松家 理恵 | ![]() |
マツヤ リエ | |
大学院国際文化学研究科 グローバル文化専攻 | |
教授 | |
人文科学その他 |
研究論文(大学,研究機関等紀要)
ハズリットのワーズワスについての批評を執筆年代順にたどり、ハズリットの批評のトーンおよび論点の微妙な変化にも注意を向けながら分析した。その結果、ハズリットが18世紀の啓蒙思想の系譜上にある無私的想像力論の視点から、またシェイクスピアのドラマ的想像力との対比において、またフランス革命後の政治的反動の時代背景の中で、ワーズワスを批判的に論評しつつも、その名文によって新しいロマン派的自我の文学としてのワーズワス像を描き出し、批評の新時代を拓いたことを指摘した。
神戸大学近代発行会, 2018年02月, 近代, (117), 85 - 110, 日本語研究論文(学術雑誌)
人間精神の本性的無私性を論じるハズリットの『人間の行為の原理についての試論』を分析し、スコットランド啓蒙(特にハチスン)の影響を確認した上で、ハズリットの議論の独創性を明らかにした。つまりハズリットの議論の独自な点とは、自我(あるいは自己同一性)の観念に基づいた人間の本性的利己性の主張への反論として、時間のパースペクティヴを持ち込み、未来の自己を非‐実在として現在・過去の自己から切り離すことによって、行為の動機となる未来の自己への関心が、想像力に頼るものであること、その想像力にとって、未来の自己と他者との間に本質的な区別がないことを論じた点にある。
神戸大学大学院国際文化学研究科, 2015年12月, 国際文化学研究, (45), 69 - 87, 日本語研究論文(学術雑誌)
研究論文(研究会,シンポジウム資料等)
研究論文(学術雑誌)
[査読有り]
研究論文(学術雑誌)
[査読有り]
研究論文(学術雑誌)
[招待有り]
記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)
ハズリット著『人間の行為の原理』の最後約3分の1の翻訳に加えて、訳者あとがきとして、1980年代以降のハズリット評価の高まりと思想家としてのハズリット(つまり本書)の再発見の経緯を概観しつつ、本書で提示された人間精神の公平無私性の議論の独自性とその思想史的位置づけを指摘した。
神戸大学「近代」発行会, 2014年11月, 近代, (111), 19 - 49, 日本語その他
その他
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