例を挙げる議論に対して、非派生的理由と派生的理由の区別を考慮すれば、この議論には、バックパッシング理論を掘り崩す力がないことが明らかになることを示した。さらに、濃い概念の外延が特定の道徳的観点を身につけた人物にしか特定できないことと、バックパッシング理論は両立可能であることと、規範的なものを規範的たらしめるものは何かという問題はバックパッシング理論が固有に説明責任を負うものではないことを論じ、価値についての事実を不当に削ぎ落とすことなく評価的なものを理由に還元できることを示した。 平成29年10月から、平成30年3月にかけて取り組んだのは、理由の規範性によって、義務の規範性を十分に説明することはできるのかという問題であった。検討の対象としたのは、スキャンロンとJ.ラズによる理由と義務についての議論であった。そして、彼らの議論は、ともに、規範的な理由と正当化理由の区別をしておらず、理由の規範性によって義務を説明する理論を提出するには至っていないことを明らかにした。 以上の平成29年度の研究により明らかになったのは、以下の3点である。(1)理由の規範性を価値の規範性と同一視する立場は擁護可能である。(2)ただし、この立場から説明可能であるのは、通常我々が義務として理解している行為規則の一部であること。(3)多くの説明されないまま残された義務は、むしろ理由の規範性によってではなく、理由の規範性に基礎付けられた正当化に関わる規範性によって説明するのがふさわしいと考えられること。