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鈴木 純
大学院経済学研究科 経済学専攻
教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(経済学), 神戸大学
■ 研究キーワード
  • NPO論
  • 組織の多様性
  • 経済システム論
■ 研究分野
  • 人文・社会 / 経済学説、経済思想
  • 人文・社会 / 経済政策
  • 人文・社会 / 理論経済学
■ 委員歴
  • 経済社会学会, 常任理事
  • 日本経済政策学会, 理事

研究活動情報

■ 論文
  • NPO における組織間協働と組織特性― 協働の多様性に注目した分析と地域間の比較―
    山本圭三, 宮垣元, 鈴木純
    2025年03月, 摂南社会学, 2, 1 - 17
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 何が NPO を解散に向かわせるのか -山陰 NPO 法人調査より-
    山本圭三, 鈴木純, 宮垣元
    2024年03月, 国民経済雑誌, 228(1) (1), 177 - 192, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 中小企業におけるメンタルヘルス問題に関する実証分析の展開 −神戸大学データヘルス共同研究の成果−
    山岡順太郎, 木下祐輔, 足立泰美, 勇上和史, 鈴木純, 藤岡秀英
    2023年01月, 国民経済雑誌, 227(1) (1)
    研究論文(学術雑誌)

  • 社会改革の経済思想 ―アーノルド・トインビーの協同組合論―
    竹口隼人, 鈴木純
    2022年12月, 国民経済雑誌, 226(6) (6)
    研究論文(学術雑誌)

  • 山岡順太郎, 勇上和史, 藤岡秀英, 鈴木純
    2022年, 労働安全衛生研究, 15(2) (2), 71 - 83
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 鈴木 純, 猿渡壮, 宮垣元
    本論文の目的は, 民間非営利組織(NPO) が他の諸組織と結ぶネットワークの構造と協働の実態を実証的に明らかにすることである。われわれは兵庫県のNPO法人を対象とした調査データを基に, NPO と他組織との協働関係の「広がり」と「強さ」という2 つの指標を作成し, 両者の関係, および組織の諸特性と協働との関係を分析した。それらの分析から, NPO と行政あるいは他のNPO との結びつきは協働の広がりと比較的強い相関を持っていること, さらに, NPO のいくつかの組織特性や代表者の属性が他組織との関係形成と協働を促す要因となっている可能性が示された。
    神戸大学経済経営学会, 2019年05月, 国民経済雑誌, 219(5) (5), 21 - 34, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • NPOの組織変化とネットワーク・協働−兵庫県NPO法人調査の実証分析−
    鈴木 純
    2018年09月, 経済社会学会年報, 40, 46 - 57, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 山岡 順太郎, 藤岡 秀英, 勇上 和史, 鈴木 純, 足立 泰美
    近年,日本の労働者における心の健康(メンタルヘルス)の問題が深刻化している。メンタルヘ
    ルス問題に関するこれまでの研究では,精神疾患の発症に至る蓋然性の高さを示す指標が用いられ
    てきたものの,精神疾患の発症や受療の有無をアウトカムとした分析は乏しかった。そこで本研究
    では,中小企業労働者における精神疾患の受療行動と,個人や企業の特性との関係を明らかにする。
    具体的には,全国健康保険協会・兵庫支部の90万人の被保険者のレセプト(診療報酬明細書)デー
    タを使用し,記述統計ならびにロジット・モデルの推計により,「精神及び行動の障害」による受
    療率の差異を検証した。その結果,中小企業労働者の精神疾患の受療率は男性や働き盛り層で高く,
    代理指標を用いた従来の研究の知見とは部分的に異なる結果が得られた。また,都市部の受療率が
    それ以外の地域より統計的に有意に高く
    公益財団法人 医療科学研究所, 2017年10月, 医療と社会, 27(3) (3), 377 - 391, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 歯科受療行動における世代間連鎖:レセプトデータに基づく実証分析
    鈴木 純, 足立 泰美
    神戸大学経済経営学会, 2017年10月, 国民経済雑誌, 216(4) (4), 43 - 56, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 鈴木 純
    神戸大学, 2015年12月, 国民経済雑誌, 212(6) (6), 53 - 64, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 鈴木 純
    神戸大学, 2014年02月, 国民経済雑誌, 209(2) (2), 53 - 66, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 非営利経済分析における社会関係資本
    鈴木 純
    神戸大学, 2012年03月, 国民経済雑誌, 205(3)(3) (3), 25 - 40, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 非営利組織の機能と社会関係−非営利組織の関係財理論と社会関係資本−
    鈴木 純
    現代書館, 2011年09月, 経済社会学会年報, 33(33) (33), 84 - 86, 日本語
    研究論文(その他学術会議資料等)

  • 鈴木 純
    神戸大学, 2010年04月, 国民経済雑誌, 201(4) (4), 65 - 75, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 非営利経済部門における組織原理の多様性と関係財
    鈴木 純
    現代書館, 2009年, 経済社会学会年報, 31, 45-53(31) (31), 45 - 53, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • 鈴木 純
    神戸大学大学院経済学研究科 / 神戸大学経済学部, 2008年, 神戸大学経済学研究, 55, 51-63, 51 - 63, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 鈴木 純
    神戸大学経済経営学会, 2006年05月, 国民経済雑誌, 193・5・73-83(5) (5), 73 - 83, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 鈴木 純
    神戸大学経済経営学会, 2004年08月, 国民経済雑誌, 190巻2号(2) (2), 61 - 76, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 高齢者対象サービスにかかわる情報獲得支援について
    鈴木 純
    21世紀ヒューマンケア研究機構, 2003年, ヒューマンケア研究機構年報, 9, 57 - 67, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 介護保険制度の社会的受容について- 被保険者の意識と制度の諸課題 -
    鈴木 純
    兵庫県ヒューマンケア研究機構, 2003年, ヒューマンケア研究機構年報, 8・41-50, 41 - 50, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 鈴木 純
    The cooperative sector has acquired increasing attention from such points of view as the reconstructing of the concept of economic systems, especially the discussion on "social economy" based on "the principle of cooperation". The purpose of this paper is a consideration of the viability of cooperatives in market economies using the analysis on cooperatives' behavior in human capital investment. This study is one of the attempts to relate the economic analysis on cooperatives with the pluralistic theories of economic systems or with the principle of cooperation. The problems associated with investment in human capital are pointed out as what is difficult to be solved in the conventional forms of firm organization. We find out the effectiveness of cooperative forms of organization and of the principle of cooperation on these problems, and give some conditions for the effectiveness. Through our consideration we show an approach to the study of the relation of cooperatives' viability to the principle of cooperation.
    社会・経済システム学会, 2001年, 社会・経済システム, 20, pp. 51-55, 51 - 56, 日本語
    [査読有り]
    研究論文(学術雑誌)

  • Cooperatives with Heterogeneous Training Methods
    鈴木 純
    The purpose of this paper is a consideration of the implication of cooperatives for investment in human capital. The model consists of an industry in which cooperatives are heterogeneous in the efficiency of the training method. We extend the model developed by Moene and Wallerstein (1993) with regard to investment in human capital. The analysis in this paper shows how the efficiency on training affects the behavior in training, production, price and the size of an industry with cooperatives, in comparison to those in an industry with profit-maximizing firms. In equilibrium, workers in cooperatives would be trained to a higher level of skills than workers in profit-maximizing firms. It is shown that a variant of the well-known perverse effects of cooperatives arises in the heterogeneous training model, without fixed costs and exogenous environmental differences between the two forms of organizations.
    神戸大学, 2000年, Kobe University Economic Review, 45, pp.59-66, 59 - 66, 英語
    研究論文(学術雑誌)

  • 鈴木 純
    神戸大学経済経営学会, 1999年, 国民経済雑誌, 180(3), 71-82(3) (3), 71 - 82, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 鈴木 純
    神戸大学経済経営学会, 1998年, 国民経済雑誌, 178(6), 75-87(6) (6), 75 - 87, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 労働者参加企業における人的資本投資
    鈴木 純
    1997年, 神戸大学 経済学研究, 44, 151-182, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 労働者所有に関する一考察
    鈴木 純
    神戸大学, 1995年, 六甲台論集経済学編, 42(1), 37-51(1) (1), 37 - 51, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 市場社会主義の再検討 −市場メカニズムと所有構造−
    鈴木 純
    1995年, 経済社会学会年報, 17, pp.201-211, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

  • 市場・インセンティヴ・所有−市場社会主義理論の検討を通じて−
    鈴木 純
    神戸大学, 1993年, 六甲台論集, 40(2), 111-128(2) (2), 111 - 128, 日本語
    研究論文(学術雑誌)

■ MISC
  • 経済体制論
    鈴木純
    2023年03月, 経済学の歩き方
    記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)

  • 「つながり」とソーシャル・キャピタル
    鈴木純
    2021年, 経済学・経営学学習のために, R3後期
    記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)

  • 経済社会における中小企業の位置と役割 (3)「第三の道」の経済政策構想
    鈴木 純
    2019年10月, 中小企業と組合, 74(10) (10), 16 - 19
    [招待有り]
    記事・総説・解説・論説等(その他)

  • 経済社会における中小企業の位置と役割 (2) 市場経済の社会的条件
    鈴木 純
    2019年09月, 中小企業と組合, 74(9) (9), 16 - 19
    [招待有り]
    記事・総説・解説・論説等(その他)

  • 経済社会における中小企業の位置と役割 (1) 経済政策と社会像
    鈴木 純
    2019年08月, 中小企業と組合, 74(8) (8), 18 - 21
    [招待有り]
    記事・総説・解説・論説等(その他)

  • 社会関係と組織の非営利性 - 組織の目的と個人の目的 -
    鈴木純
    2017年09月, 経済社会学会年報, 39, 51 - 53
    研究発表ペーパー・要旨(全国大会,その他学術会議)

  • ホモ・エコノミクス
    鈴木 純
    経済社会学会編, ミネルヴァ書房, 2015年05月, 経済社会学キーワード集, 266 - 268, 日本語
    [招待有り]
    記事・総説・解説・論説等(その他)

  • 書評 福重元嗣著『家計による社会的活動の計量分析』
    鈴木 純
    2011年01月, 経済政策ジャーナル, Vol. 8, No. 1, pp. 80-81(15) (15), 62 - 64, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

  • 非営利経済の多様性 : ポスト福祉国家の経済システム論
    鈴木 純
    2010年, 神戸大学最前線, 13, 10-11, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

  • 非営利組織の経済学
    鈴木 純
    神戸大学, 2009年, 経済学・経営学学習のために, H21前期号, 35 - 42, 日本語
    記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)

■ 書籍等出版物
  • 山陰NPOデータブック
    宮垣元, 鈴木純, 山本圭三, 猿渡壮, 西岡暁廣, 戸川和成
    共著, 社会ネットワークと非営利組織研究プロジェクト, 2023年03月

  • 神奈川県のNPO法人2018 - 組織と協働の実体-
    宮垣元, 鈴木純, 山本圭三, 猿渡壮, 西岡暁廣
    共著, 社会ネットワークと非営利組織研究プロジェクト, 2019年10月

  • 兵庫NPOデータブック2018
    鈴木 純, 宮垣元, 山本圭三, 猿渡壮, 西岡暁廣
    共著, 兵庫県社会福祉協議会 ひょうごボランタリープラザ, 2018年10月, 日本語
    学術書

  • 現代社会と経済倫理
    鈴木 純, 永合 位行
    共著, 有斐閣, 2018年08月, 日本語
    学術書

  • 経済システムの多元性と組織
    鈴木 純
    単著, 勁草書房, 2014年03月, 日本語
    学術書

  • 現代の経済社会と福祉社会の展望
    鈴木 純
    その他, 高菅出版, 2013年05月, 日本語
    学術書

  • 経済政策基礎論
    鈴木 純
    共著, 有斐閣, 2006年, 日本語
    教科書・概説・概論

  • 今後のシルバーサービス振興方策に関する調査研究
    鈴木 純
    単著, 兵庫県ヒューマンケア研究機構長寿社会研究所, 2003年, 日本語
    調査報告書

  • 高齢者と青少年の世代間交流に関する調査研究報告書
    鈴木 純, 村上 寿来
    共著, 兵庫県ヒューマンケア研究機構長寿社会研究所, 2003年, 日本語
    調査報告書

  • 介護保険に関する調査研究
    鈴木 純
    単著, 兵庫県ヒューマンケア研究機構長寿社会研究所, 2002年, 日本語
    調査報告書

  • 福祉国家の転換と福祉社会の展望
    鈴木 純
    共著, 高菅出版, 2001年04月, 日本語
    学術書

■ 講演・口頭発表等
  • NPOにおける協働関係を規定する組織特性的要因
    山本圭三, 宮垣元, 鈴木純
    経済社会学会第60回全国大会, 2024年09月
    口頭発表(一般)

  • 何がNPOを解散に向かわせるのか
    山本圭三, 鈴木純, 宮垣元
    日本社会関係学会 第4回研究大会, 2024年03月, 日本語
    口頭発表(一般)

  • NPOと社会ネットワーク:研究の視点と調査研究プロジェクトの概要
    鈴木純, 宮垣元
    日本社会関係学会 第3回研究大会, 2023年03月
    口頭発表(一般)

  • NPO法20年目における非営利組織の構造と動態:ネットワークの視点から
    鈴木 純, 宮垣 元, 山本 圭三, 猿渡 壮, 西岡 暁廣
    経済社会学会第54回大会, 2018年09月, 日本語, 慶応義塾大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 社会ネットワークと非営利組織に関する調査分析・方法と現状
    鈴木 純, 宮垣 元, 山本圭三, 猿渡壮, 西岡暁廣
    経済社会学会第53回大会, 2017年09月, 日本語, 名古屋学院大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 社会関係と組織の非営利性 -組織の目的と個人の目的-
    鈴木 純, 鈴木 純
    経済社会学会第52回大会, 2016年09月, 日本語, 麗澤大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • ソーシャル・キャピタルとしての関係財:社会関係と経済行動、および組織形態
    鈴木 純
    ソーシャル・キャピタル研究会, 2015年06月, 日本語, 日本大学, 国内会議
    [招待有り]
    口頭発表(招待・特別)

  • 経済システムの多元性と組織
    鈴木 純
    経済社会学会 第50回大会, 2014年09月, 日本語, 流通経済大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 非営利経済と関係の経済学
    鈴木 純
    経済社会学会 2013東西合同研究会, 2013年06月, 日本語, 経済社会学会, 名古屋学院大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 非営利組織の機能と関係財
    鈴木 純
    日本NPO学会第14回年次大会, 2012年03月, 日本語, 日本NPO学会, 広島市立大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 非営利組織の機能と社会関係− 非営利組織の関係財理論と社会関係資本 −
    鈴木 純
    経済社会学会 第46回大会, 2010年09月, 日本語, 経済社会学会, 日本大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 労働における非営利性と社会関係− 経済システムの多元的構成の把握に向けて −
    鈴木 純
    経済社会学会全国大会, 2008年09月, 日本語, 経済社会学会, 龍谷大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 高齢者対象市場における情報の諸問題と供給形態
    鈴木 純
    経済社会学会 第40回全国大会報告, 2004年01月, 日本語, 経済社会学会, 日本大学, 国内会議
    その他

  • 社会的経済と協同組合企業分析
    鈴木 純
    社会・経済システム学会 第18回全国大会, 1999年11月, 日本語, 法政大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 経済システム論における労働者参加企業分析の位置
    鈴木 純
    日本経済政策学会 関西部会, 1998年11月, 日本語, 広島大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

  • 市場社会主義の再検討
    鈴木 純
    経済社会学会 第30回全国大会, 1994年10月, 日本語, 慶應義塾大学, 国内会議
    口頭発表(一般)

■ 所属学協会
  • 日本NPO学会

  • 日本社会関係学会

  • 経済社会学会

  • 日本経済政策学会

■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • NPOと社会ネットワークの相互作用に関する理論と実証:協働の経済社会学的研究
    鈴木 純, 宮垣 元
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 神戸大学, 2023年04月01日 - 2028年03月31日

  • ポスト震災期コミュニティにおけるNPOネットワークの構造変動と地域間比較分析
    宮垣 元, 鈴木 純, 山本 圭三, 猿渡 壮
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 慶應義塾大学, 2019年04月01日 - 2024年03月31日
    民間非営利組織(NPO・NGO)は、阪神・淡路大震災(1995年)から東日本大震災(2011年)に至る四半世紀においてもっとも変容した中間集団であったといえる。本研究では、このNPOの組織・ネットワーク特性および変容過程を跡づけるとともに、その(政策や地域特性が異なる)地域間の比較を行うことを企図している。 本年度(2021年度)は、Covid19の影響により順延となっていた調査を進捗させた。本調査は、鳥取県、島根県で認証されている全NPO法人を対象とし、2021年11月から12月にかけて質問紙調査により実施した(有効回答223ケース、有効回収率38.3%)。実施にあたっては、過去に実施した兵庫県、神奈川県での調査スキームを用いて、地域の中間支援組織との協働で行い、また調査項目も比較可能な設計とした。 2021年度は、調査票の設計、調査実施体制の構築、実査・回収、データ入力などを行った(022年度には、このデータを用いた分析を行う予定である)。あわせて、2019年度までに科研費調査として行った兵庫および神奈川のNPO法人(各所轄庁認証の全数を対象)のデータ分析、二次分析を継続し、その成果を論文として発表した。 理論枠組みについては、経済学的視点から協同組合や非営利な団体の経済的・社会倫理的特性について、マーシャルやトインビー等の著作にさかのぼって、理論的・学説史的な研究を進展させた。また、社会学的視点からは、ヒューマンサービスにおけるコミュニティの役割にNPOの組織的特性を位置付け、これらの関係について包括的な検討を行った。これらの成果は、論文及び書籍においてその一部分を提示している。 なお、研究組織全体の研究活動は、遠隔地かつCovid19の影響もあり分散的に行わざるを得なくなったが、オンラインでの研究会や作業を進めたこともあり、順調に進めることができた。

  • 複合診療データを用いた職場環境改善のための実証研究
    藤岡 秀英, 野口 理子, 山岡 順太郎, 鈴木 純, 堀江 進也, 佐藤 純恵, 内種 岳詞, 木下 祐輔, 山岡 淳, 足立 泰美, 勇上 和史, 張 帆
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(B), 神戸大学, 2019年04月01日 - 2024年03月31日
    1. 職場環境とメンタルヘルス」に関する中堅企業へのアンケート調査 (1)2017年度から2020年までに実施した、2回にわたる「事業者アンケート」と「従業者アンケート」をパネルデータとして統合し、これを用いた計量分析を進めた結果、「職場のハラスメントがメンタルヘルスおよび組織に与える影響」を検証することに成功した。(2)中堅企業へのアンケート調査を企画・提案していたが、コロナ禍により対象企業からの辞退があったが、2020年10月から新たな協力企業を探し、2021年3月に新たな協力企業での全社員を対象とする調査を実施した。従業員の約80%の回答を得て、探索的分析を完了し、従業者の個人属性とメンタルヘルスとの関連性について分析作業を続けている。(3)2021年8月から新たにストレスチェックと一体化させた調査票を設計し、参加企業を募集している。2022年1月の段階で協力企業1社が参加し、2022年度にデータを受け取り分析を始める予定である。 2.「健康経営」 経済産業省「健康経営度調査」に回答した事業所の個票データと日経NEEDSに収録された企業の財務データをマッチングさせ、「健康経営優良法人認定」取得が企業の雇用面に与える影響について分析した。研究成果は第37回生活経済学会全国大会や、同学会の中部部会・関西部会2020年度研究大会で報告を行った。 3.「加点式健診事業」 姫路市夢前町前之庄校区において、2021年9月26日、「オンライよいとこ健診」ならび2022年3月20日に「対面式よいとこ健診」を実施した。夢前地域包括支援センター、姫路市中央保健センター安富分室の全面的な協力、前之庄校区長寿会の参加により、2021年度だけで延べ80名以上の受診があった。加えて、健診事業の企画、準備に携わった大学生へのアンケートとインタビュー調査を実施し、2022年度に大学教育としての成果を明らかにする。

  • 永合 位行
    科学研究費補助金/基盤研究(B), 2017年04月 - 2022年03月
    競争的資金

  • 阪神・淡路大震災後におけるNPOと地域コミュニティの相互作用過程の検証
    宮垣 元, 鈴木 純, 山本 圭三
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 基盤研究(C), 慶應義塾大学, 2015年04月01日 - 2020年03月31日
    本研究の問題関心は、阪神・淡路大震災後において、ヒューマンサービスやまちづくり、中間支援活動などに関わる民間非営利組織(NPO)が、その後どのように展開してきたのかを跡づけ、地域コミュニティ内の他組織とどのような相互作用関係にあるのかを明らかにする点にある。社会学・経済学の関連理論を踏まえ、過去に実施した調査の二次分析、兵庫県および神奈川県の全NPO法人を対象とする定量調査、被災地を中心に活動を行うNPOの定性調査、関連資料分析等を実施した。これらを通じて、参加動向や組織の構造変動、地域関係とNPOの相互作用および組織間関係の構造が見出された。これらの結果は学術論文及び書籍等で発表されている。

  • 鈴木 純
    学術研究助成基金助成金/基盤研究(C), 2015年04月 - 2020年03月, 研究代表者
    競争的資金

  • 永合 位行
    学術研究助成基金助成金/基盤研究(C), 2013年04月 - 2018年03月
    競争的資金

  • 鈴木 純
    学術研究助成基金助成金/基盤研究(C), 2011年, 研究代表者
    競争的資金

  • 泉水 文雄
    科学研究費補助金/基盤研究(A), 2011年
    競争的資金

  • 永合 位行
    科学研究費補助金/基盤研究(C), 2009年
    競争的資金

  • 鈴木 純
    科学研究費補助金/基盤研究(C), 2007年, 研究代表者
    競争的資金

  • 丸谷 冷史
    科学研究費補助金/基盤研究(B), 2005年
    競争的資金

  • 企業組織における参加と経済システムの多様性
    鈴木 純
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 奨励研究(A), 神戸大学, 2000年 - 2001年
    2年間にわたって、経済システムの多様性をどのように把握するか、すなわち経済システム概念をいかに再構築するかについて研究を行った。本研究では、市場経済システム内部における企業組織の多様性という観点から、主に生産協同組合組織を取り上げた。協同組合を分析するにあたって、従来の二元的経済システム把握に代わり、第3の経済秩序としての「社会的経済」あるいはその構成原理としての「協同の原理」を明示的に取り入れた点は、本研究の独創的な点である。 協同組合組織の経済効率上の可能性として、人的資本投資にともなう諸問題を抑制する機能に注目し、そこから市場経済システムにおける協同の原理の役割を議論した。協同組合の経済的viability(存立可能性)とその構成原理としての協同の原理は、これまで別々に議論されてきた、あるいはその関連が十分に考察されてこなかったが、本研究での考察によって、その連関の一部を明らかにすることができた。ただし、ここで示されたいくつかの制度的諸施策が、組織の置かれた市場環境と技術的条件のもとで可能であるという条件は、協同組合という協同の原理にもとづく経済組織のviabilityを制約するものとして示されている。 同時に、二元的秩序把握から多元的秩序把握への展開における理論的困難性、経済効率性以外の価値をも重視する組織に関する企業理論的分析および実証分析の困難性など、本研究から明らかになった課題も大きい。

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