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YASUNAGA Yuji
Graduate School of Law / Division of Professional Legal Education
Associate Professor

Researcher basic information

■ Research Areas
  • Humanities & social sciences / Civil law

Research activity information

■ Paper
  • プライバシー権侵害に対する救済
    安永祐司
    Jun. 2025, 音無知展・山本龍彦編『講座 情報法の未来をひらく：AI時代の新論点［第3巻］プライバシー』, 167 - 195, Japanese
    In book

  • （外国）仲裁判断の承認を拒絶した原決定の判断が実質的再審査禁止原則に反すると判断した事例
    安永祐司
    May 2025, JCAジャーナル, 72(5) (5), 13 - 20, Japanese
    Scientific journal

  • 「破産事件と後見事件の交錯」に関する手続法上の検討課題
    安永祐司
    Apr. 2025, 季刊事業再生と債権管理, (188) (188), 82 - 88, Japanese
    Scientific journal

  • 行政による消費者被害の回復措置ーその立法提案の評価ー
    安永祐司
    Sep. 2024, 現代消費者法, (64) (64), 25 - 33, Japanese
    Scientific journal

  • 行政によるエンフォースメントと訴訟によるエンフォースメントの関係
    安永祐司
    Dec. 2023, ジュリスト, (1592) (1592), 93 - 97, Japanese
    Scientific journal

  • 口頭手続を排斥した書面手続の拡大・創設可能性
    安永祐司
    Sep. 2023, 法律時報, 95(11) (11), 26 - 31, Japanese
    Scientific journal

  • 行政訴訟と民事差止訴訟のダブルトラック解消の方向性について
    安永祐司
    May 2023, 片桐直人・上田健介編『ミクロ憲法学の可能性』, 271 - 279, Japanese
    In book

  • １電気通信事業に従事する者及びその職を退いた者と民事訴訟法197条1項2号の類推適用・２電気通信事業者は、その管理する電気通信設備を用いて送信された通信の送信者の特定に資する氏名、住所等の情報で黙秘の義務が免除されていないものが記載され、又は記録された文書又は準文書を検証の目的として提示する義務を負うか（最決令和3年3月18日民集75巻3号822頁）
    安永祐司
    Mar. 2023, 判例評論, (768) (768), 12 - 18, Japanese
    Scientific journal

  • ドイツ強制執行法の救済制度における類推による「欠缺補充」
    クリストフ・A・ケルン(安永祐司訳)
    Aug. 2022, 本間靖規先生古稀祝賀『手続保障論と現代民事手続法』, 873 - 894, Japanese
    In book

  • ドイツにおける面会交流事件の手続規律について
    安永祐司
    Aug. 2022, 本間靖規先生古稀祝賀『手続保障論と現代民事手続法』, 623 - 648, Japanese
    In book

  • 法人を当事者とする仲裁合意の効力の当該法人代表者への拡張可能性について
    安永祐司
    May 2022, JCAジャーナル, 69(5) (5), 8 - 15, Japanese
    Scientific journal

  • 「破産事件と離婚事件の交錯」に関する検討課題
    安永祐司
    Apr. 2022, 季刊事業再生と債権管理, (176) (176), 54 - 61, Japanese
    Scientific journal

  • 行政訴訟と民事差止訴訟のダブルトラック解消の方向性について
    安永祐司
    Mar. 2022, 法律時報, 94(3) (3), 110 - 113, Japanese
    Scientific journal

  • 執行費用の支払を民事通常訴訟で求めることの許否
    安永祐司
    Aug. 2021, 民商法雑誌, 157(3) (3), 531 - 548
    Scientific journal

  • １司法解剖の写真情報が記録された電磁的記録媒体の法律関係文書（民訴法二二〇条三号）該当性（積極）（最決令和2年3月24日民集74巻3号455頁）・２鑑定受託者の作成に係る鑑定書等の刑事事件関係書類等（民訴法二二〇条四号ホ）該当性（積極）（最決令和2年3月24日集民263号135頁）
    安永祐司
    Aug. 2021, 私法判例リマークス, (63) (63), 122 - 125, Japanese
    Scientific journal

  • 仲裁廷の発令した暫定保全措置の執行可能性に関するドイツの状況について
    安永祐司
    Mar. 2021, 酒井一編『国際的権利保護制度の構築』, 317 - 344
    In book

  • スイスにおける国境を越えた銀行口座の差押え
    アレクサンダー・R・マルクス (安永祐司訳)
    Mar. 2021, 酒井一編『国際的権利保護制度の構築』, 27 - 62
    Symposium

  • 安永祐司 (Elizabeth McBride訳)
    Jul. 2020, Joan Picó i Junoy (dir.), Juan Antonio Andino López (coord.), Elisabet Cerrato Guri (coord.) "La prueba pericial a examen", 187 - 226, Spanish, Castilian
    [Invited]
    In book

  • （外国）仲裁判断にかかる執行宣言手続において債務者からの相殺の抗弁の当否を審理・判断することを認めた事例（下）
    安永祐司
    Mar. 2020, JCAジャーナル, 67(3) (3), 43 - 46, Japanese
    Scientific journal

  • （外国）仲裁判断にかかる執行宣言手続において債務者からの相殺の抗弁の当否を審理・判断することを認めた事例（上）
    安永 祐司
    Feb. 2020, JCAジャーナル, 67(2) (2), 22 - 27, Japanese
    Scientific journal

  • 行政規制・訴訟と民事差止訴訟との役割分担に関する覚書（二・完）
    安永 祐司
    Feb. 2020, 自治研究, 96(2) (2), 104 - 126, Japanese
    Scientific journal

  • 行政規制・訴訟と民事差止訴訟との役割分担に関する覚書（一）
    安永 祐司
    Jan. 2020, 自治研究, 96(1) (1), 107 - 124, Japanese
    Scientific journal

  • 請求異議事由に関する執行機関の審理・判断権限（2・完）
    安永 祐司
    Dec. 2019, 民商法雑誌, 155(5) (5), 1 - 32, Japanese
    [Refereed]
    Scientific journal

  • 請求異議事由に関する執行機関の審理・判断権限（1）
    安永 祐司
    Oct. 2019, 民商法雑誌, 155(4) (4), 45 - 62
    [Refereed]
    Scientific journal

  • 抽象的不作為請求・判決と強制執行に関する考察（五）・完
    安永 祐司
    Sep. 2019, 法学論叢, 185(6) (6), 53 - 83
    Research institution

  • Yuji Yasunaga
    Jul. 2019, Loic Cadiet, Burkhard Hess, Marta Requejo Isidro (Ed.) "Privatizing Dispute Resolution: Trends and Limits", 155 - 186, English
    [Refereed]
    In book

  • 抽象的不作為請求・判決と強制執行に関する考察（四）
    安永 祐司
    Jun. 2019, 法学論叢, 185(3) (3), 53 - 75, Japanese
    Research institution

  • 抽象的不作為請求・判決と強制執行に関する考察（三）
    安永 祐司
    Mar. 2019, 法学論叢, 184(6) (6), 54 - 86
    Research institution

  • 抽象的不作為請求・判決と強制執行に関する考察（二）
    安永 祐司
    Dec. 2018, 法学論叢, 184(3) (3), 24 - 53
    Research institution

  • 抽象的不作為請求・判決と強制執行に関する考察（一）
    安永 祐司
    Aug. 2018, 法学論叢, 183(5) (5), 35 - 67
    Research institution

  • 抽象的不作為請求・判決と強制執行に関する考察
    安永 祐司
    Mar. 2017, 京都大学 学位論文（博士）
    [Refereed]
    Doctoral thesis

■ MISC
  • 倒産事件と後見事件の交錯 経営者の判断能力低下と会社・経営者個人の債務整理⑤
    石川貴康, 村松剛, 福田佐知子, 竹村一成, 塩野大介, 萩原経, 富永高朗, 野澤健, 浅井悠太, 川田拓志, 津田一史, 安永祐司, 仲卓真, 椎名基晴
    Apr. 2025, 事業再生と債権管理, (188) (188), 58 - 81, Japanese
    Introduction scientific journal

  • 倒産事件と後見事件の交錯 経営者の判断能力低下と会社・経営者個人の債務整理②〜④
    石川貴康, 村松剛, 福田佐知子, 竹村一成, 塩野大介, 萩原経, 富永高朗, 野澤健, 浅井悠太, 川田拓志, 津田一史, 安永祐司, 仲卓真, 椎名基晴
    Jan. 2025, 事業再生と債権管理, (187) (187), 70 - 99, Japanese
    Introduction scientific journal

  • 民事系科目論文式試験〔第3問〕解説・解答例
    安永祐司
    Dec. 2024, 司法試験の問題と解説2024（別冊法学セミナー275号）, 164 - 172, Japanese
    Introduction commerce magazine

  • 検察官による取調べの録音録画記録媒体に対する文書提出命令が認められた事例
    安永祐司
    Dec. 2024, 法学セミナー, (840) (840), 112 - 113, Japanese
    Introduction scientific journal

  • 倒産事件と後見事件の交錯 経営者の判断能力低下と会社・経営者個人の債務整理①
    石川貴康, 村松剛, 福田佐知子, 竹村一成, 塩野大介, 萩原経, 富永高朗, 野澤健, 浅井悠太, 川田拓志, 津田一史, 安永祐司, 仲卓真, 椎名基晴
    Oct. 2024, 事業再生と債権管理, (186) (186), 61 - 72, Japanese
    Introduction scientific journal

  • ブラジル民事訴訟における最新トピックス
    アレシャンドリ・フレイタス・カマラ(安永祐司訳・工藤敏隆監訳)
    Sep. 2024, 法学研究, 97(9) (9), 66 - 51, Japanese
    Introduction research institution

  • 特許権侵害訴訟において敗訴した前訴原告が同一当事者間において提起した後訴につき、紛争の蒸し返しであるとして訴えを却下した事例
    安永祐司
    Jul. 2024, 法学セミナー, (834) (834), 130 - 131, Japanese
    Introduction scientific journal

  • Book Review: EU Kokusai Saiban Kankatsu Kisoku - Sotonaru Shiten kara no Kento [EU Regulations on Jurisdiction - Examination from an External Perspective], by Yuko Okano. Hyogo: Kwansei Gakuin University Press, 2021.
    Yuji Yasunaga
    Feb. 2024, Japanese Yearbook of International Law, 66, 506 - 510, English
    Book review

  • 民事系科目論文式試験〔第3問〕解説・解答例
    安永祐司
    Dec. 2023, 司法試験の問題と解説2023（別冊法学セミナー272号）, 168 - 175, Japanese
    Introduction commerce magazine

  • 両当事者が口頭弁論期日に２回連続で出頭しなかった場合の訴えの取下げの擬制
    安永祐司
    Dec. 2023, 法学セミナー, (828) (828), 122 - 123, Japanese
    Introduction scientific journal

  • パチンコ店等建築規制条例と民事訴訟
    安永祐司
    Nov. 2023, 地方自治判例百選（第5版）（別冊ジュリスト266号）, 77 - 77, Japanese
    Introduction scientific journal

  • 訴訟告知と参加的効力
    安永祐司
    Sep. 2023, 民事訴訟法判例百選（第6版）（別冊ジュリスト265号）, 206 - 207, Japanese
    Introduction scientific journal

  • Extending the Application of an Arbitration Agreement Involving a Corporation to Include its Representative
    Yuji Yasunaga
    Sep. 2023, Japan Commercial Arbitration Journal, (4) (4), 45 - 51, English
    Report scientific journal

  • 全部勝訴当事者が直接主義違反を理由として上訴をする場合の上訴の利益
    安永祐司
    Jul. 2023, 法学セミナー, (822) (822), 110 - 111, Japanese
    Report scientific journal

  • マンションの建替え等の円滑化に関する法律76条3項および民事執行法156条2項に基づく混合供託の要否
    安永祐司
    Apr. 2023, 令和4年度重要判例解説（ジュリスト1583号）, 114 - 115, Japanese
    Introduction scientific journal

  • 関連請求
    安永祐司
    Nov. 2022, 行政判例百選Ⅱ（第8版）（別冊ジュリスト261号）, 390 - 391, Japanese
    Report scientific journal

  • 民事系科目論文式試験〔第3問〕解説・解答例
    安永祐司
    Oct. 2022, 司法試験の問題と解説2022（別冊法学セミナー268号）, 165 - 172, Japanese
    Introduction commerce magazine

  • 破産事件と相続事件ー実務の課題と妥当な解決策の模索ー
    野澤健, 宮崎純一, 浅井悠太, 川田拓志, 津田一史, 池戸建騎, 石川貴康, 村松剛, 福田佐知子, 今井丈雄, 竹村一成, 富永高朗, 塩野大介, 萩原経, 安永祐司
    Oct. 2022, 季刊事業再生と債権管理, 178, 72 - 93, Japanese
    Introduction scientific journal

  • 破産事件と離婚事件ー実務の課題と妥当な解決策の模索ー
    野澤健, 宮崎純一, 浅井悠太, 川田拓志, 池戸建騎, 石川貴康, 村松剛, 福田佐知子, 竹村一成, 塩野大介, 萩原経, 安永祐司
    Jul. 2022, 季刊事業再生と債権管理, 177, 174 - 189, Japanese
    Introduction scientific journal

  • 諸外国等における仲裁法制についての調査報告書（シンガポール）
    安永祐司 (調査担当)
    Oct. 2020, 別冊NBL No.172 仲裁法制の見直しを中心とした研究会報告書, 259 - 267
    Others

  • 諸外国等における仲裁法制についての調査報告書（ドイツ）
    安永祐司 (調査担当)
    Oct. 2020, 別冊NBL No.172 仲裁法制の見直しを中心とした研究会報告書, 229 - 235
    Others

■ Books And Other Publications
■ Lectures, oral presentations, etc.
  • 行政による消費者被害の回復措置――その立法提案の評価
    安永祐司
    日本消費者法学会, Nov. 2024, Japanese
    Oral presentation

  • 「紛争の一回的解決」に関する暫定的な検討結果について
    安永祐司
    関西民事訴訟法研究会, Sep. 2024, Japanese
    Oral presentation

  • 判例紹介（連邦通常裁判所2023年12月21日決定（SchiedsVZ 2024, 115））
    安永祐司
    国際民事執行・保全法研究会, Sep. 2024, Japanese
    Oral presentation

  • 日本における家事債務の執行の現況
    安永祐司
    台日家事程序執行研討会, Mar. 2024, Japanese
    Nominated symposium

  • 行政によるエンフォースメントと訴訟によるエンフォースメントの関係
    安永祐司
    第 22 回行政法研究フォーラム, Jul. 2023, Japanese
    Oral presentation

  • 財産分与義務者が破産した場合の諸問題について
    安永祐司
    日本民事訴訟法学会関西支部研究会, Jul. 2022, Japanese
    Oral presentation

  • 法人を当事者とする仲裁合意の効力の当該法人代表者への拡張可能性について
    安永祐司
    国際民事執行・保全法研究会, Jun. 2022, Japanese
    Oral presentation

  • 民事訴訟法学の見地からみた行政事件訴訟法の仮の救済制度
    安永祐司
    日弁連法務研究財団・行政訴訟抜本改革研究会, Feb. 2022, Japanese
    Oral presentation

  • ドイツにおける面会交流の強制的実現について
    安永祐司
    関西民事訴訟法研究会, Jul. 2021, Japanese
    Oral presentation

  • 行政規制・訴訟と民事差止訴訟との役割分担について
    安永祐司
    神戸大学公法研究会, Jul. 2021

  • 公益実現における行政と司法
    安永祐司
    考慮事項研究会, Mar. 2021
    Oral presentation

  • 判例評釈（ドイツ連邦通常裁判所2010年9月30日決定（NJW-RR 2011, 213））
    安永 祐司
    国際民事執行・保全法研究会, Nov. 2019, Japanese, Domestic conference
    Oral presentation

  • ドイツにおける抽象的作為・不作為判決とその執行方法について
    安永 祐司
    北海道大学民事法研究会, Oct. 2019

  • The Role of the Japanese Court in Civil Litigations Seeking to Protect Public Interests
    Yuji Yasunaga
    3rd IAPL-MPI Post-Doctoral Summer School on European and Comparative Procedural Law, Jul. 2018, English, International conference
    Oral presentation

  • 抽象的不作為請求・判決とその執行方法に関する考察
    安永祐司
    関西民事訴訟法若手研究会, Jun. 2016

■ Affiliated Academic Society
  • Japan Association of the Law of Arbitration and Alternative Dispute Resolution

  • JAPAN ASSOCIATION OF THE LAW OF CIVIL PROCEDURE

■ Research Themes
  • 民事裁判手続を通じた公益実現の意義と限界
    安永 祐司
    日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 若手研究, 神戸大学, 01 Apr. 2024 - 31 Mar. 2029

  • Procedural law for an inclusive and sustainable society
    前田 美千代, 工藤 敏隆, 安永 祐司, 八田 卓也, マシャド ダニエル, 樋口 範雄
    Japan Society for the Promotion of Science, Grants-in-Aid for Scientific Research, Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B)), Keio University, Oct. 2022 - Mar. 2028

  • .
    酒井 一, 村上 正子, 長田 真里, 安永 祐司, 的場 朝子, 中野 俊一郎, 我妻 学, 芳賀 雅顯, 長谷部 由起子, 渡部 美由紀, 青木 哲, 高杉 直, 大濱 しのぶ
    Japan Society for the Promotion of Science, Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (B), Grant-in-Aid for Scientific Research (B), Kansai University, Apr. 2022 - Mar. 2026

  • .
    安永 祐司
    Japan Society for the Promotion of Science, Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Early-Career Scientists, Grant-in-Aid for Early-Career Scientists, Apr. 2019 - Mar. 2023
    本研究は、司法制度改革において提示された「21世紀の我が国社会において司法が果たすべき役割」が、現在どれほど果たされているか、その後の社会の変化に対してどのような対応がされてきたか、あるいは今後どのように対応すべきかについて、なるべく幅広く検討することを目的としている。 2020年度における研究のうち最も重要と思われる成果は次の通りである。司法制度改革審議会意見書においては、「国際商事仲裁を含む仲裁法制を早期に整備すべき」旨が指摘されていたところ、これを受けて2003年に、UNCITRALモデル法を範にして仲裁法が制定された。もっとも、その後の2006年にUNCITRALがモデル法を改正し、仲裁廷の発令した暫定保全措置の国内での執行を認める規定を設けるに至った。我が国の仲裁法は、この改正モデル法に対応していない状態が長らく続いていたが、今般、法制審議会仲裁法制部会において、仲裁廷の発令した暫定保全措置の執行等に関する規定を整備する方向で検討が進められているところである。このような現状に鑑みて、仲裁廷の発令した暫定保全措置の執行可能性に関するドイツの状況について調査・研究を行い、これを紹介・検討する論文を公表した。ドイツにおいては、仲裁廷の発令した暫定保全措置の国内での執行を認める規定が存在し、また、同規定に関する下級審の裁判例も複数存在していたため、我が国における立法論ないし立法がされた後の我が国の裁判所における法実践の参考になることが期待される。 なお、当初の計画では仲裁法の研究を行う予定はなかったため、研究計画に修正が加わるかたちとなったが、時宜を得た研究をすることができ、また、結果として長期的に有意な視点（民事裁判手続の意義・限界や仲裁・ADRとの役割分担など）を獲得することができたと考えている。

  • SAKAI Hajime
    Japan Society for the Promotion of Science, Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (A), Grant-in-Aid for Scientific Research (A), Apr. 2016 - Mar. 2020
    A scope of private- and trade- activity is not restricted domestic world, rather become global. The international disputes are increasing in sphere of trade and family cases. The confirmation and declaration for private rights by judgements or arbitration awards is nothing without the effective enforcement system. The effective international enforcement system is indispensable. But the enforcement system is based on the sovereignty. The enforcement jurisdiction has territorial limit. The possibility to build it is researched based on comparative law-study from both practical and academic viewpoint.

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